【BRAVE CF100】100回記念大会のコメインで、UFC復帰を目論む(?!)モカエフが、フライ級王座決定戦出場
【写真】かなりデキる相手ジェラルド・バーンズに、圧倒的な差を見せることができるか (C)MMAPLANET
本日7日(金・現地時間)、バーレーンはイサタウンのハリファ・スポーツシティ・アリーナでBRAVE CF100が開催され、コメインでムハマド・モカエフがジェラルド・バーンズとBRAVE CFフライ級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima
バーレーン王国所有、世界を転戦するMMAプロモーション=BRAVE CFの記念すべき100大会は、王国のスポーツ施設が集中するイサタウンのハリファ・スポーツシティ・アリーナで行われる。当初はスーパーウェルター級、バンタム級、そしてフライ級と3階級のタイトル戦が組まれていた。
しかしミドル級&ライトヘビー級二冠でPFLベテランのモハマド・ファフレディンが、三階級制覇を目指しスーパーウェルター級王座決定戦をフランスのアレックス・ロオヘと戦う予定だったが、欠場となりダブルクラウンが記念大会を締めることとなった。
モカエフといえばIMMAFジュニア世界二連覇時代から、バーレーンのKHKスポーツから潤沢な支援を受け、プロデビューを果たしたシンデレラボーイだ。MMAPLANETでも英国(に移り済んだダゲスタン人)の平良達郎として、デビュー時から注目していたモカエフだがアマ23連勝後、BRAVE CFでプロデビューし、5連勝でUFCとサイン。早々に世界の最高峰に辿り着いた。
オクタゴンでも2戦目でチャールズ・ジョンソン、5戦目でティム・エリオット、6戦目でアレックス・ペレスを倒すと、2024年7月にマネル・ケイプから判定勝ちを収め7連勝とした。
ケイプを破り、タイトル挑戦をアピールしたモカエフだったが、大会後の会見でダナ・ホワイトは「モカエフはPFLへ行くべきだ」と発言。ケイプ戦は契約最終戦だったが、ダナは契約更新をしないことを明言しつつ、モカエフはトラブルメイカーという指摘をした。
確かにケイプ戦の試合内容は芳しくはなかったが、それでも7連勝でUFC史上最年少世界チャンピオンが狙えたモカエフのリリースは不自然ではあった。モカエフは厚待遇が絶対の古巣BRAVE CFと再び契約し、12月には5カ月振りのファイトでフィリピンのジョビヴィセント・ソーを1分52秒RNCで下した。
2025年はRIZINワールドGPフライ級トーナメント出場も期待されたが、BRAVE CFの好待遇がネックとなり実現せず。5月にカラテコンバットで勝利し、6月には資産家が多くの投資を行ったドバイ的人材育成大会971 FCに出場したモカエフ。この時は、8月のBlack Combatで駒杵嵩大のフライ級王座に挑戦したブラジルのトーマス・アシスとバンタム級で戦い判定勝ちを収めている。
モカエフはUFCへの復帰を度々公言し、ついには英国のインターネットメディア=talkSPORTのインタビューで「パントージャは挑戦相手がいなくて、カイ・アサクラの挑戦を受けた。そのカイ・アサクラはティム・エリオットに負けた。僕はどうだった?」という発言もするように。
現状、ダナの気持ちはうかがい知れないが、モカエフ自身はハンター・キャンベルとは交渉の席につけるという見解を持っている。と同時に今回のタイトル戦を前にして、モカエフはBRAVE CFではフライ級に留まらずバンタム級王座も狙うと会見でアピールした。
そのBRAVE CFバンタム級王座は今大会のメインで、セルビア人王者ボリスラブ・ニコリッチが、ホームタウン・ヒーローのハマザ・コヘジの挑戦を受ける。とはいえ、このバンタム級王座獲り宣言もモカエフはUFCを意識し、バンタム級で世界王者マラブ・デヴァリシビリとも戦えるという先を見越してのアピールという見方もされている。
過去にダナが「モカエフはUFCファイターじゃない。UFCで戦うなら、どこかでタイトルでも取ってこい」と発言をしたが、モカエフはその発言に素直に従っているともいえる。何よりも大切なことはビジネスサイドの交渉云々はどうであれ、彼らの要求金額に見合うパフォーマンスをオクタゴンの中で見せることができるか。
そういう意味でも大切な今夜の王座決定戦。対戦相手のバーンズは7勝1敗のアイルランド人ファイターで、現在6連勝中。BRAVE CFでも4勝0敗と、タイトル挑戦の資格は十分にあるファイターだ。
キレのあるキックボクシング、レスリングは攻防ともに対応できてスクランブルもお手のモノ。そして極めもある。いうと相当にデキる――来日したら修斗、パンクラス、DEEPのフライ級王座を狙える力は間違いなく持っている。
とはいえUFC復帰とパントージャへの挑戦をぶち上げているモカエフだけに圧倒的な力の差、そしてフィニッシュが求められる王座決定戦だ。
モカエフがUFCへのチケットとしたいBRAVE CFのフライ級王座は、5月にジアス・エレンガイポフがホセ・トーレスに競り勝ったベルトだ。
エレンガイポフは王座獲得時に「モカエフ? ヤツはバンタム級で階級を上げるだろう。フライ級で戦うなら、タイトル戦をやろう。準備はできている」とマイクで話していたが、結局は王座を返上している。BRAVE100の翌日に同所で行われるBRAVE CF101で、アレンガイポフは130ポンド契約でアセルバイジャンのベイラム・シャマドフと戦うことが決まっている。
■視聴方法(予定)
11月8日(土・日本時間)
午前0時30分~DAZN



















