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【RIZIN52】コレスニックとRIZIN初陣へ。相本宗樹「1R、1R。1秒、1秒、相手をぶっ倒すつもりで」

【写真】インタビューは1月23日の会見後に行われた。試合間まで2週間、相本の減量とトレーニングはさらに厳しいモノになっている違いない (C)MMAPLANET

3月7日(土)東京都江東区の有明アリーナで開催されるRIZIN52。対世界が大きく謳われている2026年RIZIN開幕戦で、相本宗輝ビクター・コレスニックと戦う。
Text by Manabu Takashima

2023年5月のプロMMAデビューから、1年半で相本は9試合を戦い9勝0敗で7つのKO勝ちを記録している。DEEPフェザー級トーナメントこそ減量中に倒れ病院に搬送され欠場になったが、その後は木下カラテ、高橋遼伍というRIZINベテランを初回でKOし、コレスニック戦でRIZINデビューを果たす。

地元水戸のトンネルの灯りの下で始めたMMAの練習。今も友人とミットで練り、減量へのスタンスも現代MMAファイターと一線を画している個性的なファイターだ。

破天荒といえば破天荒、だからこそケアには人一番気をつけている相本。今もコレスニック戦に向け、練習と減量にフォーカスする相本の取材時間は非常に限定的だ。会見と誕生日が重なったことで運よく話を聞くことできた今回のインタビュー。フェザー級タイトルコンテンダーとの国内最高峰初戦も、KOすることが当然のように力みがない霊長目ヒト科ヒト族KO属相本宗樹だった。


体重が減らないと、飯も食わずに練習をこなしているだけ

――コレスニック戦に向けて、相当に集中しているようで取材も非常に限定していると。

「ハイ。今日はRIZINの会見があって、ちょうど誕生日で。練習もオフにして、今週は練習量も少し落としています。1月になって、すぐにハードな練習をしてきたので。今日はこのあとも体を診てもらってから、パーティーをちょこっとやろうかと(笑)。来週になると、減量をバンバンやっていくので」

――相本選手といえば減量は自己流で、体のケアはお姉さん。ミット打ちは友人にしてもらうということを、以前のインタビューで話されていて。そこに凄く興味がわきました。結果、あの仕上がりと切れ。お姉さんと、友人が只者ではないのじゃないかと。

「全然、減量に関しては食事も食わず、サプリも摂らない。よく、そういうことをしていると筋量が落ちると言われますけど、僕はトレーニングさえ続けていれば体は落ちないと信じていて。だから体重が減らないと、飯も食わずに練習をこなしているだけで。そういうスタイルでやっています(笑)。

で、ミットを持ってくれている友達は、格闘技を始めた時から打撃を一緒にやっていて。もともとキックを半年か1年ぐらいやっていたヤツなんです。それで自分が始めた時に、ミットを持ってくれて。そこからパートナーとして、やってくれています」

――格闘技やMMAに精通したトレーナーやジムの指導者は、いくらでもいますが、そういう場所で練習をしたり、指導を受けたりせずに友人と格闘技を続けているのは?

「そうですね。もう信頼関係じゃないですけど、あっちも自分のことを分かっているんで。試合前も調子が良いとか悪いとか、ミットを持ってもらっていると伝わるモノがあるので。それを直接、伝えてくれます。やっぱり意見も言いやすいですし、お互いに『これをやりたいね』とかって言い合うことができて。色々な人の真似もして、練習も色々と採り入れてやっています」

――ミットは実戦を想定しているタイプか。気持ち良く打ち込むタイプか、どちらなのでしょうか。

「自分は気持ちの良いミットは一切やらないです。気持ち良いミットは、何か意味があるのかなって。そいつが出してきたモノに対して、全ての打撃で倒すつもりでぶち込んでいるので。オーソとサウスポー、どっちもやるので大体10R。左右5Rずつ、やっています。蹴りはそういうのではなくて、調整程度でやっている感じですね」

――相手の動きを想定することは?

「どうなんでしょうね。自分はミットをやっている時は、ゆうまをぶっ倒す気でいっているだけなので」

――ゆうま君が、その友人ですね。

「はい。かもしだゆうまって言います」

――どのような漢字になりますか。

「アッ、自分はちょっと漢字は苦手で(笑)」

――ハハハハ。承知しました。

「ミット打ちは、ゆうまを倒すつもりでやっていて。どういうミットかは、ゆうまに聞けば良いかもしれないですね。自分は減量がきつくて体が動かなくても、ゆうまをぶっ倒すつもりでミット打ちをしています」

――かもしだゆうま君以外との練習、出稽古はどこで?

「鹿志村(仁之介)だったりだとか、あとはバトルボックスだったり、ロータス世田谷でグラップリングの練習に参加させてもらっています。マッハ道場、K-Clannにも行かせてもらって。組みは基本、出稽古で。打撃のスパーはほぼやらないです。組みも技術練でなく、スパー中心で。自分で嚙み砕いて、出稽古先で尋ねていますね。それでも自分には仁がいるので、何かあったら仁に言えば何でも教えてくれるので」

――会見でも以前から顔見知りという話をされていましたが、鹿志村選手とはどのような付き合いだったのでしょうか。

「自分が中学校の先輩で。仁が東京の専門学校か何かに行っている時に、水戸に帰ってきたタイミングでお父さんが作るかなんかでジムをやるってなって。その時に誘われたんです。それが3年7カ月ぐらい前ですかね。その前はトンネルで友達と遊び程度にやっていた感じで」

――トンネル? トンネルって、あのトンネルですか。

「ハイ。夜になっても唯一電気が点いているじゃないですか。千波湖ってところ(水戸市の中心。偕楽園の南にある)のトンネルでやっていました。遊び程度ですけどね。それから仁がジムを始めて、練習相手がいなかったから誘われて。トンネルでやっていた連中が皆、仁のところへ行くようになって。でも仁は寝技が凄く強いから、ボコボコにされて皆、来なくなって唯一残ったのは自分でした。

自分は個人競技でも負けない自信があったので。でも仁とやってみたら、ボロクソにやられました(笑)」

――それでも相本選手は、練習を辞めなかったわけですね。

「負けず嫌いなんで、毎日のようにジムに行きました(笑)」

――そんな歴史が2人にあったのですね。もっと詳しく尋ねたいのですが、時間に限りがあるので次戦について尋ねさせてください。まず昨年末に高橋遼伍選手をKOしましたが、パンチの被弾もありました。

「なんていうのか、高橋選手のことを凄くリスペクトしていて。計量失敗で欠場した僕と、試合をしてくれて。ただ、試合の時は何も考えなくて。その時の自分に任せるみたいな。なので、あの時の自分がアレだっただけですね」

――「RIZINで戦うには順番があって、DEEPライト級王者に水野新太選手がなるなら、無敗対決で注目も集まる」ということを言っていましたが、水野選手がタイトル奪取に失敗しました。彼の敗北は何か想うところはありますか。

「どうだろう。試合も見ていなかったので……ただ自分自身は、特に水野選手に興味があるわけではないので。回りが無敗の若い選手同士だからということで、言っていて。組まれたらやりますけど」

1試合をその時の最高の自分を持っていって戦いたい

――DEEPのタイトルを獲らずして、RIZINでコレスニック戦が決まったことは、どのように思いましたか。

「それはメチャクチャ嬉しかったです。やっぱり常に自分より上の人と試合がしたいので。自分はまだ9戦しか試合をしていなくて、今後戦っていくのは戦績で上の選手だけだと思うので。やっぱり常に上を目指していきたいです。

これまでは『相本、どうやって勝つんや』っていう風に、僕が勝つと思われることが多かったですけど。今回はやっと半々ぐらいになって。『相本が本物か偽物か』って言われているので、メッチャ楽しみですね。そんなこと言っていた人を見返してやりたいです」

――高橋選手に勝った試合のマイクで「大晦日は出られない」と宣言したのも、非常に興味深かったです。誰もが飛びつきたくなるような大晦日出場に関して、凄く冷静で。

「そうッスね。自分は1試合、1試合をその時の最高の自分を持っていって戦いたいので。あの時、新居すぐる選手の相手がいないみたいな状況でしたよね。ただ、エンタメのように受け取られたことがあったので、新居さんにXでメッセージして誤解は解けました。

やっぱり相手選手をリスペクトして、最高の状態を毎試合創っていきたいので。それがあったので、大晦日は出ないとマイクで言わせてもらいました」

――最高の状態で挑むのは、過去最強といって過言でないコレスニックです。これまでの対戦相手と違う点は、手も足も長くて入らせない。そして蹴り技も持っている点かと思います。

「全然、殴られても怖くないので(笑)。自分がやりたいように試合はやらせてもらいます。ゴングが鳴った瞬間から、1秒たりとも隙を見せないです。逆に相手が隙を見せたら、そこで狩るんで。直近3試合は全て1RKO勝ちをしているんで、今回も5分3Rもやるつもりはないんで。1R、1R。1秒、1秒、相手をぶっ倒すつもりでガンガン攻めていくんで。そこを見てもらえれば、と」

――RIZINフェザー級戦線に殴り込む。既に視線の先にラジャブアリ・シェイドゥラエフを見据えていますか。

「そうッスね。今、コレスニック選手と決まった以上はコレスニック選手しか見ていないですけど、やっぱり情報が入ってくるじゃないですか。何かを見れば、シェイドゥラエフ選手が話題に挙がっていて。『誰も勝てない』とか言われている。やっぱり、シェイドゥラエフ選手のことは視野には入っています。なんで、その前にコレスニック選手をぶっ飛ばします」

■視聴方法(予定)
3月7日(土)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー

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