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【Pancrase361】雑賀ヤン坊達也に挑戦、ラファエル・バルボーザ「立ち技だけでもヤンボーに勝てる」

【写真】今回はシンゾーさんが傍らにいないということで、英語でインタビューの受け答え全てを行ったコシーニャだった (C)MMAPLANET

14日(土)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase361で、コシーニャことラファエル・バルボーザが雑賀ヤン坊達也の持つライト級KOPのベルトに挑む。
Text by Manabu Takashima

昨年3月のパンクラス初陣で粕谷優介をアナコンダで落とすと、7月は鈴木悠斗にもアナコンダを極めて連勝。タイトル挑戦権を手にした。マチダ空手所属、空手歴は15年以上。当然のように誰もがコシーニャをストライカーだと認識していた。しかし、2つの一本勝ちで彼が全局面で戦えることは分かった。

「僕がグラップリングでも優れていることが知れ渡ることは嬉しいことだ」と笑顔を見せていたコシーニャだが、米国移住後、在籍していたマチダ空手を離れたことに話題が触れると表情が一変。それでも、この試合を契機にビッグステージへの進出を目標とするコシーニャは、タイトル奪取に向けての自信には一点の曇りもなかった。


――土曜日にタイトル戦を控えていますが、今回は何曜日の来日になったのでしょうか。

「火曜日だよ。実はマネージャーが時差で日にちが変わることを計算していなくて、インタビューが1日ずれてしまった。申し訳ない(※取材は11日に行われた)。」

――いえいえ。今、夜の11時半ですが、この時間まで練習をしていたと聞いています。

「そうだね。体重を落として、時差の解消にも汗をかくのが一番だからね。まぁ時差ボケもほとんど、影響ないよ」

――去年の3月と7月にパンクラスで一本勝ちをし、昨年中にタイトル戦を戦いたいという気持ちでいたのではないでしょうか。

「もちろん、少しでも早く挑戦したかった。僕の今の目標はパンクラスのチャンピオンになることだからね。でも、ヤンボーがRIZINで試合がしたいというのは、理解できる。RIZINは大きなステージで、ペイメントも違ってくるだろうからね(笑)。

しかも、彼はRIZINで負けてしまった。僕がコントロールできるわけじゃないけど、残念だった。でも、負けたままのチャンピオンと戦うよりも、しっかりと12月にRIZINでKO勝ちをしたチャンピオンと戦うことになったからね。僕の方もスッキリしているよ。

ヤンボーのことを尊敬しているし、彼のスタンドの強さも十分に認めている。ただし、戦うとなったら話は別だ。彼の打撃も全く苦にならないよ」

――コシーニャは空手出身のファイターですが、パンクラスでの過去2戦はアナコンダで勝っています。ただのストライカーではないことをもう誰もが認識しています。当然、雑賀選手も組み技を警戒したゲームプランを用意していると思われます。

「全く構わない。ずっとハードにグラップリングの練習もしてきたから、僕がグラップリングでも力があることが知れ渡ったことは良いことだよ(笑)。MMAだからね、誰だって打撃もグラップリングもデキて当たり前だし。MMAを戦うのだから、どの局面になっても構わない。それがMMAだよ。

打撃もグラップリングも、誰が誰と戦おうとも軽視しちゃいけない。だからヤンボーが僕のグラップリングを警戒してもらって構わない。その意識が、僕の打撃に生きることになる。MMAは立ち技から始まる。当然、そこで打撃の攻防があるわけで。日本では2試合ともサブミッションで勝ったけど、それはそういう流れになったからだ。僕は別に立ち技の展開だけでも、ヤンボーに勝てる。

打撃もグラップリングも同じだよ。相手がフィニッシュする機会を与えてくれるから、僕は仕留めることができるだけで。僕自身はKOしようとか、一本を取ろうとか拘っているわけじゃない。勝てる時に、勝てる技術を使うだけでね。ヤンボーがその機会を与えてくれたら、僕は彼もフィニッシュする。試合はスタンドで始まるから、まずはスタンドで戦う。僕のカラテ、僕のストライキング・ゲームを戦うだけだよ。そこからどういう戦いになるかは、試合が始まってみないと分からない」

――あの破壊力のあるパンチを持ち、プレッシャーも相当にある雑賀選手と打撃だけでも、十分にやり合える自信がありますか。

「もちろんだ。僕は自分の立ち技に自信を持っている。自分を信じているし、自分のゲームを信じている。さっきも言ったようにヤンボーは優れたストライカーだ。でもカラテの動きは、他のストライカーとは違う。他のストライカーのように、僕はパンチを被弾しない。ステップもタイミングも違うんだ。当然、そこをヤンボーは攻略してこようとするだろう。だからこそ、僕は自分の戦いを貫くだけさ」

――ところで今はマチダ空手で練習をしていないそうですね。

「……。そうなんだ……。もう、シンゾーとは練習をしていない。彼は僕の友人であり、コーチであり、練習仲間だったけど……。ちょっとしたことで、僕らは袂を分かつことになった。直接的な僕らの問題じゃないんだ。でも、彼はもう僕とは練習をしない。そして僕には練習を一緒に続けよう、日本に一緒に行こうと彼に伝えるだけのパワーはない……。彼の決断を僕は尊重するだけだよ」

――事情は分からないですけど、とても残念です。

「とても残念で、悲しいよ。でも、僕の体の中にはカラテが残っている。11歳からずっとカラテを続けてきた。最初はシンゾーと一緒ではなかった。あの素晴らしいファイシリティがあったわけじゃない。でも、僕にはずっとカラテがあった。シンゾーとの練習がなくなっても、僕のカラテは続く。一人になっても、カラテの稽古はできるからね」

――とはいえカリフォルニアMMAとマチダ空手は、ユニットを組んでいるような関係で。ハファエル・ムリシャや恩慈国将選手は、どちらも行き来していますよね。

「2人とも練習はするけど、マチダ空手はマチダ空手でしか学べない。でも大丈夫だ。何も、そのことをずっと気にしていたわけじゃないし。しっかりとトレーニングは続けられているからね。

僕は土曜日にパンクラスのチャンピオンになる。そのためにパンクラスで戦うことを決めたのだから。横浜はヤンボーのホームタウンに近いらしいね。それだけ多くの人が彼を応援するなかで、試合ができることが楽しみだ。

日本での試合は、ブラジルや米国と違う。あの静寂のなかで戦えるのは、本当に素晴らしい。ヤンボーのサポーターがたくさん集まっても、あの日本の会場の空気は変わらないはずだ。そして、日本人選手と戦う僕のことをファンはリスペクトしてくれる。そういう日本での戦いは、過去になかったエナジーを僕に与えてくれる。人が親切で、街は綺麗。食事はおいしい。

この平和な空気は、僕にはエネルギーになる。僕自身、MMAを戦うのにこんな風な気持ちになるとは思ってもいなかった。きっと、多くの人には信じてもらえないだろう。でも、日本の良いところが僕を強くしてくれるのは事実だよ。ヤンボーがホームタウンで、たくさんチケットを売ってくれるだろう。その分、僕は強くなれる。だって、彼のサポーターはヤンボーだけでなく、僕も見てくれることになる。凄く幸せなことだよ。

僕はそんなファンの前で、ベストを尽くす。5分5R、僕の全てを賭けて戦う。そして、この試合が僕の生涯で最後の試合になるわけじゃない。この試合をきっかけに、僕はどんどん強くなる。そうやって戦ってきた。そのなかで一番大切なのは、ココロ(※日本語で)だ。チャンピオンになる準備はできているよ。日本という国から受けたエネルギーを、ヤンボーにぶつける。これからも、日本で戦い続けるためにね。

僕が日本のファンに約束できることは、一つだけ。全力で戦うこと、だよ。そして、日本の大きな舞台でもっと多くの日本のファンに僕の試合を見て欲しいと思っている」

■視聴方法(予定)
2026年3月14日(日)
午後1時45分~ U-NEXT


■Pancrase361 対戦カード

<ライト級KOPC/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] ラファエル・バルボーザ(ブラジル)

<フライ級QOP決定戦/5分5R>
杉山しずか(日本)
和田綾音(日本)

<ストロー級KOP決定戦/5分5R>
船田電池(日本)
宮澤雄大(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
猿飛流(日本)

<ウェルター級/5分3R>
内藤由良(日本)
ガブリエル・レーベン(フランス)

<バンタム級/5分3R>
山木麻弥(日本)
荒田大輝(日本)

<ライト級/5分3R>
神谷大智(日本)
葛西和希(日本)

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
木下尚祐(日本)
シン・ジェヨン(韓国)

<フライ級/5分3R>
岸田宙大(日本)
眞藤源太(日本)

<フェザー級/5分3R>
岡田拓真(日本)
清水博人(日本)

<フライ級/5分3R>12-0
菅歩夢(日本)
谷村泰嘉(日本)

<ミドル級/5分3R>
平田旭(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
佐々木瞬真(日本)

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