【Pancrase360】井村塁へのリベンジを賭けた王座決定戦へ。田嶋椋「顔をボコボコ、血だらけにしたい」
【写真】前日計量をクリアした田嶋は「明日はしっかり勝って、自分がチャンピオンになります」と宣言(C)MMAPLANET
21日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase360で、田嶋椋が井村塁と空位のバンタム級王座を賭けて激突する。
Text by Shojiro Kameike
田嶋にとっては昨年3月、井村に判定負けを喫して以来のリベンジのチャンスが訪れた。今年6月の再起戦では、新鋭の山木麻弥を無限ループで削り続けた末にパウンドアウト。TKO勝ちを収めた直後にアピールしたタイトルマッチ出場が実現することに。UFCを目指す田嶋が、Road to UFCに出場した井村と如何に戦うか――田嶋は「血だらけにしたい」と宣言した。
まぁ、やられたほうは覚えていますからね(笑)
――今週末に試合を控えていますが(※取材は15日に行われた)、現在のコンディションはいかがですか。
「良い感じですね。怪我もなく、あとは体重と体調に気をつけて試合に臨みます」
――今回は昨年3月に判定負けを喫している井村選手へのリベンジ戦と言われていますが、アマチュア時代にも井村選手と対戦経験があるのですね。
「そうなんです。アマチュアの時に1回だけ、しかもそれが僕のアマチュアデビュー戦でした」
――デビュー戦だったのですか!
「2019年2月の上尾ケージファイトで判定負けでした。僕は高校を卒業したあと、柔術をやりたくてOOTA DOJOに入ったんです。当時はMMAのプロになりたいとは思っておらず、ただ趣味で柔術を始めたかっただけで。そうしたらジムに入って数カ月後に、太田(純一OOTA DOJO代表)さんから『この日空いている? 試合に出てみないか』と言われたんですよね」
――ジムに有望株が入ってきたら、一度試合を経験してもらいヤル気にさせることはあるかと思います。
「実際に試合してみると僕も『これはメッチャ面白い!』と思って、本格的にMMAに取り組むようになりました(笑)」
――その日がアマチュアデビュー戦であった田嶋選手に対して、井村選手はすでにMMAファイターとして何戦も経験していたのではないですか。
「その頃には打撃も、スクランブルとか壁際の攻防も巧かったです。正直、僕は何も分かっていなくて『これがMMAか』という感じでした」
――井村選手は同年、MWJ杯で準優勝して2020年プロデビュー。その年に田嶋選手はアマチュアパンクラス全日本トーナメントを制し、2021年にプロデビューしています。当時、プロの舞台で借りを返したいと思っていましたか。
「まぁ、やられたほうは覚えていますからね(笑)」
――アハハハ。
「また井村選手と試合したかったし、自分が上に行けば対戦することになるだろうとは思っていました」
――そして実際にアマチュアで対戦した時以来の再戦が実現しました。
「こちらは前回負けているので、やり返してやろうと思っていました。でも試合は、1Rにダウンを取られたことが大きかったですね。3Rは結構殴って盛り返しましたけど、自分がフィニッシュできずに試合が終わってしまって。
う~ん……、極めきれなかったという思いもあるし、自分のほうが最初からダウンを取ったりして攻めていきたかったです」
――試合が進むにつれ、田嶋選手のパンチが当たる数は増えていました。しかし井村選手もスクランブルを使い、守りながら攻めてきている。田嶋選手としてはその時、「このまま仕留めることができるか、あるいは逃げ切られるか」でいえば、どちらの気持ちのほうが強かったですか。
「五分五分でしたね。自分としては仕留めることができる、と思っていたんです。でも井村選手からも『守る。逃げ切る』という強い気持ちを感じていて。結果は井村選手がスクランブルで組んできて、自分は押し込まれ――うまく時間を使われてしまいました」
――対戦時は田嶋選手がランキング1位で、井村選手が3位でした。田嶋選手は2022年に一度暫定のベルトを巻きながら、翌年に正規王者の中島太一選手との統一戦で敗れています。
「あの敗戦で、またベルトから遠のいてしまいましたよね」
衝撃的なKOか、凄いグラップリングで一本取りたいです
――井村選手は今年のRTUに出場しています。UFCを目指す田嶋選手にとっては、井村選手のことを応援できるものですか。それとも……。
「まぁ、その……選手としては、井村選手が負けて『オッシャ!!』と思いました(苦笑)」
――ファイターとしては、それが正直な気持ちですよね。1年前に勝っていれば、自分がRTUに出ていたかもしれないわけで。
「そうなんですよ。井村選手の出場が決まって『ふざけんな!』と思いました。でも自分は格闘技ファンでもあって。パンクラスのバンタム級で戦っている井村塁選手がRTUに出るのだから『頑張れ!』という気持ちもありました。日本代表として出場している選手が負けた時は、やっぱり残念ではありましたね」
――一方、田嶋選手は2024年12月にオタベク・ラジャポフと戦うことが決定していました。しかしラジャポフの計量オーバーにより、試合は中止となっています。
「おそらくラジャポフ陣営は、こちらがキャッチウェイト戦でも試合をすると思っていたんでしょうね。失格にならないギリギリの体重でしたし。僕たちも試合はしたかったです。ラジャポフを相手に自分のスタイルがどれだけ通用するのか、試してみたかった気持ちもありました。
でもキャッチウェイト戦は受けませんでした。太田さんもそうですし、周りの人たちからも『これは試合をするべきじゃない』と言われていて」
――なるほど。今年6月、改めて復帰戦として山木麻弥選手と対戦しました。1年2カ月振りの試合でしたが、自身の中で何か変えたものはありましたか。
「今までどおり、といえば今までどおりです。でも毎回、全体的に組みも打撃もレベルアップしているので、それらを総合力で当てていこうという感じでしたね」
――試合はとにかく削り続けて最後に倒すという展開で、井村戦の黒星とラジャポフ戦の中止により溜まった怒りが爆発していたように感じました。
「アハハハ、それはありましたね。もうメチャクチャ暴れてやろうと思って(笑)。それと相手に対しても――若くて勢いのある選手で、インタビューでもイケイケなことを言っていたじゃないですか。でも組んでみたら全然、自分のほうが上だと感じました」
――そこで焦らず、じっくりと仕留めに行く。それは前回の井村戦の反省もあったのでしょうか。
「いや、う~ん……何て言うんですかね。前回の試合は、お仕置きということで(笑)。途中で『これは極められるな』と思ったんですよ。パウンドアウトもできるけど、RNCで極めたほうが速いかな、とか。『そういえばインタビューで、ああ言っていたよな』と思いながら」
――ここ数年で自身の戦いも、取り巻く環境も大きく変わってきたかと思います。
「はい。自分としては試合をするたびに試合に慣れてきました。ケージの中って特別な空間じゃないですか。それがようやく日常になってきたというか。あとはここ数年、K-1ジム大宮で姜(宗憲)代表にミットを持ってもらったり、K-1ジム大宮の選手とスパーしたりと環境は良くなってきたと感じています」
――田嶋選手のキャリアを振り返ると、少し急ぎ過ぎたという印象もあります。デビュー翌年の再チャレンジでネオブラを制した直後に暫定王座決定戦に臨むなど、濃いキャリアを経ています。しかし戦績でいえば、まだ12戦で。
「あの時は若かったというか、『勢いで行っちゃえ』という感じでしたよ。今も試合を経験するごとに成長していると思います」
――井村選手との対戦でいえば、前回はアマチュアで戦った時と比べて、距離は詰められたと思います。この1年9カ月の間に、さらに距離を詰めることはできているでしょうか。
「一度プロでも手を合わせているので、やってくることは何となく想像できています。勝負の世界なので、やってみないと分からない。ただ、自分のやりたいことをぶつけたいですね。
ここで勝って来年はRTUやコンテンダーズ・シリーズに出られたら良いな、と思っています。そのためにも相手の顔をボコボコにして、血だらけにしたい。衝撃的なKOか、凄いグラップリングで一本取りたいです」
■視聴方法(予定)
2025年12月21日(日)
午後1時~ U-NEXT
■Pancrase360 対戦カード
<ウェルター級KOPC/5分5R>
[王者] 佐藤生虎(日本)
[挑戦者] ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)
<フェザー級王座決定戦/5分5R>
栁川唯人(日本)
カリベク・アルジクル・ウール(キルギス)
<バンタム級王座決定戦/5分5R>
井村塁(日本)
田嶋椋(日本)
<ミドル級王座決定戦/5分5R>
コシム・サルドロフ(タジキスタン)
佐藤龍汰朗(日本)
<女子ストロー級王座決定戦/5分5R>
KAREN(日本)
本野美樹(日本)
<フェザー級/5分3R>
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)
Ryo(日本)
<ライト級/5分3R>
粕谷優介(日本)
ISAO(日本)
<ライト級/5分3R>
天弥(日本)
クリストフ・キルシュ(ドイツ)
<ウェルター級/5分3R>
内藤由良(日本)
髙橋攻誠(日本)
<バンタム級/5分3R>
松井斗輝(日本)
荒田大輝(日本)
<フライ級/5分3R>
浜本キャット雄大(日本)
岸田宙大(日本)
<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
神谷大智(日本)
<フライ級/5分3R>
菅歩夢(日本)
クーパー・ロイヤル(豪州)
<フライ級/5分3R>
齋藤楼貴(日本)
小澤武輝(日本)



















