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【HEAT37】今度はMMA3階級のタイトル戦。スギモト、カルヴァロ&手塚が王座初防衛戦に臨む

Carvalho & Sugimoto【写真】スギモトとカルヴァロが揃って王座初防衛戦に臨む。HEATはインディとはいえ、ミドル級&ウェルター級に出場する面々は老舗3団体と遜色ないだけにタイトルマッチの行方は日本の同階級の行方に影響する (C)MMAPLANET

3月6日(日)、愛知県名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT37の主要カードが発表された。昨年の3月大会で活動10周年を迎えたHEAT、11月30日に行われたHEAT36はキック中心のカード編成だったが、次回大会は総合ルールのタイトル戦が3試合実現することとなった。

メインはミドル級タイトルマッチ、王者エンリケ・スギモトに坂下裕介が挑む。セミはウェルター級王者ネルソン・カルヴァロ×挑戦者レッツ豪太、さらにチャンピオン手塚基伸に祖根寿麻が挑むバンタム級選手権試合がそれぞれ5分×5Rで組まれている。

スギモトとカルヴァロはそれぞれ昨年3月大会で獲得したベルトの初防衛戦となる。祖父母が北海道出身の日系ブラジリアンのスギモト。マトグロッソ州生まれで、幼少の頃に家族揃って奈良県の天理に移り住み、両親が大阪で働くのを機に3人兄弟はモトグロッソの祖母の下に身を寄せることとなった。その後、三重県四日市で両親と再び暮らすこととなったスギモトはホベルト・ナカヤ率いる東海ブラジリアン柔術アカデミーで格闘技を始め、カンポグランジにあるショック・コンバッチで本格的にMMAファイターを志すようになった。

現在は志村道場所属だが、弟のギリャルメがロシアで試合をした際に知り合ったカルヴァロのトレーナーを通し、彼が所属するスイスはジュネーブのファイトムーブ・アカデミーで試合前にキャンプを張るようになった。そしてBellatorで名を挙げることになる加藤久輝に殴り勝った2度目のHEAT王座戴冠劇、今回のチャレンジャー坂下は打撃を散らしてテイクダウンというスタイルが板についてきたパワーファイターで、ラッシュ一辺倒ではなくトータルのバランスの良さが求められる。

一方、スギモトとスイス・コネクションを形成しているカルヴァロはキャリア6勝3敗の33歳。王座を奪った一戦では強打の高木健太の圧力に負けず、テイクダウンからマウンドを奪取しパウンドでTKO勝ちを収めている。挑戦者のレッツ豪太はパンクラス王座を失って以来の復帰戦。鈴木慎吾との対戦では得意の打撃で分が悪く、逃げのファイトを見せてしまったので、ここは失地回復を図りたいところだ。

GRACHAN&HEATインディMMAバンタム級王座2冠の手塚に挑む祖根は、一昨年の9月に行われた王座決定トーナメントで手塚に敗れており、リベンジマッチとなる。とはいっても、DXFCや天下一で結果を残してきた祖根だが、本拠地HEATでは昨年3月に手塚の同門・花レメ紋次郎TKに肩固めで一本負け、さらに11月大会でも釜谷真を相手に分の悪いドローと結果は残せていない。

【写真】INDY二冠、独特のポジションを確立した感のあるチャンピオン手塚(C)TAKUMI NAKAMURA

【写真】INDY二冠、独特のポジションを確立した感のあるチャンピオン手塚(C)TAKUMI NAKAMURA

当然、今回の挑戦に対し彼の耳にも雑音は入って来るだろう。それだけに結果を残さなければいけないことは彼自身が一番理解しているはず。盟友・春日井健士は階級を上げて戦った手塚戦で勝利しているだけに、総力戦でキャリアが掛かった一戦に挑むことになる。

一方、チャンピオンの視線の先にはGRACHANフェザー級チャンピオン大澤茂樹戦がある。祖根とのタイトル戦の結果如何によっては、愛するGRACHANの今後の方針を左右するだけに、プレッシャーの掛かった防衛戦となるだろう。

■ HEAT37対戦決定カード

<HEAT総合ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]エンリケ・スギモト(ブラジル)
[挑戦者]坂下裕介(日本)

<HEAT総合ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ネルソン・カルヴァロ(スイス)
[挑戦者]レッツ豪太(日本)

<HEAT総合バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]手塚基伸(日本)
[挑戦者]祖根寿麻(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
プリンス・アリ(イラン)
TBA

<キック・スーパーヘビー級/3分3R>
楠ジャイロ(ブラジル)
TBA

<総合フライ級/5分3R>
春日井健士(日本)
TBA

<キック・ライト級/3分3R>
般若HASHIMOTO(日本)
利X希(日本)

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