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【Gladiator020】中川が元UFC&PFLチョ・ソンビンとF級王座決定戦。森戸はジョセフ・チェンとタイトル戦!!!

【写真】MMAとグラップリングで、これは楽しみなアジアの強豪がタイトル戦を戦うこととなった (C)JO SUNG BIN & JOSEPH CHAN

29日(火)、Gladiatorより体制強化及び来年1月22日(日)にWARDOGとの二部制興行となる大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator020のカード第一弾の発表があった。

今回のリリースでは昨年度よりグラジやHEATのイベント内でグラップリングマッチを提供してきたPROGRESS実行委員会の長谷川賢がタレントリレーションズの役割を担い、櫻井雄一郎代表をサポート──海外からの招聘選手の強化がなされることが明らかとなった。

ある意味強化体制が敷かれたグラジ、その成果といえるカードの第一弾発表はMMAとグラップリング2つのタイトル戦となった。


まずGladiatorフェザー級王座決定戦、前王者の原口央がバンタム級転向を理由にベルトを返上し、空位となった王座を中川皓貴とチョ・ソンビンが争うことになった。

リライアブル所属の中川はDXFCでプロデビューすると2018年6月からグラジを主戦場として4連勝し、DEEP大阪大会からTTFCに進出を果たすと狩野優に競り勝つ。6勝0敗でパンクラスに挑むも遠藤来生に敗れ、さらにホーム=グラジでも冨田翔市に敗れ──心機一転RIZIN TRIGGERでの小島勝志戦で復活の勝利を挙げた。

そしてチャンピオンベルトを持つ原口とノンタイトルの2回戦で戦いスプリット判定負け、9月に島村裕を破りタイトル挑戦が約束されていた。当然、原口がそのターゲットだった中川だが彼のタイトル返上により、前王者以上の難敵を迎えることとなった。

戦績9勝3敗の中川に対し、チョ・ソンビンはキャリア9勝2敗と大差ないように思われるかもしれない。ただし、その2敗はUFCPFLで喫したもので、それ以前の9つの勝利にはTOP FC暫定フェザー級王座決定戦で、先のRTU初戦で松嶋こよみにタフファイトで敗れたホン・ジュンヨンを下した一戦や日本の中村ジュニアをKOした一戦が含まれている。

今回はPFLの許可を得ての参戦となるチョ・ソンビンは、来年のフェザー級シーズン出場の話もあるようだが、グラジ参戦をきっかけにRIZIN、そしてONEへのステップアップを図っているという話も伝わってくる。中川が初戴冠を競う相手は、大阪の地でACFとWardogの王座に就いており──3本目の関西MMAのベルトに挑む──過去最強のファイターとの戦いとなる。

さらに今回のプレスリリースではProgressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦として森戸新士とジョセフ・チェンが組まれることが記されている。

2021年JBJJF黒帯ライト級優勝の森戸は、今やケージグラップリング=Progressの雄といって良い存在だ。1月から9月までグラジにおけるプログレス=フォークスタイルグラップリング戦で4試合戦い、濱村健戦長田拓也戦で連続1本勝ち、河名マストには1-2で惜敗も下になれば2P献上のルールで柔術家としての強さを十分に見せていた。

9月の須藤拓真戦では足関節を防御しつつ、相手の土俵で戦いながら身を守る戦いで4-1で快勝している。このようにProgressを引っ張ってきた森戸は、この間も柔術ワンマッチや4日にホームといっても過言でない山口県周南市で行われる闘裸男で、白木大輔とサブオンリーマッチをケージで戦うことも決まっている。

その森戸の前に立ち塞がるのは、台湾人のジョセフ・チェン。グラップリングマニアの間では、今年のADCCオセニア&アジア予選の77キロ級準決勝で岩本健汰との激闘が鮮烈なグラップラーだ。本戦残り15秒ではバックを制し、ギリギリまで岩本を追い込むも延長で支えつり込み足でポイントを返上し敗れた。その後、岩本とはテキサスのB-Teamで合流しており、本場のグラップリングテクニックに加え、ケージレスリングを知る岩本に壁際の攻防でも情報交換があることが予想される。

グラップリングは今やトップ争い、足関節という極右と極左の最先端の技術と、それらを繋ぐ軸としての柔術が欠かせない総合組み技化が進んでいる。ここに金網、さらにテイクダウンとリバーサル、スクランブルがポイントとして可視化されるフォークスタイルグラップリングの戦いは、どのような世界観を見せてくるのか、非常に楽しみだ。

また次回大会よりメインファイト出場選手を対象として、ベストバウトの勝者、ベストパフォーマンス(KOもしくはサブミッション、スクランブルの攻防を制したファイター)と認められた選手3名に70万、20万、10万円のファイトボーナスの支給を開始され、同様にプレリミ&ポストリミ出場選手に対しては武道奨励金としてベストバウト賞=勝者と敗者に5万円が贈られることも合わせて発表されている。

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