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【Lemino Shooto03】齋藤奨司戦へ、シンバートル「リスキー? 試合に出ないという選択は、僕にはない」

【写真】WhatsAppの音声通信でインタビューを行った直後に現地から送られてきた一枚。そんな汗が出ている状態でインタビューを受けて大丈夫だったのか…… (C)SHANDAS MMA

18日(水)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるLemino Shooto03。同大会のメイン、復活したサバイバー・トーナメント準々決勝でシンバートル・バットエルデネが前修斗世界バンタム級チャンピオン齋藤奨司と対戦する。
Text by Manabu Takashima

2024年10月、プロMMA三戦目でBreakthrough Combatで所来日しアンダードッグながら吉野光に判定勝ちを収めると、翌2025年1月にGladiator暫定バンタム級王座決定戦に抜擢される。しかし体重オーバーでタイトル奪取の資格を失い――吉田開威をシザースチョークで絞め落とした。

知る人ぞ知る実力者として、一部で注目されるようになったシンバートルは母国モンゴルで、6月にオドスレン・シャグダルをRNCで下し、MGL-1FCバンタム級王座に輝いた。

さらに10月にLemino修斗に参戦し、野瀬翔平を80秒ギロチンで落とす。この勝利で一躍知名度が上がったシンバートルは、公然と「目標はRoad to UFC」と口にしていたが、このタイミングで4度目の来日を果たす。

極寒のウランバートルで今も追い込み練習を続けるシンバートルをトレーニング直後にインタビューした。


前回の試合の時と比べて少しMMAファイターとして強くなっているはずだ

――試合まで1週間と少し(※取材は10日に行われた)、まだハードなスパーリングを続けているのですか。

「今、練習が終わったばかりで、凄く良い状態だよ。前回の試合前と比べてもハードなトレーニングを積んできた」

――そろそろ練習量を減らし、体重調整等に入る時期では?

「日本に向かうのが日曜日だから、土曜日まで思い切りスパーリングもする。いつも通りだ」

――そういえば以前ウランバートルを訪れた時、MGL-1FCの計量前日でも、思い切り練習をしているのを見ました。モンゴルでは普通のことなのでしょうか。

「モンゴルのMMAジムが全てそうなのかは知らないけど、少なくともシャンダスMMAではウランバートルを離れるまで練習の強度を下げることはないよ」

――なるほど、です。では昨年10月の野瀬翔平選手との試合を振り返ってもらえますか。まず沖縄という場所での試合でした。

「これまで日本では東京と大阪で試合をしてきたけど、どちらもダイレクトフライトがあった。だから、沖縄に行くために成田空港で入国し、違う航空会社の飛行機で沖縄に向かうのはちょっと時間が短くて周りが焦っていたね(笑)。僕としてはいつもより長い飛行機の旅を、減量をしながら行うことは少しチャレンジングだったけど、良い経験になったと思う。

あと沖縄は東京や大阪と気候が違った。それに同じ日本でも、ちょっと文化が違うようにも感じた。Lemino修斗の大会は無観客だったBreakthrough Combatは当然として、GLADIATORとも会場の雰囲気が違っていて。なぜ、そうなのかは分からないけど、きっと沖縄の気候や沖縄の人達と大阪や東京の人達との違いが、あの会場の空気を創っていたんだと思う。ただし、ファイトはファイトだ。勝利の味もいつだって、格別だよ」

――80秒でRoad to UFCベテランにギロチンを極めることができると思っていましたか。

「正直なところ、あんなに速く決着がつくと思っていなかった。ただし、勝利を手にするという部分では100パーセント自信があったよ」

――それにしても試合ごとに成長していますね。

「おお、ありがとう。そんな風に言ってもらえて嬉しいよ。MMAファイターとして、当然のようにハードトレーニングを自分に課して成長しようと思っているから」

――野瀬選手を倒したことで、日本のMMAファンやファイターの間で一気にシンバートルの認知度は上がりました。それだけマークもきつくなってくると思いますが、その辺りはどのように考えていますか。

「自分のことを日本のファンが知ってくれるというのは、とても嬉しいことだ。皆の期待に応えるために、もっと良い試合をしたいと思う。その分、自分のことが研究されるようになるのはしょうがない。避けられないことだよ。

それに僕は最高のチームに属している。自分のことを誰よりも知ってくれているトンガー先生やチームメイトとの練習で、研究される以上に強くなる。と同時にシャンダスMMAも対戦相手のことはしっかりと対策して試合に臨むから、何も問題ない」

――では、前回の試合から一番成長しているのはどのような点だと言えますか。

「僕が心がけているのは、打撃だけとか、レスリングだけとか、柔術だけではなくてMMAとして全ての部分で強くなること。僕のゲーム全体を強くする。そのために常にトレーニングをしている。だから一気に強くなるようなことはないけど、前回の試合の時と比べて少しMMAファイターとして強くなっているはずだ。

Lemino修斗が再び、自分を日本に呼んでくれることに感謝している。どれだけ自分が成長できたか、確認することができるから」

夢を現実するために、今をどう生きるのか。つまり、今、用意された試合に全力で挑んで勝利を手にする

――シンバートルは常にUFCで戦いたいと口にしてきました。Road to UFCが今年もありますが、その選考直前に元修斗世界チャンピオンを戦うことをリスクだと考えることはなかったですか。日本ではRoad to UFCを狙う選手が、年末から春にかけて試合に出ないことは多いです。

「リスキー? 試合に出ないという選択は、僕にはない。少しでも強い相手と戦いたいと思ってきた。だから、サイトーと戦えて嬉しい。それに今回はバンタム級トーナメントに参戦するのに、Road to UFCからオファーがあれば優先して良いという本当に我々ファイターのことを考えてくれたオファーで。それもLemino修斗に感謝している。

Road to UFCに出られるかどうか分からないけど、自分は試合がしたかった。試合がしたいけど、Road to UFCにも出たい。だから、本当に良い条件でトーナメント出場を認めてくれたと思っている。

だからこそ、サイトーとの試合に集中している。UFCで戦うことは夢だよ。夢を現実するために、今をどう生きるのか。つまり、今、用意された試合に全力で挑んで勝利を手にする。それが僕のやるべきことだ」

――では、その齋藤奨司選手の印象を教えてください。

「強敵だ。だから戦うことができて嬉しい。強い相手と試合をするために、日々の練習をしているのだから。サイトーは打撃が強くて、組みも対処できる。強い選手だから、良い試合を皆に見てもらえるに違いない。打撃でもいくらでもやりあえる。僕の拳のうねりを見て欲しい(笑)。サイトーと向き合って、殴り合っても一歩も引かない。サイトーもそのつもりで、ケージに上って欲しい」

――UFCはファンが喜ぶ試合を求めています。アピールするためにも派手な勝利を狙いますか。

「僕に必要なのは派手な勝利でなく、勝利だ。勝つことに100パーセント集中している。とにかくハードに、ベストを尽くして最高の戦いをする」

――ところで世界で一番寒い首都ウランバートルは、今や普通に氷点下20度以下になっています。日本は10度ぐらいあり、30度の気温差は自律神経に影響し、寒暖差疲労を起こす恐れがあります。私自身、1週間前に韓国で−18度を経験し体の中が何かおかしいという状態でした。この辺り、調整方法はあるのでしょうか。

「ないよ。この一言以上、何もいえないよ。アハハハハ。とのいかく今の僕は、サイトーに勝ってたくさんラーメンを食べることが楽しみでならないんだ(笑)」

■視聴方法(予定)
2月18日(水)
午後6時~ Lemino


■Lemino Shooto03対戦カード

<バンタム級サバイバーTリバイバル2026準々決勝/5分3R>
シンバートル バットエルデネ(日本)
齋藤奨司(日本)

<バンタム級サバイバーTリバイバル2026準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ジョン オルニド(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
シヴァエフ(日本)
後藤亮(日本)

<バンタム級サバイバーTリバイバル2026準々決勝/5分3R>
青井心ニ(日本)
内田タケル(日本)

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
堀江耐志(日本)

<バンタム級/5分2R>
宮城友一(日本)
松下祐介(日本)

<トライアウト・フライ級/3分2R>
井上颯人(日本)
小祝歩夢(日本)

<ジュニア修斗50キロ契約/4分1R>
湯浅リンク(日本)
山下楓人(日本)

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