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【RIZIN LANDMARK15】シェイドゥラエフの同門ティレノフを迎え撃つ太田忍「相手を過大評価して練習」

【写真】日本ライト級屈指の体躯を持つ天弥だからこそ、国際戦に期待したい(C)TAKUMI NAKAMURA

18日(土)、広島市中区の広島グリーンアリーナで開催されるRIZIN LANDMARK15で、太田忍がイリスベク・ティレノフと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

昨年5月のダニー・サバテロ戦以降、首とヒザの怪我により長期欠場を余儀なくされた太田。約1年ぶりの復帰戦となった5月の金太郎戦では肩固めによる一本勝ちを収め、復活の勝利を掴んだ。王座奪取とサバテロへのリベンジに向けて、ラジャブアリ・シェイドゥラエフと同門のティレノフを迎え撃つ太田に話を訊いた。


レスリング時代には首を怪我したことがなかったんですよ。おそらくダニー・サバテロとやった時に……

――5月の金太郎戦は約1年ぶりの復帰戦で、2Rに肩固めによる一本勝ちでした。まずはあの試合から振り返ってもらえますか。

「復帰戦にしてはまずまずだったかなという風には思っていますけど、そんなに内容も良くなかったし……って感じですかね」

――一本勝ちという結果以外は反省点が多かったのでしょうか。

「あの時は金太郎選手の足関がちょっと怖かったんですよね。過去の試合で金太郎選手が中国人選手(リ・ユンフォン)に鮮やかに足関節を極めて一本勝ちしていたから、足関がすごく強いんだろうなと思っていて。あとは(金太郎が練習している)稲垣組で金太郎選手がグラップリングで無双しているという噂も流れてきて、『そんなに寝技が強いの?』と思ったんです。だから僕がテイクダウンして上を取っても、スイープされて足関をセットされるんじゃないかという怖さがありました。実際の試合でも終始足関やスイープを狙っているのが分かったので、1Rは足関の作りが怖いなと思いながら戦って情報収集していましたね。僕がスイープされちゃうのか、それを上回って僕が極めにいけるのか。そこの情報収集に少し時間が掛かったかなと思います」

―試合を優勢に進めていても、打撃でもサブミッションでも一発がある選手は怖いですよね。

「あそこまで鮮やかに試合で極めるのだから絶対に得意にしているだろうなと思ったし、練習の噂話も耳に入っていたので、1Rはちょっとビビっていましたね」

――太田選手も首のヘルニアと左ヒザの前十字靭帯を負傷して1年以上ブランクがあり、復帰までの道のりは困難なものだったと思います。

「結果的には前十字靭帯をやったことが、ヘルニアにとってはすごく良かったんですよね」

――ヒザの怪我のおかげで首が良くなった……ですか。

「もともとヘルニアを発症したのが、去年7月に秋元強真戦のオファーが来た時で。それまでゆったり練習していたところから、急に100パーセントに近い出力まで上げて練習してから明らかに首がおかしくなったんですよ。結局それが原因でしばらく休まないといけなくなって。自分としては年末に試合ができるように、3カ月くらい休んで練習を再開したんですけど、練習を再開して2週間くらいで前十字をやっちゃって、今度はそっちの影響でさらに3カ月くらい休まないといけなくなったんです。ただ首のことを考えると6カ月も休むことが出来たので、かなり状態が良くなりましたね」

――まさに怪我の功名ですね。

「前十字に関しても完全断裂ではなく『手術しなくてもなんとかなる』ということで、テーピングやケアは必須ですが『付き合いながらやっていくしかない』と割り切ることが出来ました。あとは今まで試合が決まって、試合に向けたファイトキャンプの中で怪我をすることが多かったんですけど――事前の怪我があったにせよ、前回はファイトキャンプ中に怪我することなく試合を迎えたので、そういう部分では調整そのものには不安がなく試合に臨めました」

――ちなみに首のヘルニアはレスリング時代の古傷だったのですか。

「それが、レスリング時代には首を怪我したことがなかったんですよ。おそらくダニー・サバテロとやった時に首から落ちて、それから事あるごとにバーナー症候群(※首や肩に強い衝撃を受けて起こる神経障害)的な状態になって。気づいたら痺れが小指から薬指から中指まで広がってくる感じでした」

――てっきりレスリング時代に痛めていたものが再発したのだと思っていました。

「それはもう本当に運が良かったですよね。僕からしたら『よく首が持ってくれたな』と思います。もっと言うなら、レスリング時代に大きい怪我をしたことが一回もないんです。レスリングはルールをしっかり守って正しい動きをしていれば絶対に怪我をしない。なぜなら怪我するような動きそのものが反則なので。逆にMMAは打撃もサブミッションもあって、お互いに壊し合うものだから、どうしても怪我は増えますよね。まあ、それは競技が違うのでしょうがないです」

僕がチャレンジャーとして適任だと思います。井上直樹が第一候補みたいになっていますけど、まだ早くないですか、と

――そういった怪我と付き合いながらファイトキャンプに入って、練習面で変えたことや取り入れたことはあありますか。

「前回から走る系のスプリントトレーニングを増やしたんですよ。それが合っていましたね。ゆっくり長く走るわけじゃなく、ショートダッシュとか短い階段を走るメニューで。やっぱり走ることによって体のキレは絶対的に上がりますね」

――金太郎戦に勝利したあと「(THE BLACKBELT JAPANは)今日UFCで平良達郎が負けて、この前のDEEPで平松翔と杉山空が負けて連敗が続いていたんですけど、自分が悪い流れを止めました」というマイクもありましたが、ジム全体の勝ち負けも意識していたのですか。

「一番は同じ日に行われた平良達郎のUFCのタイトルマッチですよね。日本だけじゃなく世界中が注目していた試合で、達郎が日本人初の快挙に挑んだ。やっぱりあの試合を見て感じるものはありました。あとは練習仲間の平松翔が前週のDEEPで鹿志村仁之介とやって、不完全燃焼のまま負けてしまいました。そういうなかで迎えた自分の試合だったから、ジム全体の流れがよくないというと言い方は悪いかもしれないですけど、自分が勝って流れを変えたいという気持ちはありましたね。

誰かSNSでジム別の上半期の戦績を調べている人がいて、THE BLACKBELT JAPAN千葉の戦績が28勝18敗とかだったんですよ。で、そのうち10勝ちょっとは自分が勝ったあとの1カ月くらいで挙げた勝ち星だったので、いい流れと勢いは作ることが出来たかなと思います」

――そして今大会では、ラジャブアリ・シェイドゥラエフの同門でもあるイリスベク・ティレノフと対戦することになりました。ティレノフにはどのような印象を持っていますか。

「RIZINからも試合映像のURLを教えていただいてチェックしたんですけど、フライ級での試合が多くてバンタム級の試合が2試合くらいしかなかったんですよね。だから過去の試合を判断材料にしつつ、彼はまだ若くて成長度合いも大きいので、過去の試合のデータに成長分をプラスアルファで上乗せして対策をやっています」

――太田選手が言われたようにフライ級では打撃のプレッシャーをかけてテイクダウンを切るという戦い方が出来ていましたが、それがバンタム級でも出来るかどうかは判断が難しいところです。

「そうなんですよ。フライ級では結構フレームがデカいから、テイクダウンディフェンスもしっかりしていたし、上からがぶってバックを取ってコントロールもできていたけど、技術的に見たら雑ではあるんですよね。あとはフライ級であのリーチがあるから、ああいうストライキングが出来ていると思うし。(アジズベク・)テミロフに勝った試合もティレノフの方がテミロフよりも背がデカくて、バンタム級の試合とはいえ、ああいうリーチ差があったらティレノフはやりやすかっただろうし。テミロフ自身が兄貴(ラマザン・テミロフ)ほどテイクダウンディフェンスの能力が高くない。

そういった要素が合わさって、ああいう試合になったんだと思います。ただそれと同じくらい年齢的には成長スピードが半端ないと思うので、僕とやるときにはむちゃくちゃ成長していると思っていますね」

――いい意味で相手の実力を数割増しで想定して練習しているわけですね。

「僕は常に相手を過大評価して練習するタイプだから、相手を舐めることは絶対にないですね。それこそ芦澤(竜誠)くんや瀧澤(謙太)くんとやった時も『とんでもなく強いやつと戦う』想定で練習していました。過小評価したまま練習していて、いざ試合になった時に面食らうよりも、相手が相当強い前提で『こんなこともやってくる、あんなこともやってくる』と思って準備していた方が試合で、面食らわないじゃないですか。自分はそういう準備の仕方をしています」

――金太郎戦に続いて、今回はどのような試合を見せたいですか。

「ティレノフは相当強いと思うので圧倒はできないかもしれませんが、ちゃんと競り勝てればいいですね。5分3Rしっかりやるつもりで、自分が今作っていることを見せる。太田忍のMMAをしっかり見せる。それが一番いいかなと思っています。それができれば自ずと一本やKOにつながると思います」

――ずばり今の目標はRIZINバンタム級のタイトル、サバテロへのリベンジですか。

「自分はサバテロにあんな負け方をしちゃいましたけど、最初にやったのが僕だから、次は最初に(リマッチの)チャンスが巡ってくるのは僕だと思うんですよ。途中で負けてしまったら元も子もないので、これからしっかり勝ち続けていけば、僕がチャレンジャーとして適任だと思います。井上直樹が第一候補みたいになっていますけど、まだ早くないですか、と。もちろんタイトルマッチは順番待ちで組まれるわけじゃないし、いきなりチャンスが来る選手がいることも分かっているので、自分に求められている試合ができればいいなと思うし、自分も納得できる・周りを納得させられる試合をしたいと思います」

■視聴方法(予定)
7月18日(土)
午後12時~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

■RIZIN LANDMARK15 対戦カード

<RIZINバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] ダニー・サバテロ(米国)
[挑戦者] 鹿志村仁之介(日本)

<フェザー級/5分3R>
カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)
萩原京平(日本)

<バンタム級/5分3R>
太田忍(日本)
イリスベク・ティレノフ(キルギス)

<フライ級/5分3R>
ヒロヤ(日本)
山本アーセン(日本)

<ライト級/5分3R>
ジョニー・ケース(米国)
天弥(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
大島沙緒里(日本)
イ・イェジ(韓国)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
パク・シウ(日本)
須田萌里(韓国)

<64キロ契約/5分3R>
昇侍(日本)
梅野源治(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
宮川日向(日本)

<ウェルター級/5分3R>
佐々木信治(日本)
林RICE陽太(日本)

<フライ級/5分3R>
火の鳥(日本)
イ・ジェフン(韓国)

<キック 54.5キロ契約/3分3R>
芝宏二郎(日本)
遥心(日本)

<女子スーパーアトム級/5分2R>
HIME(日本)
平田彩音(日本)

<バンタム級/5分2R>
神田T800周一(日本)
長野将大(日本)

<ライト級/5分2R>
シヴァエフ(日本)
ベンジャミン(日本)

<アマチュア フライ級/3分2R>
田中仁(日本)
健太朗(日本)

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