【Pancrase360】女子ストロー級王座決定戦で本野美樹と激突、KAREN「自分の本能のままに戦いたい」
【写真】前戦の消滅時の落ち込み様は大きかったそうだが、改めて再戴冠に臨む(C)TAKUMI NAKAMURA
21日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase360で、KARENが本野美樹と空位の女子ストロー級王座を争う。
Text by Takumi Nakamura
当初KARENは9月大会でソルトの持つ王座に挑戦する予定だったが、ソルトが試合直前に負傷欠場。過去2度敗れているソルトへのリベンジと王座返り咲きのチャンスが消滅した。
試合消滅直後は「ただただ気持ちが落ちていくしかなかった」というKARENだったが、年内最後の12月大会での本野との王座決定戦が決まった。
仕切り直しの王座戦、KARENは「THE BLACKBELT JAPANでベースの部分から色々と練習して、間違いなく底力は強くなってきていると思うので、そこにプラスして自分の本能のままに戦いたい」と語った。
ソルト戦は流れましたけど、練習してきたことがなくなるわけじゃない
――9月のタイトルマッチはソルト選手が試合直前に負傷欠場、試合が消滅となってしまいました。ソルト選手の欠場はいつ聞かされたのですか。
「計量前日ですね。ちょうど体重も落としきって、あとは明日計量するだけという時に鶴屋(浩)代表から電話がかかってきて。その時は電話に出られなかったけど、鶴屋代表の通知があったのを見た時点で嫌な予感がしました」
――このタイミングで鶴屋代表から連絡があるというのはポジティブな話ではない、と。
「はい。そこで鶴屋代表に電話を折り返し、試合がなくなったことを聞かされました。本当に目の前、あとちょっとで試合ができるところまで来ていて、すごく気持ちが上がっていた状態でした。一気にそこから突き落とされた感じで、悔しい気持ちが強かったです。これほど直前に試合がなくなることはなかったので」
――例えば大会の一週間前であれば別の相手を探してもらえる可能性もあったと思うのですが、計量前日はそういう訳にもいかないですよね。
「特にソルト選手とは3回目の対戦かつタイトルマッチで。やっとソルト選手にリベンジできる機会だったので、本当にただただもう……気持ちが落ちていくしかなかったです」
――試合中止の一件がひと段落して、すぐに試合をしたいという気持ちになっていたのですか。
「そうですね。割とすぐ次のオファーをいただきましたし、試合させてもらえるならやりますという感じでした。そこはもう気持ちを切り替えるしかないので」
――試合は流れてしまいましたが、前回のソルト戦はどのような部分を意識して練習していたのですか。
「約1年ぶりの試合だったので、ソルト戦が決まるまでは自分の底上げみたいな感じで練習を続けて。正式に決まってからはずっとソルト選手対策をやっていました」
――ソルト戦に向けた練習の中で、プラスになったことは?
「打撃も寝技もどちらも強化をしていましたね。ソルト戦は流れましたけど、練習してきたことがなくなるわけじゃないし、そこはプラスに考えています。1年以上ぶりの試合になりますが、自分を強くする期間が長くなったと捉えています」
――今大会ではランキング2位の本野美樹選手と王座決定戦で対戦することになりました。本野選手は意識していた相手だったのでしょうか。
「そうですね。本野選手はランキング的にも2位ですし、もしソルト選手に勝って自分がチャンピオンになっていたら、次の対戦相手は本野選手になるのかなと思っていました」
本野選手に勝ってチャンピオンになることで、よりベルトの価値を上げられる
――対戦相手として本野選手の印象を教えてください。
「柔道がベースにあるので、フィジカルも強い印象はありますね。あとは寝技ができる」
――本野選手にとってはパンクラス初参戦であった藤野恵実戦は見ましたか。
「はい。最初は藤野選手が勝つのかなと思っていましたけど、本野選手は試合経験が豊富で、どこでどうすればジャッジに評価されるかを理解している。それがうまく勝ちにつながったのだろうという試合でした」
――会見で本野選手から「(KARENは)血祭り上等みたいな試合をするので、私も負けずに血祭り上等で戦おうと思います」という言葉がありました。
「最近の試合はそういう試合が少なかったけど、もし本野選手が望んでいるのであれば、そうしてあげてもいいかなと思います」
――久しぶりに血が騒いでいるようですね。仮にそういう試合になるにしても、今までよりもクオリティが高い試合にできる手応えはありますか。
「THE BLACKBELT JAPANでベースの部分から色々と練習して、間違いなく底力は強くなってきているので、そこにプラスして自分の本能のままに戦いたいなと思います」
――本野選手はパンクラス2戦目でタイトルマッチということになります。ずっとパンクラスで戦ってきたKAREN選手からすると対抗意識はありませんか。
「本野選手も初参戦で藤野選手に勝っているので、ベルトに絡むに相応しい選手だと思います。ただ、そう簡単にベルトを取らせるつもりはないです」
――KAREN選手は2022年3月に18歳で初めてベルトを巻き、翌年4月に王座陥落。今回が3度目のタイトルマッチになります。この3年間で年齢とキャリアを重ねて、ベルトを巻くことに対する考えも変わってきましたか。
「9月のソルト戦は、過去に負けている相手にリベンジをすればプラスでベルトも手に入るという状況でしたが、今回はベルトを巻くこと一択ですね。正直、私はソルト選手よりも本野選手の方がトータルで強いところがあると思っています。その本野選手に勝ってチャンピオンになることで、よりベルトの価値を上げられると考えています」
――本野選手に勝ってベルトを巻くことに意味を感じているようですね。
「はい。本野選手はRoad to UFCにも出ていて、それ相応の強さや知名度があると思っているので、そんな本野選手に勝つことで自分が強くなったことを証明できると思います」
――本野選手がパンクラスに参戦するまで接点がなかったかと思いますが、だからこそKAREN選手の強さを見せることができる試合でもあります。
「本野選手がパンクラスに来なければ交わらない選手だったと思いますが、本野選手がパンクラスに来てベルトを狙うなら、それを私が叩き潰したうえでベルトを巻きます」
■視聴方法(予定)
2025年12月21日(日)
午後1時~ U-NEXT
■Pancrase360 対戦カード
<ウェルター級KOPC/5分5R>
[王者] 佐藤生虎(日本)
[挑戦者] ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)
<フェザー級王座決定戦/5分5R>
栁川唯人(日本)
カリベク・アルジクル ウール(キルギス)
<バンタム級王座決定戦/5分5R>
井村塁(日本)
田嶋椋(日本)
<バンタム級王座決定戦/5分5R>
コシム・サルドロフ(タジキスタン)
佐藤龍汰朗(日本)
<女子ストロー級王座決定戦/5分5R>
KAREN(日本)
本野美樹(日本)
<フェザー級/5分3R>
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)
Ryo(日本)
<ライト級/5分3R>
粕谷優介(日本)
ISAO(日本)
<ライト級/5分3R>
天弥(日本)
クリストフ・キルシュ(ドイツ)
<ウェルター級/5分3R>
内藤由良(日本)
髙橋攻誠(日本)
<バンタム級/5分3R>
松井斗輝(日本)
荒田大輝(日本)
<フライ級/5分3R>
浜本キャット雄大(日本)
岸田宙大(日本)
<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
神谷大智(日本)
<フライ級/5分3R>
菅歩夢(日本)
クーパー・ロイヤル(豪州)
<フライ級/5分3R>
齋藤楼貴(日本)
小澤武輝(日本)
















