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【Bellator226&228】フェザー級ワールドGPは16人参加に世界王者4人。ボリッチ&AJ、そしてロジャース!!

Bellator Feather weight world gp【写真】ボリッチ、ロジャース、欧州勢の活躍がワールドGPを面白くする(C)BELLATOR

15日(月・現地時間)、Bellatorより9月7日(土・同)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催されるBellator226と同28日(土・同)に同州ロサンゼルスのザ・フォーラムで行われるBellator228でフェザー級ワールドGPの1回戦を4試合ずつ実施することを発表した。


その明快なストーリーラインからベラトールやONEが推し進めるワールドGPフォーマット。ベラトール・フェザー級トーナメントはついに8人ではなく16人参加と大容量になった。そのため1回戦も前半がライアン・ベイダー✖チーク・カンゴのベラトール世界ヘビー級選手権試合がメインのサンノゼ大会で、後半戦をゲガール・ムサシ✖リョート・マチダのミドル級マッチが決まっているLA大会に振り分け執り行われる。

まずサンノゼでは以下4試合が行われる。

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
ダニエル・ストラウス(米国)
デレック・カンポス(米国)

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
パット・カーラン(米国)
アダム・ボリッチ(米国)

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
ティワン・クラックストン(米国)

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
サム・シシリア(米国)
ペドロ・カルバーリョ(ブラジル)

そしてLA大会の4試合は以下の通りだ。

<Bellator世界フェザー級選手権試合&フェザー級ワールドGP1回戦/5分5R>
[王者]パトリシオ・フレイレ(ブラジル)
[挑戦者] フアン・アルチュレタ(米国)

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
ダリオン・コールドウェル(米国)
ヘンリー・コラレス(米国)

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
ダニエル・ヴェイケル(ドイツ)
ソウル・ロジャース(英国)

<フェザー級ワールドGP1回戦/5分3R>
AJ・マッキーJr(米国)
ジョージ・カラキャニャン(米国)

つまりLA大会ではライト級とフェザー級のチャンプ・チャンプであるフレイレが5分✖5Rでアルチュレタの挑戦を受ける世界戦としてワールドGP1回戦が組まれていることになる。ただしウェルター級GPのように全ての試合が5分✖5R戦ではなく、他の7試合は5分✖3R制で、2回戦から全てのトーナメント戦が5分✖5R制を採用することになっている。

8人トーナメントと比較すると、単純に出場ファイターが倍になるのだから、その個々のカードは薄味となる。その一方で16人の枠に広がったからこそ、この機会でよりバリューアップが期待したくなる大穴にもスポットライトが当たる。

そんなワールドGP初戦で対戦カードとして前半4試合では興味深いのは何といってもパット・カーランとアダム・ボリッチの一戦だ。2010年、シーズン&トーナメント方式だった時代からベラトールで活躍してきたカーランは2度に渡り、この階級で頂点に立っている。しかし、最後にベルトに絡んだのは既に4年前になり5月には初めて次世代ファイターといえるAJ・マッキーに敗れた。

失地回復を目指すカーランにベラトールはアダム・ボリッチという厳しすぎる試練を与えた。ベラトール欧州要員から結果と内容で信頼を勝ち取り、6月に箱入り息子アーロン・ピコのテイクダウンに苦しみながら、飛びヒザで勝利したボリッチ、キャリア13連勝でベラトールでも4連勝中で全てフィニッシュの新鋭が元世界王者を食って飛躍を期する。

後半戦では見逃せないのは、AJ・マッキーとカラキャニャンの顔合わせだろう。WSOF世界フェザー級王者からベラトール入りしたカラキャニャンはサークルケージでは勝ち負けを繰り返し、一時は生まれ故郷ロシアのACBに活躍を転じた。ACBバブル崩壊後はベラトールと再契約も仕切り直しの一戦でサンチェスへのリベンジに失敗している。

すでに34歳を迎えたカラキャニャンは一発逆転のトーナメント出場で、プロでの試合をベラトールでしか経験していない秘蔵っ子マッキーと相対する。キャリア14勝0敗のマッキーは上に記したようにカーランから完封勝利を挙げており、スコット・コーカーの育成路線で最も順調に育ってきたファイターといえる。

出場選手としては目が離せないのが、ベラトール・ユーロシリーズから昇格を果たしたソウル・ロジャースだ。REAL02に出場し、世界に先駆け日本のファンにそのポテンシャルの高さを見せつけたロジャースはその後TUF22に出演する。そこで決勝進出を決めるも、過去のレコードがネックとなり米国の就労ビザを習得できず、UFCとの契約が幻に終わった。その後もACBで黒星を喫するなどハードな時を経て、ユーロ・シリーズから北米行きを実現させた。

力強いムエタイに加え、パワー柔術の申し子ロジャースは、王者フレイレを2度に渡り苦しめながら惜敗しているダニエル・ヴェイケルのキャリア51戦目の相手となる。またMSGのJ-MMA界にとって世紀の一戦で、堀口恭司に敗れバンタム級王座から転落したダリオン・コールドウェルがフェザー級で再起を狙う。

今回のGPには現王者のフレイレに加え、ダニエル・ストラウス、カーランという元世界王者に加えサンチェス&ヴェイケルというタイトルコンテンダーが参戦するなど、ここから漏れた選手の将来はどうなるのか──とうほどの陣容となった。それだけに、ピコの名前がこの中に見られないことは寂しい限りといえる。

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