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【RIZIN LANDMAKR13】久保優太と防衛戦――絶対王者シェイドゥラエフ「久保に伝えて欲しい……」

【写真】油断なき、自信。そして、終盤は練習に行きたくてかなり時計を気にしていたシェイドゥラエフだった (C)MMAPLANET

12日(日)に福岡市博多区のマリンメッセ福岡A館で開催されるRIZIN LANDMARK13で、RIZINフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ久保優太の挑戦を受ける。令和のヒョードル、ノゲイラ、ヴァンダレイといっても過言ではないほど、日本のファンから愛されるようになったRIZIN最強の漢。
Text by Manabu Takashima

大晦日に朝倉未来を倒し、3カ月のインターバルで久保の挑戦を受けることとなった。この間、私生活で結婚し、イスラム教のラマダンを経て3度目の防衛戦に臨むこととなった。

デビューからの戦績は17勝0敗、17のフィニッシュ勝利という圧倒的な強さを見せてきたシェイドゥラエフは、一昨年の大晦日に圧勝した久保を相手とする防衛戦にも全く油断なく、同時に自身の勝利を絶対に疑うことがない。そんな試合10日前、RIZINの絶対王者の心境をお届けしたい。


外国人ファイターが増えたということは、まさにRIZINが国際的なレベルになったことを示している

――大晦日の朝倉未来戦の勝利から3カ月、この間はどのように過ごしてきましたか。

「この3カ月、あっという間に過ぎたよ。まずは休息を取り、結婚をして……」

――おお。それはおめでとうございます。

「ありがとう。結婚後に家族と旅行をして、2カ月前ぐらいに今回の試合のオファーがあったので、それからは徹底的に試合の準備をしてきました」

――この間にラマダンは?

「2月19日から3月20日までラマダンだったけど、問題なく練習はしていたよ」

――明るい間は食事を摂ってはいけないのかと思いますが、食事時間や回数など変わっても練習に影響はでないのですか。

「逆に食事の量を少なくし、肉体的にデトックスになる。それがラマダンだ。1年中、働いてくれている体を1カ月休ませることで凄く効率的に体が機能するようになる。体の中で溜まっていた全ての老廃物を浄化してくれる。だからラマダン期間中は精神的にも非常に落ち着いていられて、普段よりも規律が良くなりスケジュールも厳守できるんだ」

――なるほど、です。ところでラジャブアリの勝利の1カ月後、韓国のBLACK COMBATに練習仲間のアジリット・ヌルマトフが出場し、メインでキム・テキュンをタフマッチの末に破りました。試合前に彼にインタビューをすると「ラジャブアリは弟のような存在だ」と言っていました。

「アジリットはMMAのプロになった頃から知っていて、彼と僕は兄弟のような存在だよ。僕にとって兄のようなアジリットが韓国で成功をしていることが凄く嬉しい」

――アジリットが韓国で戦ったのは7カ月間で2試合です。対してラジャブアリは1年10カ月で7度目の来日になります。もう随分と日本にも慣れたのではないでしょうか。

「初めて日本に行った時から、日本の印象は随分と変わった。最初は僕のファンもいなくて、日本がどういうところで、どういう人たちと一緒にやっていくのか何も分かっていなかった。でも日本に行く度にファンが増え、温かい声をたくさんかけてもらえるようになった。ファンのおかげで、自分の気持ちも温かくなれた。光栄だし、凄く嬉しいよ」

――今年からRIZINは『バーサス世界』路線を拡充しました。この背景には国籍に関係なく、ラジャブアリが絶大なファンの支持を得たことも強く影響していると思います。

「確かに私が最初にRIZINで戦った時はカザフスタンや中央アジアの国の選手と韓国の選手ぐらいで、外国人ファイターは少なかった。RIZIN自体、中央アジア全体でも知名度は低かったんだ。でも今は中央アジアで凄く人気が高まっている。

同時にRIZINに外国人ファイターが増えたということは、まさにRIZINが国際的なレベルになったことを示している。そのために自分が貢献できていれば、本当に嬉しく思う。僕自身、皆で頑張ってRIZINをもう一つステップアップさせるということが夢だったので、それが実現してきた。本当にやり甲斐を感じているよ」

――貢献できていれば……ではなく、最大の功労者だと思います。

「そうやって言ってもらえると、凄く嬉しいよ。ありがとう」

70パーセントか80パーセントか知らないけど、そんな数を出してくること自体がもう敗者の発言だ

――ところで今回の防衛戦、対戦相手が久保優太選手です。ラジャブアリが常に防衛戦を戦いたいということで、RIZINも今回は挑戦者の選定に苦労をしたのではないかと思っています。ラジャブアリに敗れ、カルシャガ戦でノーコンテストだった久保選手がチャレンジャーになるということは。正直、チャレンジャーの資格があると思っていますか。

「正直、クボが挑戦者になると最初に知った時は『えっ?』という感じだったよ。でも、挑戦者が他に見つからない状況でボスのサカキバラが選んだ相手だし、そこはクボの挑戦を受けるだけだよ。仮に他にも対戦相手候補がいる状況で、過去に勝った相手と戦うという話だったら、断っていたかもしれない。でも色々な事情があってRIZINが決めた相手なら、僕は断ることはしないよ。それはこれからも同じだ」

――一度勝った相手だからこそ、余計に気を引き締める必要がありましたか。

「前に勝っているとか、そういうことは一切頭から捨て去る。新たな一つの試合として、万全に準備をしてきた。これまでも、今も、これからも対戦相手を過小評価することはないと断言できる。相手を甘く見ると、そこから綻びができる。だから絶対に相手を軽視するようなことはない」

――久保選手が日本のGONG格闘技のインタビューで「前に戦った時はラジャブアリがどういうことをするのか、まだ分かっていなかった。でも、あれから3試合して針の穴のような大きさでも弱点はある。前回の試合の勝算は10パーセントだったのが、今回は60パーセントある。それを試合までに70パーセントにする」という発言をしていました。

「フフフフフ。クボに伝えて欲しい……70パーセントか80パーセントか知らないけど、そんな数を出してくること自体がもう敗者の発言だ。試合をするなら60パーセントではなく、100パーセント勝てる自信を持て、と。そんなことを口にしていると、僕には到底勝てないよ。

僕は100パーセント勝つという自信があって、オファーを受ける。あまりにも相手が強くて70パーセントや80パーセント、50パーセントしか自信が持てないならオファーは受けられない」

――久保選手の打撃が、MMAにおいてどのように更なる進化をしているのか。そこは正直楽しみでもありますが、ラジャブアリは久保選手のどのような攻撃を警戒していますか。

「クボのことは決して過小評価しない。彼は経験豊かなキックボクサーだ。打撃が凄く強い。MMAも経験を積んできて、それなりの力を持っている。それにスタミナが凄くある」

――では久保選手を相手に戦う防衛戦、福岡のファンの前でどのような試合をしたいと考えていますか。

「色々と考えているけど、それは実際に試合になってから見せるよ。そこに向けて、しっかりと準備をしている。その成果を試合で見せたいと思う」

秋元が戦いたいと言って、RIZINから話があればいつでも挑戦を受ける

――今は今回の試合に集中しないといけないですが、3月7日にパッチー・ミックスを倒して秋元強真選手のことをどのように評価していますか。

「アキモトとミックスの試合はRIZINのインスタで少し視た程度なんだ。アキモトは若くて、凄く将来有望な選手だと思う」

――まだこれからの選手で、挑戦する資格はない?

「そんなことは言っていないよ。19歳や20歳だから若いと言っただけで。僕と彼が戦えないとは言っていない。アキモトが戦いたいと言って、RIZINから話があればいつでも挑戦を受けるよ。申し訳ない。そろそろ練習に行かないと」

――押忍。では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「改めて、日本のファンの皆に心から感謝していることを伝えたい。12日に素晴らしい試合をするために、しっかり準備をしているので皆にまた会えることが楽しみだよ。いつも、応援ありがとう」

■視聴方法(予定)
4月12日(日)
午後12時30分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!



■RIZIN LANDMARK13対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)
[挑戦者] 久保優太(日本)

<RIZINバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] ダニー・サバテロ(米国)
[挑戦者] 後藤丈治(日本)

<ライト級/5分3R>
堀江圭功(日本)
パトリッキー・フレイレ(日本)

<スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
ナターシャ・クジュティナ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
神龍誠(日本)
エンカジムーロ・ズールー(南アフリカ)

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌(日本)
アジズベク・テミロフ(ウズベキスタン)

<フェザー級/5分3R>
萩原京平(日本)
アバイジャ・カメオ・メヘイラ(米国)

<フェザー級/5分3R>
摩嶋一整(日本)
ジェームズ・ギャラガー(アイルランド)

<ライト級/5分3R>
ヌルハン・ズマガジー(カザフスタン)
天弥(日本)

<キックボクシング・フェザー級/3分3R>
朝久泰央(日本)
シンパヤック・ハマジム(タイ)

<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
火の鳥(日本)

<バンタム級/5分3R>
井上聖矢(日本)
宮川日向(日本)

<ライト級/5分2R>
大木良太(日本)
荒井銀二(日本)

<バンタム級/5分2R>
山﨑鼓大(日本)
有松朋晃(日本)

<フライ級/5分2R>
八尋大輝(日本)
岡本舜(日本)

<キックボクシング・フライ級/3分3R>
今村流星(日本)
YUKI(日本)

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