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【DEEP TOKYO IMPACT2026#01】6年半ぶりのMMA復帰、坂野周平「格闘技を通して、人生を豊かにしたい」

【写真】6年半ぶりの復帰で、まだ30歳。インタビューをさせてもらい、人としても変わったところとそのままのところがあった坂野だ(C)MMAPLANET

本日23日(月・祝)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2026#01に坂野周平が出場し、石坂空志と対戦する。

(C)REBEL FC

ZSTからパンクラスでキャリアを積んだ坂野。

2018年4月に中国のRebel FCでバンタム級王座を獲得。2019年9月にワン・シュオに敗れ、世界と自信の差に歴然とし、絶望もした。それでも現役を続け、2020年5月にDEEP95で渡部修斗との対戦が発表されたが、大会自体がコロナで中止に。

その後、右ヒザの前十字靭帯断裂と内側側副靭帯損傷というケガを負い、引退を決意した。その坂野が約6年半ぶりに実戦の舞台に戻ってきた。

MMAの呪縛から逃れたく、格闘技から離れた――と思われた坂野だったが、格闘技との関係がきれないままこの間を過ごし、幸せになるためにMMA復帰を決めた。そんな坂野に引退期間の人生と、MMA復帰&これからについて計量直後に話を訊いた。


米山君から『ジムを創ったから、良かったら手伝ってください』と連絡が

――2020年の年末に引退インタビューを収録させてもらいながら、発表の機会を失してお蔵入りとしてしまったことが、ずっと心苦しかったです。

「いえ、あの時はもう自分でも何を言っているんだろうっていうぐらい考えがまとまっていなくて。だから、あれが記事にならなくて良かったと思っていたぐらいなので。本当に気にしないでください」

――いや、気にしないわけにはいかないです。ただ、こうやって復帰を決めたことで謝罪だけでなく、再び現役の坂野選手の取材ができることは嬉しい限りです。あの時はMMAに対して、凄くネガティブになっていたので。

「ハイ。もう、引退を決める前からMMAを辞めたくて。体も心もきつくて。でもジムもあるし、皆のために戦いたいという気持ちでなんとか続けることができていました。それがヒザのケガで、体も心もブチッと切れてしまいました。あの時は正直、引退ができて良かったぐらいの気持ちでした」

――その後、格闘技から完全に離れていたのですか。

「マルワジムのメンバーでサークルを創って、月に一、二度ぐらい練習していて、そこには顔を出していました。ただ復帰なんて全く考えていなくて。体を動かそうぐらいの気持ちでやっているだけでした。米山(千隼。2019年11月、元谷友貴に敗れ24歳で引退)君がそういうことをやるのなら、手伝おうかなって気持ちで」

――人生の軸を格闘技以外に置くと?

「ハイ、アルバイトをして、車の免許を取って。就職活動をしようと思っていました。そうしたら2021年の3月ぐらいに米山君から『ジムを創ったから、良かったら手伝ってください』と連絡があって」

――「ジムを創る」ではなくて。「ジムを創ったから」という連絡が?

「ハイ。事後報告で言われちゃって。で、これは結局のところ自分は格闘技に関わる運命にあったのかと、ちょっと思って。『分かりました』と返答しました」

――すぐに!! 米山選手は、そんなに前からジムを始めていたのですね。自分は米山選手の弟さんがパンクラスで試合をした時に、サツキジムの存在を知ったぐらいで……。

「ジムのオープンは5月か6月で。まだコロナの真っただ中でしたね。そこから僕も米山君のジムの指導で、お給料をもらって生活をするようになりました」

――つまりは引退から復帰までの間、ほぼほぼ格闘技と関わっていたということですか。

「そうですね。キッズや一般クラスの指導をして、選手練習では米山君のサポートをしている形です」

――いうと選手練習に参加をしていたということですね。

「そうですね(笑)。ただ、MMAを戦うつもりは一切なかったです。柔術やグラップリングの試合には出ても。指導が中心の生活は周囲に恵まれていて、ストレスもなく本当に楽しむことができていました。プロ選手も育ってきて、凄く充実していて。自分がMMAを戦おうなんて、全く思うこともなかったです」

――それなのにMMA復帰を決めたのは?

「実は、失恋しちゃったからなんです(笑)」

――いや、笑いごとじゃないかと。

「1年半ぐらいお付き合いした方がいて。まぁ、振られたわけです。で、その女性が3カ月後に別の男性と結婚されて……。それで……病みましたね」

――せっかくプロMMAから離れ、心も落ち着いていたというのに……。

「本当に……。幸せの形って何なのかなぁと。結婚願望があった人なんですけど、僕はまだそこまで余裕がなかった。で、そんな関係でズルズルしていると振られて(苦笑)」

ちょっと諦めの気持ちもあるけど、格闘技は切っても切れない

――幸せの形を考えた時、あれほど辛かったプロMMAを再び戦うことを決めたのですか!!

「そうッスね。練習環境が凄く良いんですよ。若い子もたくさんいて、頑張っている。振られてから7カ月ぐらい悩み続け、2024年の12月に復帰しようかと考えるようになりました。『この環境でMMAをやらないことは、ひょっとして良くないことなのかも』と思って。そんな時に、マルワジムの会長から電話が掛かってきて『お前、いつ復帰すんだよ』って。

僕が復帰したいと言ったら会長は『もう終わったことだろう』って怒ると思っていたんです。それなのに『何年経ったと思うんだ。復帰しろ』って。会長は冗談半分で言ったのかもしれないけど、僕は『これも運命かもしれない』と年が明けて復帰することを決めました」

――幸せを求めると、MMAがあったというのは?

「また戻ってきてしまった……これが僕の人生で。ちょっと諦めの気持ちもあるけど、格闘技は切っても切れない。格闘技を通して、人生を豊かにしたい。幸せになりたいという気持ちになりました。だからもう、やっていくしかないです」

――その時の米山選手の反応は?

「なんか驚いていたけど、驚いていない。そんな感じがしました。僕がそれを言い出しても、おかしくないと思っていたんじゃないでしょうか」

――去年の初めに復帰を決めてから、試合まで1年を要したのは感覚や体を戻さないといけなかったからですか。

「8月には試合ができる状態になっていました。ただDEEPは選手も多いし、枠がなかなかなくて。ここで決まった形です」

体が朽ち果てるまで試合に出て、行けるところまで行きたい

――復帰後はDEEPで戦おうと思ったのは?

「やはり試合がコロナで流れて、出られなかったこともありますし。ハッキリ言って一番盛り上がっているのが、DEEPなので」

――現状、最後の試合となったワン・シュオ戦の時と比較して技術・体力の両面はいかがでしょうか。

「伸びた部分もあるし、もちろん劣化したところもあります。20代と30歳の体は違う。それは練習をしていて思います。20代の時の試合前の練習量に近づけようとすればするほど、ケガばかりします。だから1年かかったことが、逆に良かったと思います。現状でやれることは、やってくることができたので。良い準備ができました」

――計量で体を見たときに、以前と変わらず良い仕上がりに見えました。同時にあの頃より無理なく創っているようにも感じました。

「まさしく、そうだと思います。食欲も今と違っていたし、めちゃくちゃ食って大きくして、めちゃくちゃ減量をしていたので。今回は無理なく……というか、70キロまで体を創り直して、そこからバンタム級のリミットまで落としました。減量も上手くいったので、あとはリカバリーですね」

――6年5カ月振りに計量をパスしました。どのような気持ちになりましたか。

「泣きそうになりました(苦笑)。計量をする前から、ちょっと泣きそうになっていて。でも、まだ早いです。ジムの会員さんや友達とか、応援をしてくれる人が増えて。負けられないよなという気持ちですし、勝って泣きたいです」

――第二のMMAファイター人生、目指すところは?

「DEEPに出させてもらったので、DEEPで一歩一歩勝つ。とにかく、たくさん試合がしたいです。体が朽ち果てるまで試合に出て、行けるところまで行きたい。日本のトップの人達と戦って、どこまで通用するのかを自分の体で確かめたいです。

明日の相手は(石坂空志。19歳で5勝1敗)、これからの自分にとって試金石となる凄く良い相手だと思っています。

僕はもう一生懸命やるだけで。自分の全てを出す。30歳になって変わった部分、変わらない部分があるけど、それを含めて全力で戦います」

■DEEP TOKYO IMPACT2026#01視聴方法(予定)
2月23日(月・祝)
12時05分~U-NEXT、DEEP/DEEP JEWELS YouTubeチャンネル メンバーシップ

■DEEP JEWELS52視聴方法(予定)
2月23日(月・祝)
17時05分~U-NEXT、DEEP/DEEP JEWELS YouTubeチャンネル メンバーシップ

■DEEP Tokyo Impact2026#01 計量結果
赤字の選手名をクリックするとインタビューにリンクしています。

<フェザー級/5分3R>
海飛:66.15キロ
関鉄矢:66.25キロ

<ライト級/5分3R>
神田コウヤ:70.7キロ
山田聖真:70.8キロ

<フェザー級/5分3R>
三井俊希:66.15キロ
黒井海成:66.15キロ

<55キロ契約/5分2R>
中務修良:54.75キロ
火の鳥:54.95キロ

<バンタム級/5分2R>
諏訪部哲平:61.4キロ
黒岡裕真:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
御代川敏志:57.1キロ
吉田悠太郎:57.1キロ

<バンタム級/5分2R>
坂野周平:61.5キロ
石坂空志:61.6キロ

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ:57.2キロ
武利侑都:57.0キロ

<ライト級/5分2R>
ウラケン:70.55キロ
山﨑弥十朗:70.45キロ

<フライ級/5分2R>
平井聡一朗:57.1キロ
石井涼馬:57.15キロ

<バンタム級/5分2R>
西山亮翔:61.6キロ
小林よしずみ:61.6キロ

<アマチュア・バンタム級/3分2R>
小笠原孝成:61.55キロ
須山豪:61.5キロ

<アマチュア・フライ級/3分2R>
菊間瑛太:55.15キロ
今野蓮弥:57.0キロ

<アマチュア・ストロー級/3分2R>
Michael北見:52.1キロ
加藤翔奏:52.65キロ


■DEEP JEWELS52計量結果
赤字の選手名をクリックするとインタビューにリンクしています。

<DEEP JEWELSバンタム級王座決定戦/5分3R>
百湖:60.95キロ
樹季:60.8キロ

<ストロー級/5分3R>
万智:52.7キロ
キム・ダンビ:52.50キロ

<49キロ契約/5分2R>
竹林エル:48.9キロ
海咲イルカ:48.95キロ

<ストロー級/5分2R>
桐生祐子:52.5キロ
堀井かりん:52.1キロ

<ストロー級/5分2R>
横瀬友愛:52.55キロ
岡美紀:52.6キロ

<キック ストロー級/2分2R>
坂本瑠華:52.2キロ
ダイナマイト♡ユラ:52.5キロ

<キック 50キロ契約/2分2R>
島村優花:49.5キロ
中澤諒香:49.9キロ

<アマチュア49キロ契約/3分2R>
山吹マリン:48.8キロ
村井成美:48.25キロ

<アマチュア・ストロー級/3分2R>
あきぴ:51.4キロ
ちゃんりな:51.8キロ

<アマチュア・ストロー級/3分2R>
谷山心優:52.55キロ
村松美直:52.65キロ

<アマチュア50キロ契約/3分2R>
せりな:50.0キロ
山岸佳音:49.05キロ

<アマチュア・フライ級/3分2R>
たから:56.65キロ
田川真帆:56.85キロ

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