【Grachan36】Gladiatorライト級王者・岸本が、グラチャン初参戦。山本琢也とライト級王座決定戦
【写真】実態が掴めない山本と、初参戦でライト級王座決定戦に臨む岸本(C)MMAPLANET
6日(月)、GRACHANより9月9日(日)に東京都大田区の大田区総合体育館で開催されるGRACHAN36「GRACHAN10周年記念大会」の追加カードが発表され現Gladiatorライト級チャンピオンの岸本泰昭のグラチャン初参戦、及びライト級王座決定戦出場が明らかとなった。
DEEPをベースに活動してきた岸本は、その後HEATとグラジエイターを本拠地とし、トム・サントス、オク・レユン、キ・ウォンビン、宇良健吾らと実のある対戦をこなした後、今年の1月に濱村健を破り、グラジエイター・ライト級王座を獲得している。
HEATではベルト取りに失敗した状態になっている岸本が、2本目のベルトを目指し、敵地グラチャンの乗り込むタイトル戦となる。とはいっても、同門・手塚基伸のセコンドを務めグラチャンの会場の空気を知り、東京での試合経験も豊富な岸本だけに、何ら臆することなく大田区総合体育館のケージに足を踏み入れるであろう。
その岸本とライト級王座を賭けて戦う山本琢也は、パラエストラ千葉所属で2013年全日本アマ修斗ウェルター級(現ライト級)を制し、プロになってからは4年で6戦目という特異なキャリアを積む選手だ。
少ない試合数ながら、対戦相手は阿部右京、近藤秀人、長岡弘樹らで濃密な一戦を求めるという部分で、前王者の阪本洋平に近い感覚を持っているのか──キャリアップという面でも興味深い。フィリピンのチーム・ラカイがアジア最強ジムという台詞をこのところよく耳にするが、山本が所属するパラエストラ千葉ネットワークにはONE世界ストロー級チャンピオンの内藤のび太、修斗世界フライ級チャンピオの扇久保博正を始め、DEEPや修斗でタイトル戦線を戦う選手が多数所属する──隠れアジア最強ジムだ。
その中でもまれた山本のポテンシャルは、3勝1敗1分という数字で図ることはできない。同じ2013年の全日本アマ修斗でフェザー級(現バンタム級)で優勝した松場貴志が、山本聖悟と愛知勢同士のフライ級王座決定戦を戦う同大会で、山本はその真価を発揮する一戦に挑む。と同時に老舗3プロモーションでない場所でキャリアアップを選択した岸本サイドとしては、さらなるステップアップを考えると、決して躓くことは許されない一戦という認識があるに違いない。
そんな岸本の盟友・手塚は堀友彦の持つバンタム級王座に挑戦することも発表された。チャンピオン堀にとって、昨年1月に手塚と分けた後に獲得したバンタム級王座2度目の防衛戦ということになる。
また、女子マッチでは沙弥子が、チェ・ジュと戦う。彼女にとって、グラチャン3戦目で3人目の韓国ファイターとのマッチアップとなった。チェ・ジュはTop FCの人材育成大会TFC DREAMで2勝を挙げている選手で、ケージレスリングのねちっこい展開のなかで打撃を繰り出すという我慢強さを持っている。
グラジエイターと絡んだライト級選手権を含んだ4階級のタイトル戦に加え、女子マッチ、そして中村謙作×米山千隼の新旧対決など、10年の総決算に加えこれからの10年を見据えた大田区大会となりそうだ。