【ONE95】サバナルとプロデビュー戦へ、平田樹─01─「本当に打撃で仕留めたいです」
【写真】とにかく試合が待ち遠しくて仕方ない様子の平田樹、これぞ若さの特権か (C)MMAPLANET
6月15日(土・現地時間)に中華人民共和国・上海の宝山体育中心(バオシェン・ティユウ・チュンシン=バオシェン・スポーツセンター)で開催されるONE95「Legendary Quest」で平田樹がプロMMAデビュー戦を迎える。
格闘代理戦争3rdシーズン優勝で、ONEとの契約を勝ち取った平田が、この5カ月間で何を学び、どのようにMMAを向き合ってきたのか。日本MMA界で唯一無二のプロセスを経てデビュー戦を迎える平田に、アンジェリー・サバナル戦とプロMMAファイターとしての日々を尋ねた。
──12月29日の格闘代理戦争優勝から5カ月経ち、いよいよONEデビュー戦を迎えます。
「やっと出られるというのが一番です。緊張よりも楽しみという気持ちの方が大きくて。日本でないところで戦うというのが一番の楽しみですね。あと外国人選手と戦うのも初めてなので」
──……。
「あっ……格闘代理戦争でパク・ボヒョン選手とやっていました。でも、ONEでの一発目なので凄く楽しみです」
──突然で申し訳ないのですが、瞳の色はそんなに赤みを帯びた茶色でしたっけ?
「えっ、茶色いですか?(笑)」
──いや、もう赤茶色というかあまり見ない色です。それが自然なのですか。
「何もしていないですよ(笑)」
──カラコンなんて目が大切な格闘家にとって御法度ですよと言いかけました(笑)。
「してない!! してないですっ。ハイ(笑)」
──では話を戻して(笑)。デビューまでの時間、長かったですか。それともアッという間でしたか。
「最初は2月にデビューという話もあったのですが、横田さんが『早い』と。そこは凄く考えてくれて。デビューまでほぼ半年、その分練習もしっかりとできました。勝つための準備期間だと思ったら、アッという間でした」
──シンガポールで練習もしました。
「ハイ、2月と4月にイヴォルブで練習させてもらって。ヤバいですね(笑)」
──ヤバイとは(笑)?
「スパーリングからランニングまで全て付きっ切りで見てくれて。全てデータを取ってフィジカルをやったり、凄かったです。練習環境もそうなのですが同じ階級のブラジル人の女子選手がいて。体も大きくて、筋力もあって……トライアウトで受かった選手でした。実戦的な練習ができました。体の大きさもそうですが、全く力の差があって現実を見た気がしました」
──メインの練習は勿論、国内です。この間、どのような練習を積んできましたか。
「一番頑張ってきたのは打撃です。寝技もやっていますが、ONEでの試合は打撃が盛り上がるので。パウンドもしっかりと練習して、それに加えて寝技という感じで今は打撃メインでやっています」
──練習はどちらで?
「横田さんのところと出稽古でパラエストラ松戸で(浅倉)カンナさんと練習させてもらっています。次の相手がサウスポーなので、カンナさんもサウスポーでテイクダウンも上手いですし。火曜日の昼と木曜日の夜に練習をつけていただいていて、本当に良い練習ができています。
男子選手との練習が多いのですが、やはり女子選手との練習は違いますね」
──男子のプロが相手だと、向こうは受ける感じにどうしてもなってしまうかと。
「ハイ、なりますね。ちょっと手を抜いてくれたりもするので、そこが女子選手との練習だと違ってきます」
──負けん気が出てきますか。
「ハイ、がっつりできます。でも、カンナさんは日本のトップレベルの選手なので全然違っていました。最初は全然できなくて……。でも最近、ようやく対策練習で相手をしてもらえるようになった感じです」
──出稽古は1人で行かれているのですか。
「いえ、横田さんが来てくれてビデオを撮ってくれています」
──素晴らしいことです。ベテランではないですし、指導者が出稽古先での練習を見てくれることはとても大切だと思います。
「カンナさんとの練習で出た課題を持ち帰って練習するだけでなく、撮影した動画も送ってくれて色々と指摘をしてもらっています」
──デビュー戦に向けて、気を付けないといけないと思っている点はどこになりますか。
「相手は打撃の選手なので、パンチを被弾することもあると思いますが、それでもガードをして自分から出ていくことが一番大切だと考えています。寝技もやりたいのですが、本当に打撃で仕留めたいです。
代理戦争の決勝前も言っていたのですが、結局寝技になってしまったので……打撃でやりたいです」
──全て含めての勝負です。組みになることも致し方ないかと思いますが……。
「練習したことを試したくて。パウンドも結構やってきたので、打撃をメインに戦いたいですッ!!」
<この項、続く>