【Copa Podio】詳細(02)スーパーファイトはクラークとロが勝利
【写真】レアンドロ・ロは、さしずめコパ・ポジオの帝王に君臨している(C)MMAPLANET
8日(日・現地時間)、ブラジルはリオデジャネイロのチジューカ・テニス・クルービーにて開催されたプロ柔術大会コパ・ポジオ。スーパーファイト2試合は、クラーク・グレイシーとレアンドロ・ロがそれぞれ勝利した。
<シティ・チャンレジ/時間無制限>
クラーク・グレイシー(サンディエゴ/米国)
Def.22分37秒by襟絞め
ジエゴ・ボウジェス(マナウス/ブラジル)
この日の第1試合として組まれたのは、シティ・チャレンジと銘打たれた都市対抗戦。二つの都市を代表する2選手によって時間無制限、一本勝ちで決着が付くまで行われ、この試合に勝利した選手が代表する都市は、次回のコパ・ポジオにて別の都市と対抗戦を行うことになるというもの。このシティ・チャレンジはこれまで2度開催されており、いずれもマナウスが勝利している。
マナウス代表としては二度目の登場となるジエゴ・ボウジェス(チェッキマット)に挑んだのは、米国サンディエゴを代表するクラーク・グレイシー(カーリー・グレイシー)。オモプラッタ・マスターと呼ばれるほどこの技を得意とする選手だ。試合開始とともに、やや安易に引き込もうとするクラーク。ボウジェスはすかさずそれに乗じてサイドポジションを取ると、すぐにバックを奪ってチョークを仕掛けてゆく。
あわや秒殺かと思われたが、さすがにクラークの防御は固く脱出に成功。その後もスパイダーガードから攻めようとするクラークに対して、ボウジェスがパスに成功して優位なポジションを取る展開が続いた。下からしぶとく守って極めさせないクラークは、やがて攻め疲れて集中力が切れて来たボウジェスに対し、十八番のオモプラッタの態勢に。
一度は立ち上がったボウジェスが、腕を引抜き、クラークがガードを取り直す展開となったが、試合時間が20分を過ぎようかとときにクラークが、再びオモプラッタを仕掛けた。ギを掴まれたボウジェスは前転してエスケープを狙うものの、クラークにギを掴まれてそれもならず。そのまま襟絞めに移行すると、片手を殺されているボウジェスはたまらずタップ。「前半はジエゴに自分の戦いを封じられてしまい、大苦戦したよ」とコメントしたクラーク。メタモリスにおけるヒーロン・グレイシーのように意図的に相手に攻めさせたわけではなかったようだが、図らずも時間無制限ルールにおけるグレイシーの強さを改めて見せつけることとなった。
<スーパーファイト/10分1R>
レアンドロ・ロ(ブラジル)
Def.P7-0
クラウジオ・カラザンス(ブラジル)
もう一つのスーパーファイトには、去年、今年のムンジアルライト級王者のレアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)が登場。ロはこのコパ・ポジオにおいても、ここまで20戦負けなしという驚異的な戦績を誇っている。対するカラザンス(アトス)は、今年の世界柔術ミドル級準優勝者。柔術家としての実績はロが上回るが、この試合はギ無し、制限時間10分で行われるということで、柔道やレスリングの経験の豊富なカラザンスが有利という声もあった。
試合開始早々に引き込んだロは、リバース・デラヒーバから内側に回ってスイープを狙ってゆく。そこにカラザンスは膝十字のカウンター! 深く入ったかに見えたが、ロは支点をズラして脱出に成功。再びガードを取ったロは、またしても内側に回転。カラザンスの体勢が崩れかけたところで、さらに縦に回転して上を奪ってみせた。
下になったカラザンスも、50/50ガードを取ってロのパスを許さず。その後お互い巧みに各種のガード等を駆使してパスを許さない展開が続いた。残り時間が少なくなってくると、リードされているカラザンスはアキレス腱固めやアンクル・ロックを狙っていくがロは未然に防ぐ。
焦るカラザンスに対して、ロは再び内回りに回転してスイープに成功。そのまますぐにパスにつなげ、カラザンスを押さえ込んだところで時間切れ。ロは、最後にその代名詞であるパスガード力を見せつけての完勝だった。ギ無しルールでも強さを示したロは、これでコパ・ポジオにおいて21戦無敗。まさにこの大会の絶対王者と呼ぶに相応しい存在として君臨している。