【PFC】Pound 4 Pound FC山本喧一―02―「誰が本州のチャンピオン達を倒していくのか」
【写真】PODアリーナのケージに立つ山本代表。PODジム所属のPFCチャンピオン佐藤力斗&ディルバーグ・ペイトン。そして本州組のチャンピオン中西テツオ (C)PFC
POUND 4 POUND Fighting Championship=PFC山本喧一代表インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima
北のMMA=PFC、氏は北海道の地産地消大会としてMMAの普及を目指し、継続的に活動をしてきた。地に足をつけた大会開催の背景には、コロナが大きく影響してきた。
継続大会こそ選手の育成と強化につながる。その信念の下に、道内全域からかつては存在した壁を取り払って選手が出場するようになったPFC。3月29日(日)には札幌市北区のPODアリーナで2026年第一弾PFC40を開く山本氏に、インタビュー後編では2026年の活動を中心に話を訊いた。
<山本喧一インタビューPart.01はコチラから>
――そういうなかで、PFCで育ってきた選手が首都圏で戦いたいとなる。現状、PFCからNEXUSという流れが主流に見えます。NEXUSとは提携関係にあるということでしょうか。
「NEXUSと提携していますが、僕の気持ちとしては全大会と提携しているつもりです。PFCのタイトルホルダーも他の大会に出るなら出てもらっていますし、縛ることは一切ないです。ただNEXUSさんは、アマチュアNEXUSをこっちでやらせてもらっていた関係もあります」
――道場での大会が定期的を行われている。そのなかで一つ上のイベントやマッチメイクが存在すれば、さらに北海道の選手たちの強化につながるのでは、と第三者としては考えてしまうのですが。その辺り、どのように考えられていますか。
「それは国際戦ということですよね。実際に去年、一昨年には韓国から選手を招聘するという話もあり、実現させようとしていました。ただ土壇場で来日できなくなったり、諸事情で流れてしまい話が頓挫したという感じでした。でも、そろそろ国際戦を組むという段階になってきたかと思います」
――では、そのなかで2026年のPFC。どのような流れを創っていきたいと考えていますか。
「今、アマチュアでキックが凄く盛んになっています。その流れで地元のキックをやっている人から『プロ化』を望む声が多いです。その理由の一つに中央で試合が組まれても、持ち出しのような形でセコンドに就くのも大変だという事情があるようです」
――そこはMMAもそうですよね。込々で〇万円。あと持ち出しで、試合機会を得る選手たちも決して少なくないようです。北海道となると、首都圏まで車移動なんてできないですし。
「その通りなんです。PFCはMMAから始まったので『MMAの選手が羨ましい』という風に言ってもらって。なら、PFCのなかでキックもプロの試合を組もうかと。去年はグラップリングのプロを始め、手応えを感じています。そこにキックも加えていこうかと考えています。
もちろんウチはMMA屋です。ただ、MMAをやっているとキックもグラップリングも練習しているわけで。北海道で頑張っている格闘技フリークの人達とは、繋がりがあります。そういう人達と頑張っていくことが、北海道における格闘技起こしになるかと思います。
それが選手の成長、そして観客動員にも関係してきますし。そういうイベントになるなら、線引きをなしにPFCは活動していこうかと思っています」
――年間、どれぐらいのイベント数を開いていく予定でしょうか。
「まずは4回と考えています。無理なく、肩の力を抜いたペースで。それもコロナで学んだというか……。どれだけ頑張っても、突破口がなくて。頑張り続けてきた人生だと思っているのですが、あの時は頑張れば頑張るほど墓穴を掘る。そんな経験をしました。なので身の丈にあったイベントを開き、持続できることを第一に考えています。
僕のなかでは現状には満足しています。ここで自力をつけて、体力がついた時に場所を借りて大会を開こうと思います。無理からスポンサーを集めて、大きなことをやる。そういう博打はしない。そういうことからは足を洗おうとコロナの時に学びました」
――今回、インタビューをさせていただいて「コロナ」という言葉が多く聞かれました。我々のなかで、過去のモノになりつつあるコロナが、どれだけ影響を与えたのかが改めて伝わってきました。
「やっぱり、10年やってきた飲食業を閉めましたね。往来ができない。人との繋がりが途絶えたことは、本当に辛かったです。食材を仕入れてもロスになるだけで。でも、格闘技はウチのようなマニアックなジムに需要がありました。家に閉じこもっていたら、健康的な生活が送れない。宣伝はできないけど、人は来る。自分としては『座して死ぬか。前に進むか』という二択だったのですが(笑)」
――飲食店はコロナ後も閉店時間が早まり、休みの日もしっかりと取るようになった。その分、ジムで汗をかく。人の生活として、良い方向になったという見方もできます。あくまでも結果論ですが。
「3時、4時まで酒を飲むより、ジムで汗をかくほうが健康的ですね。だから今やっていることを継続する。そこを崩すような博打を打つのではなく、この規模のことをコツコツとやって自力をつけること。実は昨日もアマチュアの大会、グラップリングのトーナメントとMMAのワンマッチを組んで開きました。アマチュアのグラップリング・トーナメントでも、1万円とかでも賞金を出すことができるのも、この規模でやっているからで」
――出場費を払って出る。それがアマの基本ですが。
「お小遣い程度かもしれないですが、ビギナークラスにもそういう賞金を出せる。ここでやることで、経費をかけずに大会を開けるので賞金を出すこともできます。この今を大切にしたいと思います。地方在住で試合経験を積むことができないアマ選手の旅費をフォローすることもありますし」
――そうして地産地消の格闘技大会が成長していくと。底辺拡大と頂点の伸張。この後者において、山本さんが2026年のPFCで期待している選手の名前を挙げていただけないでしょうか。
「そうですね。今、PFCのチャンピオンはストロー級がザ・タイガー石井選手です。フライ級が中西テツオ選手、バンタム級が森永ユキト選手と本州の選手です。フェザー級がウチのジム生でもある森崇純。彼はNEXUSの村井和道選手を倒してチャンピオンになりました。
去年の12月にチャンピオンになったのが、ライト級の佐藤力斗。彼もウチの選手で、ライト級で187センチあります。ちょっとライト級のなかでは、日本人離れしたフレームを持っている選手で、注目してほしいです。あとウェルター級が青森出身の成田佑希、彼は地下格出身で50戦以上のキャリアがあります。
それとミドル級がカタナマン選手、そしてヘビー級もウチのジム生ですが、テキサスから札幌に来て英会話の先生をやっているディルバーグ・ペイトン。彼も面白い存在ですね。
ウチのジム生でいえばライト級の佐藤力斗、ヘビー級のペイトン。本州の選手ですと、名古屋の中西選手は中国でも勝ち、Grachanにも急遽出場が決まりました(※2月1日にフェルナンドに判定勝ち)。
正直、今のPFCは北海道以外のチャンピオンが多いです。もともとは北海道の選手ばかりでしたが、本州から選手を招聘したことで現状のようになっています。北海道だけでは選手層が薄い。だから、本州から選手を呼ぶ。本州の選手もタイトルを獲って、今後のキャリアップにつながればと思っています。そんな本州の選手と北海道の選手の試合を組み、切磋琢磨することで成長できるというのが、自分の考えです」
――J-MMAの中枢に進出する道産子ファイターの出現をMMAPLANETでも期待させていただきます。
「ありがとうございます。北海道内だけで戦って、結果を残す。それでは井の中の蛙大海を知らず、です。本州のチャンピオンが多いなかで、ここからが彼らにとって本番です。それが今のPFCです。ここから誰が本州のチャンピオン達を倒していくのか。
それがプロのストーリーラインで、同時にアマチュアの試合を続けることで次世代のファイターが育ってきています。彼らが今年、次々とデビューをする予定です。ぜひとも、北海道のファイターに注目してください」
■視聴方法(予定)
3月29日(日)
午前11時00分~PFC公式YouTubeチャンネル
■PFC40対戦カード
<PFCミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] カタナマン(日本)
[挑戦者] 新名正啓(日本)
<次期バンタム級挑戦者決定戦/5分2R+1ex>
ジミー西将希(日本)
青木大地(日本)
<グラップリング・ヘビー級/5分2R+1ex>
ディルバーグ・ペイトン(米国)
ビッグジョン・ジャクソン(日本)
<ライト級/5分2R+1ex>
綾哉(日本)
松藤冬馬(日本)
<グラップリング・フェザー級/5分2R+1ex>
河永重春(日本)
池田貴一(日本)
<グラップリング・ライト級/5分2R+1ex>
伊藤尚司(日本)
レッドドラゴン(日本)















