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【Fury FC113】Fight&Life#113より。鈴木崇矢のいるべき場所「僕、皆と一緒って大嫌いなんです」

【写真】Fury FCフライ級のベルトを肩に掛けて。この間の悩み、葛藤は鈴木崇矢を少年から大人にさせている (C)MMAPLANET

24日(火)に発売されるFight&Life#113。同誌の特集「下位よ、待ってろ! 日本のMMAの未来」内において、1月19日にテキサス州ヒューストンでFury FCフライ級王座を獲得した鈴木崇矢インタビューが掲載されている。
Text by Manabu Takashima

格闘DREAMERSからPOUNDSTORM、GrachanのJ-MMAルーキーズ・カップ、そしてABEMA海外武者修行プロジェクトを経てキルクリフFCに拠点を移した。そんな鈴木のBefore DREAMERSというべき新極真空手時代、格闘代理戦争とMMAファイター人生を振り返り、記事内に掲載しきれなかった未掲載部分をここで紹介したい。


ヘンリー・フーフトの目に留まり、指名があったことでチーム・アルファメールからキルクリフFCに武者修行先を変更し、そのまま同ジムで練習するようになった鈴木だが、その裏でフライ級ファイター、自分と同じ体格のファイターが少ないことにジレンマを抱えていた。

車で20分もドライブすればATTという世界に名を響かせたフライ級ファイターが集うジムがある事実。今、何をすべきかという点でも葛藤した。そんな鈴木がキルクリフFCで練習を続けることを決めた、真意とは。

――中村倫也選手、中村京一郎選手、そして倫也選手の実弟・剛士さんと特別な繋がりが感じられる崇矢選手ですが、フロリダで生活をしていると普段は顔を合わすことがないわけですよね。倫也選手も「フロリダではほぼ会わない」と言っていましたし。

「ハイ。実は僕、本当に寂しかったんです。時々帰国して、倫也さんと剛士さん、そして京ちゃんと一緒にいる時間があると『やっぱり特別だ』と思って過ごしていて。それでフロリダに戻ったら、メチャクチャ1人を感じちゃって。実際には1人じゃないのに、1人を感じていた時期が長かったです。だから今は日本で一緒にいて、そこを頑張った自分を癒してあげようかと思っています(笑)」

――その1人に感じている時期も、やるべきことをやったので今回のベルト奪取や倫也選手、京一郎選手が認める成長があったのではないでしょうか。京一郎選手が「崇矢があれだけ強くなったのは、キルクリフにいたから」と今号ように取材したインタビューで話していました。

「本当にATTで練習をしたいと思ったこともありました。でも決めたんです。やっぱりキルクリフでやっていこうって」

Fury FC

――おお!!

「正直、こないだのタイトル戦に向けて一番僕のことを見てくれたニック・レンツがキルクリフを離れたことは、ダメージになっていました。タイトル戦前に僕の心の支えになってくれたのは、ニックでした。彼のことを凄く信頼して、僕はキルクリフで、これからニックと創っていけるって思えるようになったのに……」

(C)FURY FC

――えっ、ニック・レンツが……。

キルクリフを辞めたのですか。

「そうなんですよ。Furyの翌日のフライトで日本に帰国したのですが、着いた次の日に目を覚ますと『タカヤのコーチができて良かった。キルクリフを辞めることになった』っていうメッセージが入っていたんです。

キルクリフは所属選手も多いし、週末にはコーチ陣が遠征でジムを空けることはいくらでもあります。その時も僕はずっとニックのクラスに出て、彼の目が届くところで練習をして強くなれた。だから、本当に落ち込みました。同時にこのニックのキルクリフ離脱は『ATTに行け』という神様からのメッセージかとも思いました。

でも、それは近々の凄く小さな先のことしか見えていなかったって気づいたんです。これから先の自分という視点で、現状を見究めることができていなかった。3年後にはUFCのトップランカーになるとイメージした時、堀口恭司さんや中村倫也がいるATTでなく、恭司さんも倫也さんもない環境……キルクリフからUFCの頂点に昇り詰めていく。そっちの方が人生、面白いと思いませんか」

――ハイ。そこでいうと倫也選手が、「オリジナリティさは必要だ」とこれも今号で掲載されるインタビュー中に発言していました。

「そこなんです。僕、皆と一緒って大嫌いなんです。それこそ倫也さんからも『ATTのコーチ陣は本当に最高だよ。でもコーチ云々でなく、ジムっていうのは自分が強くなる場所だから』って言ってもらって。その時、『俺はコーチに拘り過ぎている』と気づかされたんです。同時に、やっぱり皆と同じ道を往くんじゃなくて、自分で考えて自分の道を往きたいと思って。

だいたい僕はUFCの世界フライ級チャンピオンになるのに、恭司さんがいるところで練習するのはどうなんだって話だし」

――それは「この帰国中、両中村が負傷しているので、どこで練習をしようか」という話になった時に、「沖縄に行ってザ・ブラックベルト・ジャパンに行けば良い練習ができるのでは?」と自分が軽く返答してしまった時の崇矢選手の返事に共通しますね。

「きっと良い練習ができると思います。でも松根(良太)さんに、僕のことを知られるのは怖いですから(笑)。だから柏にも行きたかったのですが、岡田(遼)さんがいたら同じことだし(笑)。でもお二人にはLemino修斗へのオファーを貰ったこともあって、自分のことを評価してくれたこと凄く感謝しています」

――ヘンリーとしっかりと話して、崇矢選手がキルクリフを最軽量のクラスで最強にしていけば格好良いじゃないですか。

トイレの前で格好良さを演出させられるなど、悪い大人の言葉をすぐに信じてしまうので。しっかりと、洞察力を身につけないといけない

「あぁ、そうですね。

ありがとうございます。僕、本当に悩んでいた時期があったので。その分、強くなれたと京ちゃんが言ってくれているなら、本当にそうだと思います。次の試合のことを考え、倫也さんや京ちゃんがいる日本は居心地が良いけど、3月の半ばになったらキルクリフに戻ります」

※キルクリフに戻る。いつ、どこでの戦いを想定しているのか――。鈴木崇矢インタビューが掲載されるFight&Life#113は24日(火)から発売です。

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