【UFC188】左ローとボディ効かせたベニテスが、母国で2連勝
<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)
Def.3-0:30-27, 30-27, 30-27
クレイ・コラード(米国)
サウスポーのベニテスがいきなり左ストレートを打ち込み、コラードの体が崩れる、すかさずバックに回り込むも、ここは前方に落とされスタンドで仕切り直し。ベニテスはキレのある左ローを蹴り込み、コラードも右ローを返す。オクタゴン中央に陣取ったのはベニテスで、右ローでクルリとコラードの体が一回転する。コラードがロングの左を入れるが、ベニテスはすぐに左ミドルを返す。ここでコラードが足を止めて打ち合いを挑むと、意外にもベニテスが間合いを取り直す。距離を詰めてコラードのダーティボクシングからパンチがベニテスの急所に。
試合は一旦中断し、再開される。直後にベニテスが左ボディを打ち込み、コラードのテイクダウン狙いにギロチンで受け止める。ジャンピングガードもすっぽ抜けたベニテスのバックを取ったコラードが両足をフックする。上体を起こしたベニテスは右エルボーを後方にあるコラードの頭部に入れるとフックを解いて胸を合わせていく。ケージを背に起き上がったベニテスのバックを取り続けるコラードは後方にスープレックの要領で投げるが抑えきれず試合はスタンドに。ここでノンストップアクションの初回が終わった。
2R、ベニテスの左ローでバランスを崩すコラード。初回のような激しさはなく間合いを測るようになった両者は、踏み込んで単発の打撃を繰り返す。そんななかでも有効なのはベニテスの左ローか。さらに左ストレートを顔面に入れたベニテスだが、中盤にコラードがダブルレッグでテイクダウンに成功する。すぐに立ち上がったベニテスは左ミドルを蹴り込む。しかめ面で後退したコラードは、ダブルレッグから腹をかばうように体を丸めて抑えるが、この状態でベニテスを制することはできない。
立ち上がったコラードは両ヒザに手を持っていく──疲れたポーズを繰り返し大振りのパンチに終始する。ベニテスは冷静に左ボディを打ち、左ロー。ついにコラードは構えを変えるが、再び左ボディを受けて後退する。手を出すことで時間の経過を待ったコラードが何とかラウンドを戦い切った。
最終回、ベニテスが左ローから左ストレートを伸ばす。コラードもラフなフックを振り回し、前に出ていく。ローを受けて体の軸が乱れるコラードに対し、ベニテスは急がず左ローを繰り返す。左ボディでいよいよ動きが止まったコラードは、ガードが下がり足も前に出ない。それでもローをキャッチしシングルに出たコラードだったが、ベニテスはこれを切ってバックに回り込む。引き込んだコラードのボディにパンチを入れて立ち上がったベニテスはテイクダウンを許しバックも譲る。それでも時間を見て余裕の表情のベニテスは後方からのパンチをいなして、スクリーンを見上げながらタイムアップを迎えた。同時に右手を高く突き上げたベニテスがフルマークの判定勝ちを手にした。