【UFC309】4Rまで一方的に攻められ続けたチャンドラーが、大逆転直前まで反撃もオリヴェイラが勝ち切る
<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
Def.3-0:49-46.49-46.49-45
マイケル・チャンドラー(米国)
まず右前蹴りを見せたオリヴェイラが、右を伸ばす。ここで右目を気にするようになったオリヴェイラだが試合は続く。チャンドラーは蹴りを捌き、右ボディストレートを伸ばす。直後に右を見せたオリヴェイラは、シングルレッグでドライブし軸足を払いつつ、チャンドラーの左足を捩じりながらトップへ。四の字に組んで足関を防ぐチャンドラーは、背中をベタっとマットにつけた状態で、足の組みが外れる。
残り1分、左腕を差して抑えるオリヴェイラが右足を抜きにかかるが、チャンドラーが許さない。このままオリヴェイラがボディを跨がないトップキープをラウンド終了まで続けた。
2R、オリヴェイラが右カーフを蹴る。右ボディから前に出るチャンドラーは、ワンツーから詰められるとバランスを崩す。すぐに立ち上がったチャンドラーが、右を被弾し走って間合いを取りなおす。チャンドラーは再び右を受け、ショートの連打もケージを背負って左ハイを受けそうになり、ヒザをもらう。懸命に右を伸ばすチャンドラーに対し、飛び込むように組んでテイクダウンを奪ったオリヴェイラが即マウントを奪う。
オリヴェイラは上体を起こしてエルボーを落とすと、三角を狙いつつヒジを続ける。額をカットされたチャンドラーは、そのままエルボーを受けながらもマウントを取られたまま何とかサバイブした。
3R、ジャブを伸ばすチャンドラー。オリヴェイラは右カーフ、ダブルジャブを繰り出す。チャンドラーは組みを切ったが、ケージを背負ってアッパーを打たれる。それでも思い切りパンチを振るうチャンドラーを冷静に見るオリヴェイラがアッパーを決める。ヒザ、ヒジからアッパー、そして組も倒してバックに回ったオリヴェイラがボディトライアングルに取る。
シートベルトでRNCを狙われるチャンドラーが、懸命に耐える。時間が十分にあるオリヴェイラは焦らずワキ腹やテンプルを殴って行く。アゴの上から絞めていったオリヴェイラだがチャンドラーはここも生き残った。
4R、左ミドルから組んでいくオリヴェイラ。切ったチャンドラーがジャブを伸ばす。オリヴェイラはワンツー、左を返されても跳びヒザを繰り出す。それでも左を振っていくチャンドラーは、組まれても小手投げを狙う。耐えたオリヴェイラはワキを潜ってバック、自ら背中をつけて寝技に持ち込む。スクランブルに持ち込めず、チャンドラーはボディトライアングルに取られる。それでも腹ばいから起き上がろうとしたチャンドラーは正座状態からRNCをセットされそうになるが、この回も耐えきった。
最終回、右ヒザをアゴに届かせたオリヴェイラが前蹴りを効かせる。チャンドラーはダブルレッグを切って右フックから左を当てる。直後に右を効かせたチャンドラーはオリヴェイラのシングルを崩して、サイドバックから鉄槌を連打する。チャンドラーはクローズドガードのオリヴェイラにエルボーを続けるが、三角絞めをセットされそうになる。
ここは早く対処したいチャンドラーは、肩を入れて防ぎスタンドに戻る。残り1分40秒、オリヴェイラは組んでバックへ。大ブーイングが起こるが、見事が動きだ。しかも、ルオトロチンで絞め、攻めの姿勢を見せて時間を使う。チャンドラーは立ち上がって、後方にスラムを2度見せる。舌を出し笑顔を見せたオリヴェイラ。チャンドラーは試合タイムは残っているが、オリヴェイラの手首を叩いて健闘を称えるという仕草を見せた。
「これまで戦ったことがないほどタフな男だ。心の底から尊敬する」と話した勝者は、次々期挑戦者になることをアピール。そして、敗者は「どうだ。NY、楽しんだか」とまるで勝者のようなドヤ顔で、改めてコナー・マクレガー戦を要求した。