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【Pancrase361】1年9カ月振りの実戦復帰=カマチョ戦へ、伊藤盛一郎「僕に残されたリミットは1~2年」

【写真】ターボチャージャー付で、エンジン全開のみ (C)MMAPLANET

14日(土)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase361で、伊藤盛一郎ジョセフ・カマチョと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2024年7月、フライ級KOPとしてムハンマド・サロハイディノフに一本勝ちし、王座防衛を果たした伊藤。2025年はUFCを目指し、Road to UFCへのエントリーに始まり、コンテンダーシリーズ出場を模索していたが、いずれも参戦には至らず。自身の体調不良も重なり、1年以上も実戦から遠ざかる形となった。

UFCにつながる試合を第一優先にしつつ、パンクラスで復帰戦を戦う道を選んだ伊藤。昨年末に32歳となり「僕に残されたリミットは1~2年しかないと思う」、「もうモタモタしていられない」という想いも胸にカマチョとの一戦に臨む。


単発契約でもOKということでONE日本大会の話もあった

――約1年9カ月ぶりの試合が近づいてきました。今は試合に向けてどのような心境ですか(※取材は5日に行われた)。

「早く試合したいなっていう気持ちですね」

――記者会見では試合を休んでいる間も試合の話があったとのことでしたが、言える範囲で結構ですのでオファーの内容を教えていただけないでしょうか。

「もともと去年のRoad to UFCに(RTU)エントリーしていたんですけど、年始の時点でRTUは難しいということになって。これからどうしよう?と考えているなかで、パンクラスの福井(幸和)代表から秋頃のDWCSに出られそうだという話をもらい、それまでに他の大会からもオファーがあるかもしれないから準備はしておいてくださいと言われていました。

3月に入ってからは(内藤)由良やヤン坊さんのマネジメントを担当しているアーセナルスポーツマネジメントとも契約して、試合の交渉を続けていたのですが、その間に堀口恭司選手のUFC復帰が決まり、夏前に『朝倉海選手も入れるとUFCフライ級の日本人が4人になるから(DWCSで)フライ級の日本人の試合が組まれづらくなるかもしれない』となって。それだったら少し様子を見ようとなったタイミングで僕が肺炎になってしまい、8月頃から練習を再開するという状況でした。

それからは引き続きDWCSのオファーを待ちつつ、他の大会で試合する機会を探していかないといけないと思い、単発契約でもOKということでONE日本大会の話もあったんですよ。他にもRIZINにもコンタクトをとってもらっていたのですが、なかなか試合が決まらず……でした」

――しかも秋頃に体調も崩されていたんですよね。

「はい。10月に入って体調を崩してしまい、11月・12月は練習仲間の相手をするぐらいしか動くことが出来なくて。ただ年明けから体調も良くなってきて、これ以上は試合を空けたくないと思ってパンクラスの3月大会でどうですか?とお願いをして、試合を決めてもらいました」

――まさに紆余曲折を経て今回の試合決定に至ったわけですね。伊藤選手としてはUFCにつながる試合を第一優先で考えたいという意向だったのでしょうか。

「そうですね。それを第一優先にしつつ、パンクラスでも試合を組めると言ってもらえたのでありがたかったです」

――伊藤選手としてもフライ級の日本人が4人まで増えることは予想していなかったですよね。

「マネジメントのスタッフがダナ・ホワイトともつながりが強いらしく、最初はDWCSにプッシュして試合を組んでもらえそうな感じだったんですけど、まさかの日本人が4人になってしまって……。ただフライ級そのものが盛り上がってきているので、今後どうなるか分からないところもあると思います。

いずれにしてもRTUに関しては自分は戦績がありすぎる・勝ち数も多すぎるということで、逆にダメみたいです。RTUは若くて連勝中の戦績が少ない選手が選ばれやすいようなので」

今年こそDWCSにつなげたい

――結果的にパンクラスでの復帰戦が決まり、対戦相手として海外勢=ジョセフ・カマチョが出てきたこともモチベーションになっていますか。

「そうですね。日本人選手ではそんなに気持ちが乗らないところもあって、海外の選手とやりたいとリクエストさせてもらって、それに応えてもらったのでありがたいですね。しかもカマチョは結構しぶとくて、猿飛流さんにも勝っていて、純粋に強いじゃないですか。だから試合が決まった時は気合いが入りましたね」

――今後もDWCSを含むUFCにつながる試合を視野に入れつつ、パンクラスでも試合をする形だと思いますが、今回のカマチョ戦ではどのような試合を見せたいですか。

「パンクラスは前回の2月大会からUFC Fight Passでも配信されるようになって、海外の人たちにも試合を見てもらえるようになったので、ここでいい勝ち方をして『パンクラスのフライ級にこんな選手がいるぞ』というところをしっかり見せて、今年こそDWCSにつなげたいですね」

――ご自身のパフォーマンスとしては?

「自分は常に過去最高を更新しているというか、今の自分が1番強いと思ってやっています。もしそれが落ちてきたら選手として終わりだと思うんですけど、僕はまだまだ強くなっているのでそれを試合で見せたいです。試合としても、最近はタイトルマッチが続いて5分5Rの試合が多く、スタミナ的な問題はなかったんですけど、5分3Rだったらもっとハイスピードで動き回る試合が出来ると思います」

――フィニッシュして終わるにしても、5分5Rと5分3Rでは試合の作り方や試合に臨むメンタルも変わりますか。

「やっぱり5分5Rは試合中に『ペース的に一旦ここで落ち着いてもいいかな』と思って動くこともあるんですけど、5分3Rだったら最初から最後までアクセル全開でいけると思います」

――伊藤選手は現在6連勝中、しかもすべてフィニッシュして勝っていて、年齢やキャリアを重ねても自分のスキルが上がっていることを実感していますか。

「そうですね。テクニックがついてきたというか、今までやってきたことが全部繋がってきた感じがしています。MMAとして打撃と組み技が全て上手く回るようになってきて、ちゃんとMMAができるようになってきたと思います」

――それだけファイターとしても成長を実感しているからこそ、今年こそUFCにチャレンジしたいという想いも強いですよね。

「もうモタモタしていられないですよね。僕も32歳になりましたし、もし35歳になっちゃったら、UFCは取ってくれないと思うんですよ。そう考えると僕に残されたリミットは1~2年しかないと思います。ただ、だからと言って先のことは考えてなくて、今は決まった試合を1試合1試合勝っていくだけですね」

――また会見ではジムの後輩たちに「ちっちゃいけどデカい背中見せたい」という言葉もありました。

「今うちのジムは選手も増えていて、スパーリングに全員入れなくて、試合前の選手を優先することもあるんですよ。そのくらいジム全体に活気があって、そのなかで自分の試合が決まると気合いが違いますよね。試合は1年半ぶりになっちゃいましたが、ジムの後輩たちにもかっこいい背中を見せたいです」

――それでは最後に伊藤選手の試合を楽しみにしていたファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「すごくたくさんの人たちから『試合はいつですか?』と言ってもらっていたのですが、なかなか戦うところを見せられず、申し訳なかったです。ようやく試合が決まったので、一昨年の防衛戦の時よりもさらに強くなった姿を見せて、バチっと勝つので応援よろしくお願いします」

■視聴方法(予定)
2026年3月14日(土)
午後1時45分~ U-NEXT


■Pancrase361 対戦カード

<ライト級KOPC/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] ラファエル・バルボーザ(ブラジル)

<フライ級QOP決定戦/5分5R>
杉山しずか(日本)
和田綾音(日本)

<ストロー級KOP決定戦/5分5R>
船田電池(日本)
宮澤雄大(日本)

<フライ級/5分3R>
伊藤盛一郎(日本)
ジョセフ・カマチョ(グアム)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
猿飛流(日本)

<ウェルター級/5分3R>
内藤由良(日本)
ガブリエル・レーベン(フランス)

<バンタム級/5分3R>
山木麻弥(日本)
荒田大輝(日本)

<ライト級/5分3R>
神谷大智(日本)
葛西和希(日本)

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
木下尚祐(日本)
シン・ジェヨン(韓国)

<フライ級/5分3R>
岸田宙大(日本)
眞藤源太(日本)

<フェザー級/5分3R>
岡田拓真(日本)
清水博人(日本)

<フライ級/5分3R>12-0
菅歩夢(日本)
谷村泰嘉(日本)

<ミドル級/5分3R>
平田旭(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
佐々木瞬真(日本)

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