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【UFN269】ユ・スヨン戦へ、アライジャ・スミス「ポップコーンを買いに行くのは厳禁。トイレも我慢だ」

【写真】あの勢いは本物か。トップの圧があり、拳に力が乗るユ・スヨン戦は本人の言う通り自らが強くなるために乗り越えないといけない試合だ(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのメタAPEXで開催されるUFN269「Emmett vs Vallejos」でユ・スヨンとアライジャ・スミスが第2試合で対戦する。
Text by Manabu Takashima

ともにオクタゴン戦績2勝0敗。スミスは昨年8月に風間敏臣をえげつないスラムで叩きつけ、TKO勝ちを収めた。あのインパクト大の試合をしてなお、7カ月間試合が組まれなかったアライジャは、冷静さを装ってはいるが、この間に感じたフラストレーションの全てをユ・スヨンにぶつけようとしている気配が、ヒシヒシと伝わってきた。


――昨年8月、アライジャは凄まじいスラムで風間敏臣選手をKOしました。インパクト大というより、日本ファンにはショッキングな結末と言えました。

「申し訳ない。そんなショックを与えてしまって」

――いえ、アライジャが謝る必要は全くないです。ただ、あの流れるような完璧なスラムは見たことがなかったです。まるでスラムをするために、三角絞めを掛けさせたようにも感じました。

「あれ作戦なんかじゃないよ。あの瞬間に、閃いたんだ。ファイトキャンプでも、スラムを考えたことは一度もなかった。当然、練習をしたこともない。ただトシオミがトライアングルを仕掛けてくることは、想定内だった。そうなると胸を張って、上を向く。まずはディフェンスを一番に考えていた。上を向いて、立ちあがってエスケープする。そうやって立ち上がった瞬間、このまま叩きつけようと思ったんだ。

ところでトシオミは問題ないよね?  あのあと、UFCで戦っていないから。あのスラムが原因で休んでいるとか……そんなことが無ければ良いなと思っていたんだ。トシオミがまた元気な姿でオクタゴンに戻ってくる日を楽しみにしている。それは彼だけでなく、僕と戦った全ての選手に言えることなんだけど、僕と試合をした皆のキャリアが成功することを願っている」

――押忍。風間選手もしっかりと自身のMMAを見直して、自分を創っていることだと思います。とはいえ、あのハイライトリール・フィニッシュをしながら、7カ月ものロングレイオフとなったアライジャの方こそ、何か負傷とかはなかったのでしょうか。

「それは僕の都合じゃないよ。UFCの都合だ。僕は11月でも12月でも試合がしたいと伝えていた。でも、オファーはなかった。ただ1月には――という話はしていたんだよ。結果、1月になって『3月にスヨン・ユと戦わないか』という連絡があった。まぁ、しょうがない。3月より早く試合がしたいといって断ることはできないし。でも去年の8月に勝った時には、2025年中にもう1試合は戦えるモノだと思っていた」

――フラストレーションが溜まらなかったですか。ただの勝利でなく、あれだけの勝ち方をしたのに。

「まぁね。ファンの皆を盛り上げることができた。あのスラムによるKOは十分に話題になっていたはずだし。一体、どうして試合がすぐに組まれなかったか、知りたいというのが本音だよ。毎週のようにUFCは行われているのに、僕の試合は組まれない。何度も何度もマネージャーに連絡をした。

あのフィニッシュ勝利で、ファンの目が僕に向いている間に、次の試合を組んでほしかった。何より、ケガもなかったしね。まぁ、過去の出来事に不満を言ってもね。今週末には、戦うことができる。今はそこに集中するだけだからね。半年も待たされると思っていなかったけど、ようやくオクタゴンに戻ることができるのだから」

――あのスラムのインパクト、それまでの試合展開を見てもトップ15 と早々に組まれるかぐらいに思っていました。

「僕もそうなって欲しいとは思っていたよ。と同時に、何も焦る必要はないとも感じていた。自分のことを若いとは言わないけど、僕のキャリアはまだ序盤だ。練習をして、成長しないといけない。そういう意味で、スヨン・ユとの試合は、自分の力を知るためのテストになる。格好の相手を用意してくれたよ。

グラップリングとレスリングの猛者との対戦は、僕が前に進むために凄く重要な戦いになる。自分が強くなるために、必要な試合だ。僕自身、今でもトップ15と戦う力はあると思っているけどね。今回のような試合を続け、その時がくればランカーになっているだろう」

――風間選手と同じくユ・スヨンも柔術ベースのファイターです。ただ、スタイル的には毛色が違います。

「スヨン・ユは強いよ。特にグラップリングに秀でている。ただ退屈な試合だね、いつも。トシオミは下になっても、果敢にフィニッシュを狙う選手だった。対してスヨン・ユはトップで圧を掛けるけど、フィニッシュはキムラか肩固めしかない。それがバックを取ってRNCぐらいだ。

しかも多くの試合でトップを取って圧はかけるけど、ダメージを与える攻撃はそれほどない。まぁ、そういう相手だからファンもスクランブルで試合がスタンドに戻ると大喜びする。だいたい、スヨン・ユが僕をテイクダウンすること自体が困難だ。そこからコントロールすることは、さらに困難を極めるだろう。

あのファイトを3Rも続けると、絶対に疲弊する。僕のスクランブル能力をもってすると、スヨン・ユはひたすら疲れ続けるだろう。そして、スタンドの展開になると僕は彼の数倍上をいく。それを考えると、今回の試合は誰が見ても楽しいファイトになるに違いない。どっちが、より強度の高いファイトができるか。そういう点でいえば、スヨン・ユには僕のような運動神経やスピードはない。ハートも僕の方が強い。

前回の試合のようなフィニッシュを期待されていると思うし、もちろんフィニッシュを狙う。それがならなくても、打撃でダメージを与えて素晴らしいパフォーマンスを披露し続ける。絶対にドミネイトするつもりだよ」

――アライジャとユ・スヨンの実力、ポテンシャルを考えるとメインカードに組まれておかしくないファイトかと思います。そんな実力者対決で、ファンに何を見せたいと思っていますか。

「試合が長い間組まれなかったことに加え、この試合が第2試合で組まれた。これはリスペクトがないよな(笑)。僕だって、この試合はメインカードで組まれるべきだと思っている。そこも言ってもしょうがない。第2試合だ。さっさと試合を終わらせて、その後の時間を楽しむことにする。

ファンの皆は第2試合だからといって、僕とスヨン・ユの試合を見逃さないことだ。トシオミ・カザマとの試合もプレリミで、多くのファンが後になって僕のスラムをチェックしている。そんなことにならないよう、第2試合といってもライブでチェックし忘れないようにしてほしい。ポップコーンを買いに行くのは厳禁。トイレも我慢だ。絶対に僕の試合をチェックしてほしい。損はさせないから」

■視聴方法(予定)
3月15日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC Fight Pass
午後6時45分~U-NEXT


■UFN269対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ジョシュ・エメット(米国)
ケヴィン・バジェホス(アルゼンチン)

<女子ストロー級/5分3R>
アマンダ・レモス(ブラジル)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウマル・シ(フランス)
イオン・クテレバ(モルドバ)

<フェザー級/5分3R>
アンドレ・フィーリ(米国)
ホセ・デルガド(米国)

<フェザー級/5分3R>
マーワン・ラヒキ(豪州)
ハリー・ハードウィック(英国)

<ヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペトリーノ(ブラジル)
スティーブン・アスプルンド(米国)

<フライ級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
チャールス・ジョンソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ブラッド・タヴァレス(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・カーティス(米国)
ミクティベク・オロルバイ(キルギス)

<ライト級/5分3R>
ブラジ・オキ(ベルギー)
マノエル・ソウサ(ブラ時rう)

<バンタム級/5分3R>
ルアン・ラセルダ(ブラジル)
エフェル・ソサ(スペイン)

<女子バンタム級/5分3R>
ビア・メスキータ(ブラジル)
モンセラート・レンドン(メキシコ)

<バンタム級/5分3R>
アライジャ・スミス(米国)
ユ・スヨン(韓国)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(コロンビア)
サム・ヒューズ(米国)

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