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【Road to UFC2024】出場選手公式発表。ワンマッチ出場の雑賀ヤン坊達也「格闘家人生、最後のチャンス」

【写真】これの勝利のポーズが、上海でも見られるか(C)MMAPLANET

23日(火・現地時間)、UFCより5月18日(土・同)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024の出場メンバーが公式発表された。
Text by Manabu Takashima

フライ級、バンタム級、フェザー級、そしてライト級に代わり女子ストロー級の4階級、全32ファイター中31人の名前が明らかになり、加えて4試合のワンマッチ出場の8人のファイターが決まった。

そのワンマッチに雑賀ヤン坊達也が出場し、キ・ウォンビンと戦うこともアナウンスされている。


日本人の父とフィリピン人の母を持つヤン坊は、2017年8月のNEXUSにおけるMMAデビュー戦から、その血がもたらすフィジカルの強さでKO勝ちを量産してきた。

6戦目からパンクラスを主戦場とし、トム・サントスを初回KOで下すと、2020年9月にライト級暫定KOPに君臨。当時の目標はRIZINで戦うだったヤン坊は、一発の力は絶対でも組みが課題、その現状を打破するために師・長岡弘樹とドロドロのテイクダウン防御を磨いた。

それでも久米鷹介との王座統一戦で逆転負け、念願のRIZIN参戦で江藤公洋のテイクダウン&コントロール& パウンドに完敗を喫した。ヤン坊はこの連敗を糧に組みの防御と打の攻撃、その二元論MMAを一元化する作業をソニック・スクワッドでの出稽古などで進める。と同時にパンクラス勢のBellator進出を見て、海外を視野に入れるように。組み技とテイクダウンに隔たりのなくなったスタイルで、松岡嵩志戦&シュウジ・ヤマウチ戦で連続初回KOも、RIZINではアリ・アブドゥルカリコフに逆に初回KO負けし、世界の打たれ強さも体感。

昨年のクリスマスイブには、MMAファイターとしての成長の証といえるキャリア初の判定勝ちを粕谷優介戦で経験すると、3月31日にアキラを相手に姿勢を崩しながらの右ハイキックでKO勝ちを決め、ライト級KOPに。ついにパンクラスの頂点に立ち、今回のワンマッチ出場=世界最高峰へ入口に歩を進めることとなった。

ヤン坊と戦うキ・ウォンビンは、世界レベルに到達しつつある時期のK-MMA界でキム・ギョンピョ、オク・レユンとともに次世代の背負うと期待されてきたライト級ファイターだ。

日本でもGladiatorライト級王者に君臨し、Road to UFCへ。過去2度の出場は準決勝と初戦で敗退しており、長年のハードファイトの影響で打たれ弱くなっている面も見られる。それほど上背はないが、ハイパーダイエット&リカバリー系を貫き、試合当日はウェルター級に遜色ない体躯を誇る。

とはいえ、ヤン坊としてはそのパンチ力の高さをUFC首脳にアピールする格好の相手ともいえる。過去にRoad to UFCのワンマッチからはウェルター級のチャン・ミンヤン、フライ級のニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが本戦契約、女子ストロー級のジョセフィン・キヌットソンがコンテンダーシリーズを経てUFCとサインしている。

33歳ながら25歳でMMAを始めたヤン坊のフィジカルは、今もフレッシュだ。そのファイトスタイルと相まって、UFC到達に期待が高まるヤン坊のRoad to UFCワンマッチ出場に向けてMMAPLANETに寄せてくれた意気込みは以下の通りだ。

雑賀ヤン坊達也
「格闘家人生、最後のチャンスだと思っています。魂を燃やして、根性だして、夢を掴んでみせます。仕事しながらだって、諦めなきゃ良い事が絶対あるってことを皆に見せます! 一瞬の隙を絶対に見逃しません!! 一刀両断両断!!! おまかせあれ!!!」

なお1月のTOPBRITSを負傷欠場した韓国のキム・ハンスルは3年連続のRoad to UFCウェルター級ワンマッチ出場。昨年のライト級準決勝で計量に失敗して原口伸戦を欠場したバーハートゥブールゥ・アトゥボラティと戦う一戦もある意味、注目だ。

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