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【ONE】チャトリ・シットヨートンに尋ねる─02─「日本大会に向け、日本人選手の現状への評価は?」

【写真】熱弁であって、トラッシュトークではないのだが。話したことの字面は、両者に差はないのが問題 (C)MMAPLANET

9日(火)、東京都港区のスパイラルで武尊のONEとの契約会見に出席し、物議を醸しだす発言を繰り返したチャトリ・シットヨートン・インタビュー後編。

米国進出の一歩に本人がショックを受けるほど好感触を得たチャトリだが、その米国大会では日本人選手のファイトは組まれなかった。来年早々ともいわれる日本再上陸を前に、チャトリは現状のONEの日本人選手のことをどう考えているのか。マーシャルアーチストは実力が最優先というチャトリの信条に触れた。

<チャトリ・シットヨートン・インタビューPart.01はコチラから>


──武尊選手の活躍によって、日本人選手の覚醒を促したいということですか。

「良いトレーニングは必要だよ。でも日本人選手の問題は日本国内だけで戦っていることにある。ムエタイ、キックボクサー、MMAファイターも国内のベストを目指しているだけでは、国際的な舞台のベストになることは困難だ。そこが日本人選手の問題だと私は思う」

──次に日本大会を開く際、そのショーを引っ張る存在は武尊選手になるはずです。と同様に月に1度のONE FNで日本人選手の活躍を継続的に視てもらい、日本大会に繋げる必要もあるのはないでしょうか。

「分かる。そこも全くもって同意するよ。ただ、これまで日本人選手の試合をそうやってずっと組んで来て、敗北が続いた。そうなると注目度を高まることにならない。逆にファン離れを促す要因にすらなってしまう。これは大きな問題なんだよ」

──確かに、言われている通りかもしれないです。「どうせ負けるから、見ない」という人が出てくると。

「ニホンノセンシュ・ノ・カチ・ト・マケ・ガ・アツマッタラ、ゼッタイ・ニ・マケ・ガ・オオイ。コレダケ・マケ・ガ・オオイ。コレハ・モンダイ・デスネ。対して武尊はベスト・オブ・ザ・ベストで、世界レベルで戦ってきた。その彼もONEでチャンピオンになれるかは分からない。彼の階級は優秀な選手が揃っているから。でも、武尊は世界王者になれる可能性が十分にある。簡単じゃないことでも、過去5年間に戦ってきた選手達よりも可能性が高い。

ロッタン、スーパーレック、ハガティ、プエルタス、彼らとビッグファイトも控えている。彼らのなかで誰が武尊とONEで最初に戦うことになるのかは、まだ分からない。ただ、ここに名前を挙げた選手の誰もが武尊戦を熱望している」

──チャトリさんは大会を開いていくうえで、現状の力と過去の実績をどのようなバランスで評価しているのですか。

「それは実力だよ。話題性は必要だけど、一番重要なのは強さだ。ONEにとって、そこは絶対で。UFCでは時折り、逆転現象が見られる。ONEはベスト・オブ・ザ・ベスト、戦いが軸にあるんだよ」

──日本大会に関していえば武尊選手1人がイベントを背負うのではなく、現状のONEのロースターである日本人選手も必要になってくるかと。

「ケイト・ヤマキタ(山北渓人)は現状、最も世界王座に近い日本人選手だろう。彼にはそのチャンスがある。とても才能を感じる。日本人選手に力をつけて欲しい。そのためにONE Friday Fightsで、もっと日本人選手に戦ってもらう。それがONEとABEMAのプランだ」

──そのONE FFで戦った2人の修斗チャンピオン、澤田千優選手と安藤達也選手に関してはどのように評価をしていますか。ONE FNで戦う可能性というのは?

「ノー、まだだ。十分じゃない。アンドーは見ていて面白い試合をした。でも、チャンピオンになることを期待できるかといえばそうではない。アンドーよりも、サワダの方がそういう意味ではチャンピオンになれる可能性を持っているように思う。

アンドーのエキサイティングな試合は、ONEのファンにとっても求められているものだ。ただし、私はエキサイティングなだけでなくチャンピオンになれる力を持った選手を求めている。今回の彼の相手はトップファイターではなかった。その相手に負けそうになり、いやほぼ負けていた。あの勝利はラッキーだった。彼のファイティング・スピッツは見事だし、エキサイティングな試合だったのは確かだ。だから、またルンピニーで戦う機会を与えたいと思う。その時にはチャンピオンになれる力を持っていることをアンドーには示してほしい」

──押忍。チャトリさん今日は本当にありがとうございました。炎上商法でなく、情熱があのような発言になったことは理解しつつ、今後はもう少しファンを味方につけることができる発言が聞かれること期待しています(笑)。

「いや、ホント。私はオカアサンから、正直に生きろと言われてきたので。どうしても、正直になって、そして夢中になってしまうんだよ。もっと日本のファンの人達の気持ちを考えた発言とはどういうものなか、考えるようにしたい。今回の私の発言にネガティブな反応があり、それが苦い経験になることもあるだろう。でも、私への苦言あるからこそ、これからも成長できると信じているよ。今日はインタビューしてくれて、アリガトウゴザイマス」

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