【RIZIN LANDMARK15】天弥、ジョニー・ケースとの“禊マッチ”に臨む「怖さはゼロですよ」
【写真】日本ライト級屈指の体躯を持つ天弥だからこそ、国際戦に期待したい(C)SHOJIRO KAMEIKE
18日(土)、広島市中区の広島グリーンアリーナで開催されるRIZIN LANDMARK15で、天弥がジョニー・ケースと対戦する。
Text by Shojiro Kameike
天弥は今年4月にRIZIN初参戦も、計量で3.5キロオーバー。試合は実施あれ、ヌルハン・ズマガジーを相手にアグレッシブな内容を展開したものの判定負けを喫した。そんな天弥に、本人も「ないだろうと思っていた」という次戦のオファーが早くも届く。再び国際戦、しかも28勝中20KOをマークしているケースを相手に、天弥は復活を果たすことはできるか。改めてズマガジー戦の減量失敗に関する説明と、ケース戦に向けた練習について訊いた。
一番大きな変化は食事でした。あるタイミングで、急に体が動かなくなっちゃって
――ジョニー・ケース戦を控える天弥選手です。後ろに大きなビルも見えますが、今はどちらにいるのですか。
「門前仲町ですね」
――門前仲町といえば、ネバークイットでの練習でしょうか。
「そうです。ここ2~3年ずっとネバークイットで練習させてもらっていて。最近はガチスパーするようになったので、以前よりも頻度が増えたかもしれないです。もともと同じジムの江藤公洋さんが行っていて、公洋さんから『同じ階級のスパー相手がいないならネバークイットに行こうよ』と言われたんですよ」
――ライト級以上の選手とのスパーと、それ以外では何が一番違ってきますか。
「競った時のフィジカルといい、物理的な重さとか違うと物足りないですね」
――天弥選手も海外選手と対戦することが増えてきました。と同時に軽量級の選手とのガチスパーは難しいでしょうね。
「相手が怪我してしまいますから(苦笑)。やっぱり海外の選手と対戦していくためには、同じ階級ぐらいの選手とガチスパーやることが必要だと思いました」
――なるほど。今年4月、RIZINのズマガジー戦は規定体重を3.5キロもオーバーした状態で試合に臨みました。その点については試合後の会見や以降も、いろいろと訊かれることも多いかと思います。
「……はい」
――そこで計量失敗の理由について答えると、言い訳がましくなってしまう。特に天弥選手は、そのような言い訳をしたくない性格であることは理解しています。ただズマガジー戦から3カ月が経った今の時点で、改めて計量失敗に関する「説明」をお願いしたいです。決して言い訳ではなく。
「あぁ、なるほど……説明ですね、はい」
――天弥選手の減量幅が大きいことは承知しています。しかし今までリミットまで落としてきていたなか、前回の3.5キロオーバーというのは、どう考えても単純な減量ミスではないわけで。
「そうッスね。一番大きな変化は食事でした。RIZIN福岡大会に向けて、減量方法の中でも食事の面を全部思いっきり変えたんですよ。それでいつも通り落ちていたけど、あるタイミングで――試合の2週間前ぐらいですかね。急に体が動かなくなっちゃって」
――えっ!?
「これは大丈夫なのか、と思いつつも食事の面は変えずに続けていました。あとは怪我もありましたね。やっぱり試合前に怪我の内容は言いたくないし、怪我で減量失敗とか……それこそ言い訳で、ダサいじゃないですか(苦笑)」
試合を飲んでくれた相手がいるなら、試合というか仕事をするべきじゃないですか
――やはり、そういった理由があったのですね。
「ただ、格闘技って失敗も仕事のうちだと思うんですよね。一度失敗したからって格闘技のキャリアが終わるのかといえば、そんなことはなくて」
――もちろんです。その失敗を次にどう生かすかが重要になります。
「まず食事に関しては、全て以前の形に戻しました。あとはランニングを始めました。アハハハ」
――始めました、というのは今まで全く走っていなかったのでしょうか。
「走っていなかったですね(笑)。メッチャ嫌いで……空手時代のラントレは吐くまでは知らされるし、それで苦手意識がついちゃいました。『有酸素運動をしろ』とは言われていたので、ジムでチャリは漕いでいましたけど。今はそうではなく、外でラントレをしています」
――ラントレというのは、どのような形で?
「HEARTSの選手を連れて、近くの公園で走っています。もともと皆、個々で走っていたんですよ。それを『俺も走りたいから、皆で集まろうぜ』と言って――普段走っていなかった僕が言ったから、皆は驚いていましたけど。
自分は有酸素運動として同じペースで走っていて、持久力がない選手は海飛がメニューを組んでダッシュやったりとか。そのラントレが始まったのが3~4週間前ぐらいですね。やっぱり皆で走ると良いですよ(笑)」
――アハハハ。
「やっぱり2回連続の計量失敗は絶対にダメですからね。前回の試合、計量当日は吐いたりウ〇コを漏らしたりしているんですよ」
――え、えぇっ……。
「水抜きしすぎたからか、体全体が痺れていて。それで水分や電解質を補給したら、体が変な反応しちゃったんです。自分でも気づかないうちに上から下から全部、吐いたり漏らしたりしていて……」
――それだけ体が言うことを聞かないというのは、危険な状態ではないですか。
「それですぐ病院に搬送されて、医者からも説明を受けました。先にブドウ糖を入れてからでないと、そういう反応が起きちゃうよ、って」
――なるほど。そのような状態でも試合はフルラウンド、動き続けて戦い抜きました。
「試合前は自分でも動ける自身がありました。怪我しているところが痛かったぐらいで。何より試合を飲んでくれた相手がいるなら、試合というか仕事をするべきじゃないですか。今まで計量に失敗してメンタルが落ちている選手も見てきましたよ。でもメンタルがどうあれ、ケージに上がってお客さんを沸かせないと意味がない、という気持ちで試合に臨みましたね。そこで思いっきり行かないと、受けてくれた相手に失礼だし」
――はい。
「でも一番大きかったのは、公式計量でズマガジーが目の前にいて『3.5キロオーバー? いいよ、やってやるよ』みたいな感じで来たんですよね。計量オーバーしている自分が悪いのに、そこはムカついちゃいました(笑)」
――アハハハ。ズマガジーもプロとして試合を成立させた、と。
「おかげで試合も、今まで以上に緊張感がありました。試合前は直前までずっとウ〇コしに行っていましたけど」
――ウ〇コの話はもう十分です(笑)。そんななか天弥選手の打撃は伸び、ヒットもしていましたがズマガジーはタフでしたか。
「いや、当たっているようで当たっていなかったです。当たっても全く手応えはなくて。本当にディフェンスが巧い選手で、マジで強かったですね。自分としてはメチャクチャ楽しかったし、だからこそ『ごめんなさい』っていう気持ちでいっぱいでした」
――しっかりと体重を落とし、ベストコンディションで再戦したいですか。
「そうですね……、でも自分はあの日あの瞬間のベストを出しましたから。試合直後は『俺が勝っていた』とか言っていましたけど、試合映像を視ても『負けていたな』って思うし。ズマガジーは蹴りで空間を創って、焦らしてからパンチ、また蹴りを出すとか上手でしたね」
最近は毎週、ネバークイットで菊入正行さんとスパーさせてもらっているんです
――その試合内容もまた、次にどう生かすか。この3カ月間、何か新しく取り組んできたことは?
「練習の面では特に変わっていないですね。変わってきたことがあるとすれば、ズマガジー戦の前は久しぶりに海飛と練習して、作戦を立てていました。
それまで試合に対して作戦とか立てたことがなかったんですよ。別に相手をナメているわけじゃないけど、『今ある手札でいけるだろう』という部分はあって。でもヤン坊さんとの試合で、いろいろとラウンドごとに変えてくることに面喰って――それがベテランの域なんだろうなと思いました。そこから練習内容は変わってきています。
さらにズマガジー戦の時は海飛と相手の試合映像を視て、意見を交換してしっかり作戦を立てて。ズマガジーもラウンドごとに変えてくるという、その準備があると無いとでは試合も大きく違ってきますからね」
――冒頭の話と同じく、やはり海外勢と戦うようになると日本人選手とは何もかも違うでしょうし、より研究や経験が必要になってくるかと思います。
「まずリーチから日本人とは違いますし。次戦うジョニー・ケースもリーチが長いじゃないですか。そういう面も考えていかないといけないです」
――次はそのジョニー・ケースと、奇しくも計量オーバー同士の対戦となりました。
「アハハハ! もうね、禊マッチですよ。やっぱりジョニー・ケースといえば、あの右。印象としては、それぐらいですね」
――ズマガジーは相手が計量オーバーしていたからこそ距離を創っていた部分はあると思いますが、どの試合でもケースは思いっきり右を伸ばしてきます。
「そう思います。でも怖さはゼロですよ。あの右がどれだけ重いのか楽しみですね。ただ、僕のスピードについてくることはできないと思います。ケースは結構、待ちの選手だから。待って、待って、あの右を振ってくる。それを僕に当てることができるのか、という感じで」
――そこでケースの右をもらわないためには、より前後左右への動きが必要になってくるでしょうか。
「そうですね。最近は毎週、ネバークイットで菊入正行さんとスパーさせてもらっているんです」
――おぉっ! 菊入選手とのスパーですか。それは一度見てみたいです。
「菊入さん、マジでメチャクチャ強いッスよ。だから毎週、スパーが楽しいです。
日本人だとライト級以上でも僕より身長やリーチが長い選手が、なかなかいなくて。菊入さんは僕よりリーチが長いから、そのパンチを食らわなければケースが相手でも大丈夫だろうと思っていますね。それで今はすでに、菊入さんとのスパーでも動けているので、当日は自分のフルマックスを出します!」
■視聴方法(予定)
7月18日(土)
午後12時~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!
■RIZIN LANDMARK15 対戦カード
<RIZINバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] ダニー・サバテロ(米国)
[挑戦者] 鹿志村仁之介(日本)
<フェザー級/5分3R>
カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)
萩原京平(日本)
<バンタム級/5分3R>
太田忍(日本)
イリスベク・ティレノフ(キルギス)
<フライ級/5分3R>
ヒロヤ(日本)
山本アーセン(日本)
<ライト級/5分3R>
ジョニー・ケース(米国)
天弥(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
大島沙緒里(日本)
イ・イェジ(韓国)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
パク・シウ(日本)
須田萌里(韓国)
<64キロ契約/5分3R>
昇侍(日本)
梅野源治(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
宮川日向(日本)
<ウェルター級/5分3R>
佐々木信治(日本)
林RICE陽太(日本)
<フライ級/5分3R>
火の鳥(日本)
イ・ジェフン(韓国)
<キック 54.5キロ契約/3分3R>
芝宏二郎(日本)
遥心(日本)
<女子スーパーアトム級/5分2R>
HIME(日本)
平田彩音(日本)
<バンタム級/5分2R>
神田T800周一(日本)
長野将大(日本)
<ライト級/5分2R>
シヴァエフ(日本)
ベンジャミン(日本)
<アマチュア フライ級/3分2R>
田中仁(日本)
健太朗(日本)




















