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【FOX Sports Presents】土曜午前11時から、ハント×ペイザォン

Hunt

【写真】UFC版パシフィックリム。アントニオ・ペイザォン・シウバを迎撃するマーク・ハント (C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)、豪州クイーンズランド州ブリスベンのブリスベン・エンターテイメントセンターでUFC Fight Night 33「Hunt vs Bigfoot」が開催される。メインはタイトル名にある通り、マーク・ハントとアントニオ・ペイザォン(ビッグフット)・シウバのヘビー級戦。今夏、公開されたSF怪獣映画「パシフィックリム」で見られた、シドニーを舞台に戦ったイェーガー=ストライカー・エウレカ×怪獣=ブレードヘッドばりの肉弾戦が、ブリスベンのオクタゴン内で展開されることになる。

ハント、シウバ共に5月のラスベガス大会でそれぞれジュニオール・ドスサントス、ケイン・ヴェラスケスの世界二強に敗れて以来、約半年ぶりの再起戦となる。元K-1 WORLD GP覇者ハントはニュージーランド人、MMAのトレーニングは豪州で行なっていた時期もあり、今回の試合はホームにシウバを迎え撃つイェーガーの立場となる。打撃戦での強さは疑いようがないハントだが、問題視されるのはスピードだ。実際に足の負傷があったとはいえ、ドスサントスとの試合は、そのスタンドの打撃戦で遅れを取った。

幸い、シウバにはドスサントスほどの速さはない。ただし、寝技の繊細はドスサントを大いに上回る。UFCで戦うようになって以来シウバに、柔術家という色合いはあまり感じられないかもしれないが、ストライクフォース時代に皇帝アメリヤーエンコ・ヒョードルに勝利した試合では、ヒザ十字も極めそうになっている。本人は望まないかもしれないが、ガードからの仕掛けはヘビー級のソレとは思えないほどセンシティブな技術を有している。

つまりシウバが勝利を狙うには、打撃戦でつって如何に寝技の展開に持ち込むことができるか。間違っても近距離での打撃戦を挑んではならない。如何に打撃を掻い潜って、寝技に持ち込むか。そこが勝負の鍵を握っている。3月の日本大会でステファン・シュトルーフの腕十字を幾度なく凌いでいるハント。組技の進歩も著しいが、シュトルーフとシウバでは関節技の仕掛けの完成度が違う。

一点、言及しておきたいのはハントが所属するATTは、元々シウバが在籍していたチームだということ。寝技の特徴はもとより、打撃でもしっかりとシウバ対策を練っている可能性は低くない。体は引き、かつ軸が乱れないで頭を低く、重心を戻した上でパンチを打ち込めるようであれば、シウバの組技を切って落とすことも、十分に可能なハントだが――果たして。

今大会では、プレリミながら現在3連勝中の水垣偉弥が、日本人最多連勝タイ記録を目指し、フェザー級から転向するナム・ファンと対戦する。季節は反対ながら、時差が1時間だけのブリスベンでの試合を歓迎していた水垣。対照的にナムは初めてのバンタム級戦を時差の大きな地球の裏側で迎えることになる。

一時期、確実に勝利を手にするためにポイントアウトを頭にいれ、要所を抑えるファイトを心掛け本来のリズムを失ったことがあった水垣は、再び能動的に動くファイトに原点回帰した。
そんな水垣といえば、自他ともに認めるのが、課題の寝技だ。そして、「背中をつけると終り」という想いが彼に壁際での強さを与えた。組技の猛者たちのプロ練習により、倒れない強さを身につけた水垣は、思い切って打撃を振るうことが再びできるようになっただけでなく、打撃戦を掌握することで自らテイクダウンを取れるファイターに成長している。

スコアリング有りきのポイント奪取ではなく、倒すファイトで判定を支配できるようになった水垣にとって、ボクシング&柔術のナム・ファンは手が合うタイプ。

気をつけたいのは下にならない意識のあまり、バックを譲るという選択をするケースだ。一瞬は背中を預けても、すぐに胸を合せたい。さらに距離を取り直すというフォークスタイルMMAを徹底できれば、自ずと白星は水垣の手もとに転がりこんでくるであろう。

メインの怪獣対決と、日本のエースの出陣が目玉の当大会。この模様は12月7日(土)の午前11時より、FOX bs238でライブ中継される。

■ UFN33「Hunt vs Bigfoot」対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
マーク・ハント(ニュージーランド)
アントニオ・ペイザォン・シウバ(ブラジル/4位)

<ライトヘビー級/5分3R>
マウリシオ・ショーグン(ブラジル/9位)
ジェイムズ・テフナ(豪州)

<ライトヘビー級/5分3R>
ライアン・ベイダー(米国)
アンソニー・ペロシュ(豪州)

<ヘビー級/5分3R>
パット・バリー(米国)
ソア・パラレイ(豪州)

<ミドル級/5分3R>
ディラン・アンドリュース(ニュージーランド)
クリントン・ヘスター(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジュリー・ケッジー(米国)
ベチ・コヘイア(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本/10位)
ナム・ファン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ニック・リング(カナダ)
カイオ・マガリャエス(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
リッチー・ヴァスリック(豪州)
ジャスティン・スコッギンス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・サントス(ブラジル)
クシシュトフ・ヨッコ(ポーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ベン・ウォール(豪州)
アレックス・ガルシア(カナダ)

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