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【KO CLIMAX2025】東京在住スパイク・カーライル「ルールに関係なくフィニッシュを狙ってきた」

【写真】日本語の単語、時折り聞かれたカーライルだ(C)MMAPLANET

30日(火)東京都渋谷区の国立代々木競技場第二体育館で開催されるKNOCK OUT60「K.O CLIMAX 2025」で、KNOCK OUT-UNLIMITED 77キロ契約戦でスパイク・カーライルが、宮原穣と対戦する。
Text by Manabu Takashima

プロMMA戦績17勝7敗、UFC、LFA、Cage Warriors、Bellator、RIZIN、そしてパンクラスとフィーダーショーとメジャーリーグでキャリアを積み。組み力の強さと、組みへの防御力の高さに定評のあるカーライルが、UNLIMIEDルールに挑む。

今や東京在住、日本大好きのカーライルにとってUNLIMITE参戦の意義とは? 攻め続ける必要がある3分×3Rの短距離走、サブミッション禁止のない戦い捉え方にカーライルのファイトIQの高さが伝わってきた。


テイクダウンはしやすい。でも、そこから先は戦い方を変えないといけない

――スパイク、今は東京住まいだという話を聞きました。本当なのですか。

「本当だよ。何度か日本のメディアに話したことがあったけど、若い頃から日本でプロフェッショナル・ファイターになることが夢だった。ハートを鷲掴みにされたみたいに、漢として日本で戦いたかったんだ。日本語も学びたいと思っていた。

もちろん異国で、違う言葉を学んで話すことは大変だ。でも、日本での生活を心から楽しんでいるよ」

――いつから東京に住むようになったのでしょうか。

「今年の最初に、どこに住むべきか旅してまわったんだ。最終的に札幌に決め、数カ月いたんだけどMMAのレベルが僕には十分ではなかった。東京がベスト・オプションだったから、9月の終わりから三鷹に住むようになった。ノーティ・ハウスの一員になって、クロスポイント吉祥寺で練習しているんだ」

――マックス・コクエイさん率いる!! 円安ですし、東京ライフを満喫できるのでは?

「そうだね。凄く楽しいよ。もちろん、色々と面倒なこともあるけど、上手くいっているよ」

――今年は3月にRIZIN、9月にパンクラスで戦いました。今回、KNOCK OUT UNLIMITEDルールで戦うことを決めたのは?

「僕はMMAファイターだけど、KNOCK OUTが声を掛けてくれた。最初はUNLIMITEDを知らなかった。試合映像を見せてもらえって、MMAと打撃が同じ舞台で戦うのにベストなルールだと思った。何にも増して、UNLIMITEDルールは僕のスタイルにあっている。素晴らしい機会をもらってのだから、トライすることにした」

――この間、MMAのオファーはなかったのですか。

「パンクラスとは、あと数試合戦うという話をしている。RIZINは体重オーバーのこともあり、また組みたいと言ってもらっているけど保証されていない。そんな時KNOCK OUTから声が掛かって、新しいことにチャレンジしたくなったんだ」

――UNLIMITEDルールで良い結果を残せば、MMAで戦う機会が増えるという考えは?

「もちろん、あるよ。ここでしっかりと良い試合をすれば、RIZINやパンクラスで戦う機会は増えるに違いない」

――制限のないキックボクシングか、制限のあるMMAか。どちらだと思っていますか。

「う~ん、UNLIMITEDルールはMMAファイターに有利になる一方で、キックボクサーが有利になることもある。そういうルールだよ。キックボクサーはテイクダウンされても、抱きついていればダメージなく、レフェリーが10秒や15秒でブレイクをかける。

MMAファイターとしては、テイクダウンはしやすい。でも、そこから先は戦い方を変えないといけない。テイクダウン直後に思いきり殴るとか、そういう練習が必要になってくる。だからエキサイティングな試合になって、皆が楽しめる新しい戦いだよ」

――テイクダウンしてから殴り続けるので、ある意味MMAより体力的には大変なルールかと。

「イエス。マイ・トレーニング・イズ・ベリー・ムズカシ。ベリー・ディフィカルト。コーチのコクエイさんは、テイクダウンと同時にパウンドを連打しろというけど、もう地獄だよ(笑)。ただ、僕はルールに関係なくフィニッシュを狙ってきたから、そこは変わりない。ブレイクがなくても、仕留めようと戦ってきたからね」

僕との試合のあと、彼はKNOCK OUTのBLACKかREDで戦いたいと思うようになるだろう

――対戦相手の宮原選手は、スパイクのテイクダウンを防ぐ技術力を持っていると考えていますか。

「ノー。僕との試合のあと、彼はKNOCK OUTのBLACKかREDで戦いたいと思うようになるだろう。アッハハハハハハ。UNLMITEDは彼にとって、厳しいルールだよ」

――会見では「あまり今までの経験がいきるかとか、考えない」と宮原選手は言っていました。

「空手の試合場、ケージ、カラテ・コンバットのすり鉢状のマットは違う。彼が本当のところ、どう考えているのかは試合になればハッキリするだろう」

――スパイク自身、UNLIMITEDで戦うことでMMAファイターとして成長できると思っていますか。

「KNOCK OUTはアクションを求め、フィニッシュを欲しがっている。それは僕のスタイルだ。UNLIMITEDルールの試合をすることで、自然と僕のMMAは進化するはずだ。MMAの試合で戦っても、テイクダウンからすぐにフィニッシュを狙う動きができるようになるに違いないからね。

それにサブミッションがないルールで戦うことで、テイクダウンからスクランブルという展開で、ダメージを与えるパンチが打てるようになるかと思う。それってトレーニングは、できないこと。だから、UNLIMITEDルールという実戦で感覚を磨くことができるのは、凄くMMAの為になる」

――クリスマス後、そして正月前の試合です。最後までトレーニングパートナーを確保できるのかも重要になるかと。

「そこは大丈夫だよ。ノーティ・ハウスは皆が協力しあっているし、タイガ・イワサキというモンスターがいてくれる。彼はクリスマスがあろうが、僕のことをサポートしてくれるよ。でも、タイガがUNLIMITEDで戦えば凄いことになるだろうね」

――それはぜひ実現してほしいです。

「スバラシイ。『タイガは日本でベスト2、僕が1番だ』って、いつもジョークを言っているんだ(笑)」

――では同じ線上にある新たな挑戦、楽しみにしています。

「試合が始まってから、終わるまでファンの皆が喜んでくれる戦いを見せたい。フィニッシュするために全力で戦う。何があっても勝つ、同時にエキサイティングな試合をしたい。皆が楽しめる戦いをするのが、僕の仕事だから」

■視聴方法(予定)
2025年12月30日(火)
午後1時~ U-NEXT

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