【UFN159】鳥人ジャイー・ロドリゲスが、スティーブンス戦を控え3400メートル高地キャンプ
【写真】鳥人が高速準戦車か(C)Zuffa LLC/Getty Images
21日(土・現地時間)、メキシコはメキシコシティのアレナ・シウダ・デ・メヒコでUFN159:UFN ESPN+19「Rodriguez vs Stephens」が開催される。
メインにはメキシコのエース的存在、そして米国移住でも在住でもなくチワワ州パラル出身&在住ジャイー・ロドリゲスがジェレミー・スティーブンスと戦う。
ロドリゲスは5歳の時に始めたテコンドーを見事なまでにMMAに融合させ、空間を最大利用できる鳥人ファイターだ。スイッチを織り交ぜ、腰高の構えも前後の距離の変化で相手を惑わせると、さらに変幻自在の左右の蹴りで翻弄する。結果、距離が掴めなくなった相手にはしっかりとKOパンチを打ちこむことができる。
フランキー・エドガー戦での敗北を経て、中間距離以内の攻めも厚みを増したロドリゲスはジョン・チャンソン戦では左ストレートをダッキングしてかわし、前傾姿勢のまま右エルボーの後方に振り上げるという神業でKO勝ちを収めている。それから10カ月振りのファイトは、真っ向勝負上等&強烈な勢いのローの持ち主スティーブンスだ。
15分間、殴り&殴られを続けることができるタフガイのスティーブンスは、高速で走ることができる重戦車のようなファイターだ。ただし、決戦の地が標高2250メートルのメキシコシティということを忘れてはならない。この地での戦いは空気の薄さという他のUFC開催地にはないエレメントが勝敗を左右する。その点において、小刻みな動きで強振を続けるスティーブンスと飛び回るロドリゲスでは、より大きな影響を受けるのは間違いなくロドリゲスだ。
当然、そのことはロドリゲス自身も理解しており、スティーブンス戦に備えてメキシコシティからその頂を眺めることになる標高3400メートルのセントロセレモニアル・オトミで3週間のキャンプを行っている。富士山の頂上より僅か350メートルほど標高の低い土地──常人なら足早に歩くだけでも息が切れる場所にあるジムで、心肺機能を鍛えたロドリゲス。その空気の薄さで飛び蹴りの飛距離を稼ぐようなファイトを見せることができるかもしれない。