【ACB87】開始直後の大ピンチを凌いだ水垣が、前に出るファイトで2年8カ月振りの勝利!!
<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
Def. Unanimous
ピエトロ・メンガ(英国)
左ジャブを見せ左ローを繰り出した水垣は、メンガの左フックを受けてダウン。メンガラッシュを掛け、水垣はパウンドの連打を浴びながら立ち上がると、スタンドでバックを許す。ここは何とか耐え、ケージを背にして組み合いに逃れた水垣だが、ヒザをボディに受ける。ヒザを返した水垣は、ブレイクが掛かると打撃の間合いになり、右から左で前に出る。メンガは左に回って下がると、水垣は左の蹴りに右を合わせる。
遠い距離から一気に詰めてパンチを伸ばす水垣は、パンチを当てて離れる。さらにパンチで前に出た水垣が、組んで小外でテイクダウンに成功する。クローズドガードのメンガに鉄槌、右のパウンドを打ち込み、左エルボーも入れた水垣はポイントこそ失ったが、持ち直してラウンド終了を迎えた。
2R、左を振るって前に出た水垣はここでも組んで小外でテイクダウンに成功する。メンガは背中を譲らず立ち上がる。水垣はヒザを入れ、正面を向くと右を連続で当てる。離れたメンガの左ミドルに、水垣に左を打っていく。試合開始直後の出会い頭の一発以外は、しっかりとメンガの動きが見えている水垣は左ストレートにダブルレッグを合わせて、この試合3度目のテイクダウンを決める。
上体を起こし鉄槌&パンチを打ち込む水垣に対し、メンガはクローズドガードを続ける。水垣はパウンドの勢いを強め、ボディと顔面を殴り続ける。さらに強度の上がったパンチを打ち、エルボーも落とした水垣がスコア上でイーブンに戻し、勢いでメンガを逆転した。
最終回、水垣は2年8カ月振りの勝利には、確実に取る必要がある5分間。メンガの左をかわし、左を当てて水垣は蹴りを掴んでボディロックからテイクダウンへ。メンガもここは粘りを見せてスクランブルに持ち込む。水垣は組んだままでケージにメンガを押し込み、テイクダウンを執拗に仕掛ける。残り3分で体を入れ替えたメンガの仕掛けを潰して、上を取った水垣が鉄槌を連打する。
ボディにパンチを落とし、乗り過ぎないように抑えた水垣が左のヒジを打ちつける。下からの仕掛けがないメンガに対し、しっかりと抑えて足を抜きにかかる余裕を見せた水垣は、万全の態勢で左のパンチを打ちつける。残り1分、クローズドに戻してきたメンガに鉄槌&パンチを落とす水垣は、最後の20秒間パンチを振るい続けタイムアップに。開始直後の猛攻のみのメンガに対し、その後の試合をドミネイトした水垣の勝利は間違いないだろうが……、エマーソン判定負けが不安を与える。
結果、勝利者コールを受けた水垣はセコンドの安田けんと涙の抱擁を交わした。