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【Bellator Japan】日本での試合に大興奮、マイケル・チャンドラー「座って見続けらるような試合はしない」

Chandler【写真】彼と同じようなテンションで、チャンドラーの試合が楽しみだ(C)BELLATOR

29日(日)さいたまスーパーアリーナで開催されるBellator Japan。そのコ・メインベントで前Bellator世界ライト級王者マイケル・チャンドラーが来日して、シドニー・アウトローと対戦する。

当初の予定ではMMA史上に残るバトルを繰り広げたベンソン・ヘンダーソンとのリマッチを戦うことが発表されていたが、2週間前に負傷欠場が決まった。

代役との対戦になったが、3度の世界ライト級王者──ミスター・ベラトールの名称を持っていてもおかしくないチャンドラーは、日本で戦うことに最高レベルで意欲的なままだった。


──日本で戦うオファーがあった時、どのような気持ちになりましたか。

「物凄く興奮したよ。僕は米国ではマジソン・スクエア・ガーデン、ハワイのブレイズデール・アリーナ、ロサンジェルスのザ・フォーラムという歴史ある大会場で戦ってきた。でもPRIDEの試合を見てきた僕にとって、さいたまスーパーアリーナは常に心のなかにあった場所で、あそこで戦うことは一つの夢が叶うことになるんだ」

──マイケルはPRIDEを見ていた世代なのですか?

「実はカレッジ時代にルームメイトが、いつもPRIDEのテープを見ていてるヤツで、ほとんどのPRIDEの試合を見てきたと思う。衛星中継で放送した過去の試合だけど、あのビデオで見ていたアリーナで僕が実際に戦うことになり、あの頃の想いが蘇ってきてね。あの素晴らしいアリーナで戦えることに喜びを感じているよ。

ずっと北米のMMAで戦ってきた僕にとっても、あのPRIDEの会場の雰囲気はとてもイカしていた。いや、ホントにあそこで戦えるんだね(笑)。さいたまスーパーアリーナで戦うために9週間のキャンプを張った。素晴らしいコーチ陣に恵まれてるし、UFCファイターやベラトールで戦っている選手たちとハードなスパーリングを続けてきたんだ。

タカシ・サトーはサウスポーだし、ベンソンと戦う準備をしていた最初の5週間は、ずっと一緒にトレーニングをしてきた。サトーはとても良いヤツで、日本で使う入場曲も訳すのを手伝ってくれたよ(笑)」

──ところでレスリング時代などに日本に来たことはあったのでしょうか。

「レスリング時代にはないけど、こないだの10月にチームメイトのオンラ・ンサンの試合のために、ヘンリー・フーフト達と初めて行ったんだ。6日間、東京にいたけど日本の人々のマーシャルアーツに対する想いを知ることができた。食べ物も美味しかったし、本当に楽しかったよ。また東京という街に行けることが凄く楽しみだ」

──えぇ!! ONE Championship日本大会の時に東京にいたのですか。ONEのPRにも、セコンドで来る著名な人を教えてくれるように頼んでいたのですが…それにしても、佐藤天選手が自分に教えてくれなかったことを恨みますね(笑)。

「アハハハ。メイン・コーナーマンじゃなかったから目立っていなかったんだよ。でも、ファイトウィークをずっとオンラと過ごしていた。それにスタンドでONE日本大会を見て、本当に良い経験になったよ」

──巨大な台風の直撃もありましたし。

「怖かった(笑)。幸運にも僕の身に何か起こったわけじゃないけど、物凄い量の雨が降り続いていて……。しかも、夜中には地震もあったそうだね。僕は寝ていて気付かなかったけど(笑)。いやぁ、でもついに僕も日本の皆の前で戦えることになったよ!!

次は僕の番だ。ビッグカードのコ・メインイベントで戦う。ファンと多くの記念撮影に収まりたいね」

──当初の予定はベンソン・ヘンダーソンとスーパーファイトを戦う予定でしたが欠場が決まり、シドニー・アウトローとの対戦になりました。

「こういう知らせを聞くのは、いつだってハードだよ。でも、それがMMAなんだ。ファイターはとても厳しいトレーニングをしているから、ケガで負傷という事態はいつだって起こり得る。そこを理解して、受け入れることが必要なんだ。

僕がケガをしなかっただけ、ハッピーだよ。ベンソンが早々に回復することを願っている。この試合を楽しみにしてくれたファンには残念な想いをさせてしまったけど、僕は日本に行って、さいたまスーパーアリーナで戦うから楽しみにしてほしいと思っている。僕の試合をベラトールがそのまま日本で組んでくれたことを感謝しているよ。

それにシドニーはタフな相手だ。彼はレスラーであって、ヘンゾ・グレイシーの教え子だ。そんな彼をぶっ倒して自分が何者であるかを証明したい。スピード、レスリング、フットワーク、力強さ、全てを駆使して試合を完全に支配する。シドニーが勝つチャンスはない。さいたまスーパーアリーナに集まってくれるファンの胸に響く試合がしたいね」

──この試合は160ポンド契約ですが、勝てばライト級タイトルに向けてウィニング・トラックに戻ってくることはできるでしょうか。

「今もトラックにいるはずだ。ただし、チャンピオンのパトリシオ・フレイレがフェザー級ワールドGPで出ているから、あと3試合、つまり2020年はライト級で戦うことがあるのか分からない。それもあって今回の試合は契約体重なんだよ。すぐにタイトルに挑戦できないのに、155ポンドまで減量する必要はないだろう?」

──なるほど、そういう理由でキャッチウェイト戦になったのですね。ところで日本でどのような姿をファンに見せたいですか。

「見てくれる人が楽しめる……けど、危険な戦いしたいと思っている。10年前にMMAを始め、25試合目だ。その節目の試合を日本の観客の前で戦えて嬉しいよ。最後まで席に座って見ていられるような試合はしない。皆が立ち上がって、必死に僕の動く姿を目で追いかけるような試合をする」

──では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「本当に皆の前で凄い試合をする日が待ちきれない。凄く光栄なことだ。絶対に皆に喜んでもらえる試合をするよ」

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