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【ONE95】サバナルとプロデビュー戦へ、平田樹─02─「負けるなんて自分では想像できない」

Itsuki Hirata【写真】周囲以上に本人が自分に期待し、自信を持ち──試合を楽しみにしている (C)MMAPLANET

6月15日(土・現地時間)に中華人民共和国・上海の宝山体育中心(バオシェン・ティユウ・チュンシン=バオシェン・スポーツセンター)で開催されるONE95「Legendary Quest」でプロMMAデビュー戦を迎える平田樹インタビュー後編。

格闘代理戦争3rdシーズン優勝で、ONEとの契約というシンデレラ・ストーリーを歩む彼女からは、海外でのプロデビュー戦を前にしても持ち前──天真爛漫なまでの気持ちの強さが伝わってきた。

<平田樹インタビューPart.01はコチラから>


──ケージでなくリングで戦うことに関しては?

「リングだと手が背中の後ろに回るので組みやすいって聞きますが、ケージに慣れているので結構緊張しちゃいますね。四角いと足を使いづらいのかなとか。そこだけは違いますね」

──改めて対戦相手のアンジェリー・サバナルですが、サウスポーという以外の部分での印象を教えてください。

「動画を見た限りは寝技のない、打撃の選手ですね。これまでの2試合では……。寝技にいければ寝技で良いのですが、やっぱり打撃に重点を置いてきたのでそこを試合で出したいですね」

──サバナルがプリシーラ・ガオールと戦った試合を現地で見た時の印象で、相手が相手ということもあったのですが、小さいかと。平田選手の仕上がりと比較しても、フィジカルで負けはないと感じました。それにしても、かなりゴツクなっていませんか。

「アハハハ。最近、週に一度パーソナル・トレーニングを受けていて。代理戦争が終わってからですけど、結構変わってきたという実感はあります」

──そういう印象を持っていたのですが、改めて動画を見るとサバナルはやはりフィジカルが強かった……(苦笑)。そして気持ちも折れない。簡単な試合にはならないかと思った次第です。

「これまでやったことがないタイプの選手だからこそ、やってきた練習の成果が出せるんじゃないかと楽しみです。ホント、練習通りにできれば勝てる相手です」

──気になるのはやはりサウスポーということでしょうか。

「違いますね、やっぱり。オーソの相手にはテイクダウンを仕掛けやすかったのですが、サウスポーだと遠いので入り方も全部、横田さんに一から教わってきました。ずっと練習してきて、やっと慣れてきた感じですね」

──でも平田選手は打撃でいうオーソ、左手が前の構えですよね。なら左手で相手の前足を取りやすくないですか。

「格闘技はオーソですが、柔道ではサウスポーなんです。右組みなので。ひっついて投げるときはサウスポーで行けるかなって思うんですけど……」

──いわゆる柔道のオーソだと。では打撃と組みに行くときでは構えが変わってしまうと。そこは相手が何を狙っているのか分かってしまうのではないですか。

「そうなんです(笑)。ただ押し込んだ時なので。離れている時の構えはオーソになっています。逆にそこを生かしたスイッチとか習ってきました。右とか左でなくて、両方の構えで戦えるようになりたいので」

──つまり打撃は積んできたけど、そこから先も見て練習してきたということですね。

「ハイ。打撃を使いたいですけど、仕留めるためには組んでも行きます」

──ONEのグラウンドでヒザがあるというルールも当然、初めてです。

「ヒジもヒザも練習してきたので、代理戦争よりも爆発できるんじゃないかと思っています。ONEルールは楽しみです」

──本当に楽しみでしょうがないようですね。

「ハイ。本当にそうなんです(笑)。練習が厳しすぎて、これで負けるなんて自分では想像できないです。いつも死ぬ気で頑張っているので。それでも負けてしまっても、もっと頑張ることができます。だから、プラスにしか考えていないです」

──日本の格闘技史上で、このようなプロデビュー戦を戦った選手はいません。

「けっこう注目を浴びているかなって思います。全然、注目してもらった方が、マジやる気になるんで。ONEの試合で、打撃の面でもどれだけ成長したかを見てほしいです。なので、楽しみでしかないです」

──19歳の女の子が格闘代理戦争の優勝賞金300万、そしてONEと総額1000万契約。世の中、怖い連中が多くてそこに引き寄せられるように現れる大人はいませんでしたか。

「アハハハハ。全て、お母さんがしっかりと管理してくれます。変な誘いもなかったです(笑)」

──良かったです。その後、マッハさんとは……。

「マッハさんとはしっかりと連絡を取っています(笑)。祝勝会でご飯に連れて行ってくれたりしたんですけど、今はマッハ先生になってしまったので、多分忙しいと思います(笑)」

──指導が一本化したので楽ですか。

「いやぁ(苦笑)。でも、横田さんとマッハさんの間にいるときも結構面白かったですよ。全然苦でなくて、試合前でもリラックスできる感じで良かったです」

──アハハ。平田選手は本当に図太い。マッハ先生と青木選手の乱闘の時もケージにもたれて笑顔を浮かべていたのがやはり印象に残っていて。

「普通に面白かったです、アレを見ていると(笑)。マッハさんはカメラが入っていなくてもあんな感じで、素なんですよね」

──なるほど(笑)。それにしても、上海でのデビュー戦に向けてもまるで不安は感じていないようですね。

「ないです。いつも通り、海外ですけど応援してくれている人のために頑張るだけです」

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