【Fight&Life】チャトリ・シットヨートン「米国でもグローバル・ルールセット。四点ヒザも認められる」
【写真】求めるべきは選手の待遇と最強争い。ビジネスの成功者は格闘技に関して、相当にピュアだ(C)MMAPLANET
17日(月)、11月19日(土・現地時間)にシンガポールで開催されるONE163は、日本国内でABEMAが行うPPVイベントとして日本時間のゴールデンで開くことを来日して記者会見で発表した、チャトリ・シットヨートンONE Championship創始者&CEOのインタビューが28日(金)発売のFight&Life#93に掲載されている。
常にトレンドの重要性を説き、Facebookのビデオ再生数などをONEの成長を可視化できる事象として取り上げてきたチャトリ。その彼は米国と中国のトレンド1位をONEの成功例として話す一方で、バズらせ方がエンタメに走る日本の現状を憂い、ONEがSNS上で注目されているのはあくまでの世界のベスト・アスリート達がリアル・マーシャルアーツとしてONEという舞台で戦っているからだと力説した。そんなインタビュー内で、米国進出に関して──ルール問題で非常に気になる発言をチャトリはしていた。
ユニファイドルールとONEのグローバル・ルールセットに関してチャトリが話していたことをここで抜粋してお届けしたい。
――11月19日のシンガポール大会は、日本向けのPPV大会が土曜日に行われることになりました。
「金曜の夜の大会はONEの伝統だ。だからアジア向け大会は金曜日の夜に行ってきた。そこに日本ではABEMAがPPVのアイデアを出してくれた。その場合は土曜日の夜、日本のゴールデンタイムに合わせた時間でイベントを行う。
来年はもっとPPV大会が増えるだろう。それにONEルンピニーが毎週金曜日に行われることになり、アジアだけでなく世界に向けて発信していく。これはファイターがもっと試合機会を得られるようになることを意味しているんだ」
――イベント数が今年よりも、増加するということですね。
「今年は22大会だったけど、来年は44大会になるよ。これからONEにとっても、ONEのファンにとってもワクワクする時間を迎えることになる」
――会見で将来は米国でも月一、もしくは1年に10度ほどイベントを開くことになるとも話していました。ところで米国のMMAといえば北米ユニファイドルールが基本ですが、ONEのルールはアスレチック・コミッションから認可を受けることは可能なのでしょうか。
「ONEのMMAは米国でもグローバル・ルールセットで実施される。垂直エルボーもグラウンドでの四点ヒザも認められるよ」
――いや、サラリと言われていますが、それはビッグディールですよ。
「そこに関して、過去数年に渡り交渉を続けてきた。そして、いくつか複数の州のアスレチック・コミッションがグローバル・ルールセットを認めた。イエス、認めたんだよ!!」
――これはONEが北米MMAプロモーションと違うという明確なサインになりますね。
「その通りだよ。我々は米国にリアルなONEを持ち込む」
――どの州、どの都市からONEの上陸を開始させたいと考えているのでしょうか。
「それはまだ言えないけど、時期的には4月から6月の間に最初の米国大会を行うつもりだ。もちろんAmazonは1カ月に1度のイベント開催を望んでいる。まだ確定はしていないけど、複数の州で大会を開くことになるだろう」
――なるほど、コロナ禍前にもインドなど世界進出プランがありましたが、形を変えてさらに大きな規模で進みつつあるようですね。
「過去2年半、コロナ禍でONEはとても厳しい時を過ごした。でも、この間にONEの全視聴者数は4倍から5倍に伸びたんだ。世界中にONEのファンが増えている。これからの5年間でONEは世界中に広まっていくだろう。選手にとっても、ファンにとっても素晴らしいことだよ。実は先週、ニューヨーク・シティとロサンゼルスにオフィスを開設したんだ」
※米国と中国での成功。グラップリングの導入など、チャトリが話したインタビューが掲載されたFight&Life#93は10月28日(金)から発売中です。