【ONE130】チャトリ大会総括「ベストバウトは秋元×カピタン」&「遼伍が勝っていた」&「秋山の勝利は」
【写真】チャトリが試合後に満足度のある笑みを浮かべることは珍しい(C)MMAPLANET
26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアセンターで開催されたONE130「ONE X」。第1試合のスタートがシンガポール時間で午後1時20分、メインイベントが終わったのは午後11時50分。20試合、10時間30分の10周年ロングラン・イベントはONEという一風変わったファイト・プロモーションが過去に形を創ってきた外枠に対し、中身が詰まりつつあることが感じられる──これからの10年に向けてスタートを切る大会だった。
イベント終了直後の記者会見で開口一番「世界にONEを訴えかけることができるイベントになった。特にメインとコ・メインは、世界中の人々に楽しんでもらえる試合だったと思う」と話した──チャトリ・シットヨートンの言葉を抜粋してお届けしたい。
「スペシャルルール(ミックスファイト)の試合を今後も組んでいくことになると思う。凄く興味深い戦いだった。どんな選手でも登用していくし、マット・ヒュームともどんなクレイジーなアイデアだろうが、ファンに少しでも喜んでもらえることを実現していこうと話した。
来週、このことについてもより深く話し合いを持とうと思っている。DJが2Rに一本勝ちすることは予想できたけど、初回に逃げ回ることなく打撃で対抗したのには本当に驚かされた。殴って、蹴っていったんだよ」
「ハム・ソヒはデニスに勝ったから、次のタイトルコンテンダーに相応しいと思う。今日のパフォーマンスに関しては、十分じゃなかったけど誰だって良い日と悪い日がある。彼女はこのスポーツのレジェンドで、どの局面でも戦える技量の持ち主だ」
「ベストファイトはヒロキ・アキモト×カピタンだ。ベリー・ベリー・ベストファイト・オブ・ザ・ナイトだよ。世界最高のキックボクシングだった。カピタンが首相撲を多用し、レフェリーがイエローカードを出したことが論議になっている点だけ残念だ」
「ライニアがガルバォンにあれだけの試合ができたことには、ビックリさせられた。アンドレがパスをしてマウントを取ったけど、寝技では勝負にならないと思っていたんだ。いくら彼がMMAでミドル級からヘビー級まで制しようというファイターでも。とんでもない柔術のスキルを見せたね」
「アキヤマの勝利によりONEにとって初の韓国大会開催の追い風となった。オク・レユンという世界ライト級チャンピオンもいる。凄く可能性は高まったよ。アキヤマはショックを与えた。
アオキが最初の30秒でバックを取った。これはもう終わりの始まりだ。立って粘ったことが勝因になったね。しっかりと落ち着いて戦っていた。2Rになりアオキの顔を見えると、自信を失っていたよ」
「エドゥアルドは速くて、強すぎた。5年前のジョン・ウェイン・パーだったらね……。でも最後のラウンドの最後の20秒で彼は魅せてくれた。ジョン・ウェインはジョン・ウェインのままだったよ。
散打×空手、エドゥアルド×セイジ・ノースカットの一戦をアピールしていたけど良いアイデアだ。ONE Super Seriesでそういう力のある者同士の対戦も組んでいければと思う」
「ゴードン・ライアンは今年の後半にサブミッション・グラップリングでONEデビューする」
「タン・カイがタン・リーに挑戦するかって? 十分にあり得る。皆、どう思う? 完全に試合を掌握していたよね。信じられないよ、キム・ジェウンを相手に。
彼は80、90パーセントのKO率を誇っているんじゃないかな」
「フランシスコ・ガヌーのことは好きだけど、特に興味があるわけじゃない。アナトリ―・マネキン(ONE世界ヘビー級暫定王者)はロシアのナショナルチーム・レスラーだ。速くてサブミッションでもヨーロッパのチャンピオンで、フランシスコよりずっと寝技が強い。アルジャー・ブラー(ONE世界ヘビー級正規王者)のレスリングとボクシングと比較してもね。
フランシスコは寝技はそれほどでなく、パンチ力はあるけどテクニカルじゃない。まだ発表はしていないけど、何人かヘビー級とサインするし、今年はヘビー級が本格的に活動してUFCに対抗できるディヴィジョンになるだろう」
「今年はシンガポール以外にも戻るよ。バンコク、マニラ、東京、そしてソウルを視野にいれている」
「ダニエラ・ケリーへのボーナス? 彼女は良い試合をしたよ。ただグラップリングマッチは一方が攻めても、もう一方が固めると良い試合にはならない。
今夜のメイはずっと守っていた。クローズドガードの時だけでなく、オープンガードになっても攻めることがなかった。そこは残念だったけど、そういうことはありえるんだ。
私はメイのことが好きだよ。ONEを形成する大切な1人だ。すぐにまた試合をする。強調しておきたいことは、メイはMMAファイターでサブミッション・グラップラーじゃないということ。もっとエキサイティングな試合になるかと期待したけど、彼女はベストを尽くしたんだ」
「コロナで制限があってもファンがアリーナに戻ってきた。コロナ予防対策で非常に窮屈な感染であっても、エネルギーを感じることができた」
「正直に言えば、アミール・カーンは負けていた。タカハシも勝利を決定するには不十分だったかもしれないけど、ホームタウンの観客の声援が影響したかな。でもリョーゴの方がダメージを与えていたし、効果的な打撃を当てていた。
アミールの粘りは本当に印象的だったよ。彼は私の大切な友人の1人だ。でも勝っていない。負けていたよ」
「私は100万のミスを犯してきた。今年に入っても毎日失敗の連続だ。でも素晴らしいチーム、素晴らしい選手たち、最高のファンに支えられている。彼らなくして、私は今ここにいない。でもまだDAY 1だ。今日は序章に過ぎないよ。数週間以内に米国での中継に関して、ビッグニュースを発表するし、新たな契約選手のアナウンスも行う予定だ」