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【ONE】青木真也<04>「肉体関係があるから浮気なのか」。「寝てようが寝ていまいが、どうでも良い」

Shinya Aoki【写真】去年の春よりも、さらに対戦相手への拘りがなくなったのは確かな青木、だ (C)MMAPLANET

青木真也ロングインタビュー第4弾。青木と格闘技を話題にしても、どんどん話がそれていく。ついには浮気論まで展開されるようになった今回のインタビュー……。

MMAファイターとしてのインタビューの域を遥かに飛び出し、どこまで転がっていくのか。

<青木真也インタビューPart.03はコチラから>


──自分の幸せを見つけましょうという人?

「ハイ。だからネット業界とかノマドワーカーの人の格闘技版だと思ってもらえれば」

──人に迷惑をかけた行動を動画サイトに挙げる人と同じということじゃないですよね(笑)。

「モラルに反しているのはダメですよ。法を犯すのも。でも、そうでなくて自分でやり方を見つけて食っていくのは良いんじゃないですか。結局、色々な働き方があってお金を稼ぐことは尊いことなので。そこに職業の差異はない」

──職業に貴賎なし、ですね。

「ただし、犯してはいけないモノはある。そして仕事をして入って来るお金と出ていくお金のバランスが取れていて、生活していければ良いんです。

AV男優、AV女優って大っぴらげにできない。親として、自分の子供たちに進んでほしいなっていうモノではない。でも、れっきとした職業です」

──違法でない風俗関係もそうですね。

「ハイ。格闘技もある意味、そういうところがあると思います。好きでやっているし、仕事にして食っていけるなら良い。でも、娘がいて顔がボコボコ殴られることを推奨する親って、ほとんどいないですよね。近しい間柄だと『ちょっとなぁ』と考えるけど、遠くの人がやっていると『あって当然』と思う」

──だから、格闘家がどのような道を選んでも貴賎はないということに通じる?

「自分がどんな格闘技をやるのかっていう話ですよね。僕の場合は格闘家として、自分がどの位置にあるのかということを考えて試合をやっていきたい。団体とか誰と何かをしたいということではなくて」

──ONEやイヴォルブから『もうチャンピオンじゃないし、ここまでの条件は支払えない』という流れになると、また新しい展開が見えてくる可能性があるということですね。

「そんなことにはならないと思いますけど、そういう風になるのであれば『そういう商売の仕方をするのであれば、話し合いましょう』ということになります。そうなったら考えます。そして、一番良い条件を提示してくれたところで戦います」

──それがビジネスとしての信用に繋がるわけですね。青木選手自身の話を聞いていると、どんどん格闘技から離れていく。もうずっとそんな感じです(笑)。だけど、その一方でMMA界に常にアンテナは張り続けている。

「あっ、Cleamon FCのことですか」

──それも一例です。青木選手ほど業界の情勢に気を配っているファイターは自分のなかではいません。

「何かあるんじゃないのか、何か起こるんじゃないのかということは常に気にしていないとダメですよ。ONEだって、最初に見た時に『これは何かある、来るぞ』って思ったんです。感性として、何かあるって。嗅覚として、それがあったんです。この感覚を掴んでおきたい。

RIZINも最初は僕のなかであるモノだった。お金、張るな。貰えるなって話ですよ。で、大切なのはその嗅覚を持って自分で自分の将来を決めること。回りの影響とか、団体の繋がりとか、そういうことで流されるんじゃない。自分で判断して、失敗しても他人のせいにしない。そういう生き方ですね」

──なるほど。

「加えて、試合が楽しい。だって普通の人は金を払って格闘技の練習をしている。出場費を払って試合をするんですよ。僕らは金を貰って好きなことができる。こんな良いことは無いです。あんなにもエキサイティングだし、濃密な期間を過せる。あそこまで楽しいモノはない。そこがあれば、相手を問うことは僕はないです」

──でも、コイツと戦いたくない。これは違うという相手もいますよね?

「それねぇ、もうなくなったんですよ。ちょっと前まではヴィセント・ラトゥールはないだろうとか、エイドリン・パンかっていうのはありました。でも、今ではそれはそれで自分のなかにストーリーは存在する。楽しめるようになっちゃいました。だから、相手は誰でも良いです」

──それではMMAでないといけないという拘りは?

「極論でいえば柔術でもグラップリングでも構わないと思っています。サブミッションでもキックでも、自分がやりたいと思うことはやりたいです。楽しいことがやりたいです」

──上がりですね、もう。

「そう、『こうなったら無理だ』って言われますよ(笑)。ジェーン・スーさんみたいに、色々と話しているおネェちゃんにも『青木さん、もうこうなったらだめですよ』って言われています。

嫁にも言われちゃっているんで。『あなたの言うことは理屈としては分かる。でも、そうだなって同意はなかなかできない』って」

──ハハハハ。

「夫婦間でそんなことを言われているんだから、終了なんですよ」

──人として詰まれた? もう自分が良ければそれで良いと(笑)。

「という話になっちゃいますよね(苦笑)。それを家族にすら、言われているんだから。どうしようないっ!! ホント、そうですよ。

浮気にしても肉体関係があるから浮気なのか。そんなもん、俺からすれば寝てようが寝ていまいが、どうでも良いんですよ。その人が言っている言葉が魅力的に感じて、聞き入ってしまったら、もう浮気ですよね。分かりますか?」

──分かりませんっ!!

「ハハハハ。そう、それって世間一般では浮気じゃない。そりゃあ、嫁も『理解できない』って言いますよね(笑)。それはもう、分かっています。格闘技に対して、僕が言っていることもそうなんだって」

<この項、続く>

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