【RIZIN LANDMARK14】犬に嚙まれる前にララミーが話していた元谷戦。「堅実に戦えば楽に勝てるけど…」
【写真】独特の雰囲気を持つララミー。犬の喧嘩の仲裁、つまり犬を守る行為で好感度アップ。ファイトに影響が出ないことを願う (C)MMAPLANET
6日(土)、仙台市太白区のゼビオアリーナ仙台で開催されるRIZIN LANDMARK14で、トニー・ララミーが元谷友貴と59キロ契約戦で対戦する。
Text by Manabu Takashima
2024年より本格的に外の血の導入が進んだRIZINフライ級戦線において、アリベク・ガジャマトフ旋風が巻き起こるなかで、MMAとして完成度の高さで一部関係者より、一目置かれていたのがララミーだった。
しかしながらRIZIN二戦目となった2025年3月の伊藤祐樹戦で判定負けを喫し、GP出場を逃しています。それでもララミーは昨年11月に山内渉をレスリングで圧倒し、今年の3月には征矢貴を高度な打撃コンビネーションで翻弄してのKO勝ち。収めてポテンシャルの高さを改めて見せつけた。
結果、GP準優勝の元谷と戦うチャンスを得た。今回のインタビューでララミーは元谷に対し、同じウェルラウンディット・ファイターとしても個々の全要素で自身が上回ると断言。取材後、犬同士の喧嘩を止める際に噛まれて負傷し、抗生物質を打つことにより減量が進められなくなったという理由で59キロ契約に変更されたが、ララミーは元谷戦の向こうにしっかりとタイトル挑戦を睨んでいる。
本来の僕はグラップラーなんだ
――トニー、今はまだカナダにいるのですか(※取材は5月21日に行われた)。
「そうだよ。今回はめちゃくちゃ早く日本に行くことはない。1週間か6日前に行こうと思っている。ちょっと、今ははっきりした日程は覚えていないんだけど、減量と時差ボケを無くすために少し早く入るつもりだ」
――元谷選手と仙台で戦うことになりますが、今の調子はいかがですか。
「良い感じだ。トレーニングキャンプを重ねるごとに成長が感じられている。そして、今回のキャンプではより一層それが感じられた。凄く自信があるし、この気持ちになれたことがハッピーだよ」
――ところで3月の征矢貴選手との試合では、ボディと顔へのショートのコンビ、さらにローキックを混ぜた見事な打撃戦を見せました。徹底してテイクダウン&コントロールで勝利した昨年11月の山内渉戦とはまるで色合いの違う攻めでした。
「前回の試合は打撃でやれると感じたからだよ。ヤマウチとの試合では、ファンに凄く満足してもらえる試合内容にはならなかった。パフォーマンスとしてはあれだけ一方的に試合を支配できて良かったけど、最高にエキサイティングなファイトとは言えなかった。
同時に日本で戦うために……日本のファンの間で認知されるためにMMAファイターとして、自分の全てを試合にぶつけようと思っている。ただボクサー、レスラー、柔術家ということでなく」
――山内選手との試合でレスリング力を見せたことは、征矢戦で生きたかと思います。伊藤戦後よりも、テイクダウンを頭に入れて征矢選手は戦わないといけなかったでしょうし。
「その通りだよ。ダブルレッグが来ると警戒していると、右のパンチが入る。きっと日本の皆は僕のレスリングとグラップリングは、それほどレベルが高いと思っていなかったはずだ。そして対戦相手は、打撃だけを警戒していた。ユーキ・イトー戦で僕はテイクダウンをほぼ仕掛けていない。でも、本来の僕はグラップラーなんだ。
打撃も十分にできるけど、カナダでは僕の長所はグラップリングだと皆が知っている。僕はフライ級で世界のベストになるために、自分にとって2番目の選択肢である打撃をこの階級で最高のレベルに引き上げようとチャレンジしている。そうすることで、世界のベストファイターになれるから」
MMAとして全ての局面で戦って勝利を手にする
――征矢選手をKOした後で、フライ級チャンピオン扇久保選手をコールアウトしました。しかし、RIZINは扇久保×神龍誠のタイトル戦を組み、トニーは同じ大会で元谷選手と戦うことになりました。このオファーを貰った時は、どのような気持ちでしたか。
「正直なところ、僕にとって常にベストな機会はタイトルショットが戦えることだ。ただベルトはトロフィーと同じで、別にそれほど重視していない。それでもタイトルショットを戦いたいのは、ベストファイターと試合がしたいからだ。そういう意味で、ユーキ・モトヤと戦うというオファーは、満足のいくものだった。経験豊かで、白星も多い。その白星を優れたファイターから手にしている。
次のRIZINはタイトルを賭けて戦える力のある4人のファイターを振り分けた。その結果、タイトル挑戦でなくても戦う価値が十分にある相手とのマッチアップになった。フライ級GPで戦うことができず、カナダで指を咥えて眺めるしかなかった男が、GPファイナリストと戦える。最高の相手と戦い、トニー・ララミーというファイターがどれだけ意味のあるファイターなのかを証明する。ベルトが掛かっていようがいまいが、僕はベストの相手と戦うんだ。
そしてこの試合に勝てば、次はタイトルショットになって然りだろう。さっきも言ったけど、モトヤはGPの準優勝者なんだから。そういう相手を僕がしっかりとドミネイトして、勝ち切れば次の挑戦者に選ばれないとね」
――それだけ元谷選手の力を認めているということですね。
「過去戦ってきた相手と比較しても、一番良い相手だということは確かだよ。ただユーキ・モトヤを過大評価することはないし、過小評価することもない。僕と同じ場所で、僕と同じ空気を吸っている――同等のファイターだよ。
ウェルラウンディット・ファイターで、どの局面でも戦える。それが彼の特徴であり、長所だ。モトヤはストレングスも優れている。同時に弱点もある。そこを試合で衝いていくつもりだ。打撃で戦うとか、グラップリング勝負をするとかということではなく、MMAとして全ての局面で戦って勝利を手にする。
モトヤの力をレーダーチャートで表すと、全ての面で整っている。でも、一つ一つの要素を結び付けてもレーダーは小さい。ウェルラウンディット・ファイターだといっても、試合運びやミスの無さで勝負している。対して、僕は大きなレーダーチャートになる。つまり、スタンドでの打撃でも勝てるし、テイクダウンから仕留めることもできる。
僕は過去2試合で、どのような局面でも戦えることを示したはずだ。それこそが、僕がずっとMMAを続けてきたことの証でもあるんだ。いまだにMMAでワン・ディメンショナルなファイターが多い。打撃は強いけど、グラップリングは全然。あるいはその逆のようなファイターがまだいる。
新しい世代は、そんなことはない。僕はまだ数少ない、どの局面でも相手の戦い応じることができるファイターだ。どの局面でもモトヤを上回る。だからこそ、この試合に向けて絶対の自信を持っているんだよ。
RIZINフライ級戦線は、トーナメントは終わったけどトーナメント枠のない……負けたら、落ちるトーナメント戦が延々と続く。ユーキ・イトーに負けてしまったけど、ワタル・ヤマウチ、タカキ・ソヤに勝ち、ユーキ・イトーより上位のユーキ・モトヤと戦う。ここで勝てば、タイトル戦だよ。
そのためには勝利だけでなく、パフォーマンスが求められていることも理解している。打撃で戦えば、判定にもつれこんでも評価はされる。逆にグラウンドでコントロールし続けると、勝っても評価はされない。
レスリングで支配して、判定勝ちしてもファイターとして評価はされない。打撃で攻めれば、判定になっても勝者に相応しい評価を得ることができる。だから僕はグラップリングの方が優れていても、打撃で戦うんだよ。仙台でのモトヤとの試合は一方的な内容で、僕が勝つ。正直、堅実に戦えばもっと楽に勝てるけど、インパクトを残して誰もがタイトルコンテンダーだと認める試合をするつもりだ」
――そのタイトル戦線の行方を決めるメインの扇久保×神龍戦の予想をしてもらえないでしょうか。
「そうだね、僕がウィナーを選ぶとすればウギ……あぁ、名前の発音の仕方が分からないんだよ(笑)。でも現チャンピオンが、防衛するだろう」
――オ・オ・ギ・ク・ボ選手ですね。
「そう、オグビボォ……だ」
――……。もう博正から、ヒロで良いのではないかと(苦笑)。
「そうだね。ヒロだ。ヒロって呼ぶことにするよ(笑)。なぜ、ヒロがマコト・シンリュウに勝つと思うのか。それはシンリュウも経験豊かなファイターだけど、自分より経験のあるファイターと戦うと、一気にシャイになるからだ。そういう部分が、この試合にも大きな影響を与えることになるだろう。
ヒロがトップを取ってからどうなるか。きっと判定勝ちを手にすることになる。マコト・シンリュウは2Rと3Rを自分のラウンドにでるかどうか。でも、それは凄く難しいことだと思う」
――トニー、今日もありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
「6月6日のファイトに注目してほしい。RIZINという世界一のファンがいる大会で、最高の試合を皆に見せるよ」
■視聴方法(予定)
6月6日(土)
午後1時~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!
■RIZIN LANDMAR14対戦カード
<RIZINフライ級選手権試合/5分3R>
[王者] 扇久保博正(日本)
[挑戦者] 神龍誠(日本)
<59キロ契約/5分3R>
元谷友貴(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<ヘビー級/5分3R>
酒井リョウ(日本)
貴賢神(日本)
<ライト級/5分3R>
ブラックパンサー・ベイノア(米国)
芳賀ビラル海(日本)
<ライト級/5分3R>
矢地祐介(日本)
ISAO(日本)
<フライ級/5分3R>
冨澤大智(日本)
加藤瑠偉(日本)
<フェザー級/5分3R>
直樹(日本)
黒井海成(日本)
<バンタム級/5分3R>
赤田功輝(日本)
井上聖矢(日本)
<フライ級/5分2R>
颯斗(日本)
湯浅帝蓮(日本)
<キック 67.5キロ契約/3分3R>
齋藤紘也(日本)
TAaaaCHAN(日本)
<キック 56.5キロ契約/3分3R>
赤平大治(日本)
内田晶(日本)
<キック 62キロ契約/3分3R>
岩城悠介(日本)
中泉翔(日本)


















