【DEEP Osaka Impact2025#04】前園渓戦へ。小崎連「僕と戦うって……どういうつもりなんだろう」
【写真】現状をしっかりと話すことができる。言語化ができる今を動きで可視化できるか(C)MMAPLANET
21日(日)、大阪市天王寺区の大阪国際交流センター大ホールでDEEP OSAKA IMPACT2025#03 が開催され、夜の部=#04のコメインで小崎連が前園渓と対戦する。
Text by Manabu Takashima
昨年のRoad to UFCに出場し、初戦敗退も力強い打撃に将来の可能性の高さが見られた小崎。組み技の強化という課題も明白になり、J-MMA界のヤングブラッドとして負けてなお注目度が高まる。しかしながら、小崎は昨年12月に魚井フルスイングに勝利後、今年はまだ1試合も戦ってこなかった。
この間、小崎は短所の克服と長所のさらなる成長を目指し、MMAファイターとして土台創りに努めてきたという。その成果を見せて、これからに繋げるために小崎は「勝利とフィニッシュがワンセット」の戦いをすると明言した。
反則はしてはいけないけど、それ以外だったら何でもやるぐらいの気持ち
――日曜日に大阪で前園渓選手との試合が控えていますが、凄く膚艶が良さそうですね。
「調子は凄く良いですね。しっかりと創ることができています。ただ大阪には1度も行ったことがなくて。今回、初めて行くから何も分かっていないです。でも、いつもと変わらずにやれると思います」
――大阪が初めて……関西出身の自分からすると、生涯で初めて聞いた言葉かもしれないです(笑)。ただ、そうなると減量や水抜きは違いが出てこないですか。
「なので計量の日の移動は避けて、前日から大阪入りすることになりました。最近、天候も不安定で新幹線の遅延とかも怖いですし。前日入りの方が精神的にストレスが少なくなると思います」
――なるほどです。ところでRoad to UFC出場から昨年12月の魚井フルスイング戦まで7カ月があり、また9カ月のロング・レイオフがあって今回の試合になります。Road to UFC以降、試合数を絞ってきたのはケガでもあったのでしょうか。
「大きなケガではないですが、ちょこちょこケガがありました。ただ、それ以上にRoad to UFCの反省点を見つめ直し、もう一度自力をつけたい。そう思って試合間隔を空けていたというのはあります。全体的に土台を創って、積み上げてから勝負をしたいと思いました。UFCと契約しても通用しなければ意味はないですし、ならもっと期待してもらえるようになってから挑もうという気持ちになりました」
――2025年のRoad to UFCは狙っていたのでしょうか。
「勿論、そのつもりでした。出られるなら、そこを狙っていくというプランでした」
――そうなると魚井選手に判定勝ちをした1試合では、アピール要素が足らなかったのか。加えていえば、課題の克服がどれだけ進んだのか確認する相手としては、タイプが違うのではないかと。正直DEEPという興行のなかで、打撃戦からKO勝ちを期待されたファイトでした。
「こういうことを言うと申し訳ないですけど、Road to UFCで負けてから最初の試合だったので、連敗をしたくなかった試合でした。フィニッシュは狙っていたけど、まずはしっかり勝とうと。今後を考えると、レコードは大切になってくるので。勝ちに徹するうえで、しっかりとフィニッシュしてRoad to UFC出場へアピールするつもりでした。
それがデキなかったことは反省点となりましたし、今後のプランも変更することになりました。ただRoad to UFCに関すると2年連続はないという話があって。それを聞いた時に、日本でもう1度やり直そうと思うようになりました」
――Road to UFCでは中村京一郎選手以外は、全て初戦敗退。バンタム級で出場した伊藤空也選手は判定負け、井村塁選手はKO負けでした。両者の試合を見て、思うところはありましたか。
「前回の自分を見ているような感じで、なんとも言えない感じになりました。日本では強いけど、海外に行くとそうでもない。そういう風に思われてしまう試合……競り合いで勝ちきれない日本人選手は凄く多い。今、やっている世界陸上のように最後の最後で胸の差で勝つという風になれないと。競り合いで勝てるように、自力をつけないといけないとRoad to UFCを視て思いましたね。
ルールがあるから反則はしてはいけないけど、それ以外だったら何でもやるぐらいの気持ちで。そういうところも、貪欲にいかないと強くはなれない。強くはなれても試合では勝てないと思います。結果的に前の試合から9カ月、まだまだなんですけど、僕の自力もRoad to UFCの頃と比べるとかなりつきたはずです」
――この間、小崎選手の名前を聞いたのがOOTA DOJOで一緒に練習をしている選手たちからでした。
「OOTA DOJOでの出稽古は、Road to UFCの前からで。ずっとお世話になっています。今では週に4日は通って。残りはリバーサルジム久喜WINGですね。OOTA DOJOでやってきたことの確認や打ち込み、ミットをやっています」
――OOTA DOJOではスパーリング中心ですか。
「MMAグラップリングのスパーもそうですし、グラップリング、柔術とクラスに出せてもらっています。田嶋椋選手とか凄く強い選手が多いので、あそこでしっかりとデキるようになれるよう教わっています」
――それこそ太田純一代表は、反則でなければなんでもやる人かと。あのセコンドワークを見ていても(笑)。
「ハイ(笑)。競り勝つという部分で、OOTA DOJOの練習は際を大事にしています。際、スクランブルで絶対に上を取る。立ち際、離れ手際で一発入れる。そういうところで気を抜かないMMAを体に叩き込んでもらっています」
打撃は勿論ですが、組みの部分でも圧倒できるぐらいにしないと
――そうなると、この間にやってきたことを確認するには前園選手は格好の相手かと。フェザー級から落としてきたことも含めて。
「そうなんです。組みが強くて、組みのプレッシャーが打撃にも生きる。絶対に越えないといけない相手です。ここでそれができないと、やってきたことの意味がなくなるぐらいの気持ちでいます。言っちゃえば打撃は勿論ですが、組みの部分でも圧倒できるぐらいにしないと。この先、自分が上を行くなら。
ただフェザー級から落としてくることに関しては、実際に組むまで分からない。どういうフィジカルかは。それでも力は強いと思います。でも連敗中ですよね。それで階級を落として戦う最初の相手が、僕で良いのかなって思います」
――というのは?
「だって階級を落として、勝ちたいわけじゃないですか。それなのに僕と戦うって……どういうつもりなんだろう。なんか、かわいそうなことになってしまうでしょうね」
――おお、そこまで口にしてしまいますか。もちろん、前園戦に集中しないといけないですが、その先のことを23歳で目標を持っているファイターが考えないわけがないと思っています。ここを終えて、どのようにUFCなのか。Road to UFCに届こうと思っていますか。
「今回、しっかりと回りにアピールできる試合。内容も含めて、評価される試合で勝つ。その後のことは当然のように考えていて。UFCでなくてもチャンスがあればRIZINでも戦いたいですし、ここっていう拘りを強く持っているわけではないです。キャリアを築いていくなかで、自分が良いと思うことにどんどん挑戦したいです」
――RIZIN経由でUFCを目指す?
「絶対にUFCということではないんです。MMAをやっていて、コレで食っていくために良い方向を目指したい。凄く都合の良い言い方なんですけどね。もちろんUFCで戦えるチャンスがあるならそっちを優先します。でも、そういう風に直接UFCということはない。だからチャンスがある方向に進みたいと思っています。無駄をなくしたいんです」
――UFCがファイターに求めている戦い。RIZINが選手に求めている試合は、ほぼ変わりなくなってきたと思います。コントロールして戦う選手は、コンテンダーシリーズで勝っても契約できていない。フィニッシュへの姿勢かつ、ダメージ重視という名の打撃偏重は世界共通になってきました。そういうなかで、改めて前園戦に向けて意気込みの方をお願いできますか。
「前園選手は映像を見ると、強くて良い選手です。でも、僕もその分練習をしてきているし、Road to UFCで負けてから自分ができないこと、足りないことを明確に意識して取り組んできました。得意だった部分も伸ばし、自力がついたと思います。対策練習もして、ハマってきています。KOできればKOするし、フィニッシュできたら普通にする。
フィニッシュと勝利をワンセットで考えて……もちろん狙って空回りすることないように気を付けて戦います。しっかりとフィニッシュできるだけ上げてきているので、そこを見せることができればと思っています」
■視聴方法(予定)
9月21日(日)
DEEP Osaka Impact2025#04 午後4時30分~ ツイキャスPPV、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
DEEP Osaka Impact2025#03 午前11時30分~ ツイキャスPPV、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
■DEEP Osaka Impact2025#04 対戦カード
<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者] 角野晃平(日本)
[挑戦者] 嶋田伊吹(日本)
<バンタム級/5分3R>
小崎連(日本)
前園渓(日本)
<フェザー級/5分2R>
GINJI(日本)
鈴木琢仁(日本)
<ウェルター級/5分2R>
虎鉄(日本)
浅野功暉(日本)
<バンタム級/5分2R>
大空斗(日本)
時任流架(日本)
<フェザー級/5分2R>
田中壱季(日本)
加藤綾真(日本)
<バンタム級/5分2R>
澄斗(日本)
中川内羽矢斗(日本)
<ストロー級/5分2R>
太一(日本)
武蔵(日本)
<アマ・メガトン級/3分2R>
酒井天佑(日本)
大家皆(日本)
<アマ・フェザー級/3分2R>
澤田龍美(日本)
大原宇竜(日本)
■DEEP Osaka Impact2024#03 対戦カード
<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
チェ・ソンヒョク(韓国)
<女子バンタム級/5分3R>
栗山葵(日本)
樹季(日本)
<バンタム級/5分2R>
山﨑鼓大(日本)
矢野武蔵(日本)
<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
藤田宇宙(日本)
<51キロ契約/5分2R>
サダエ☆マヌーフ(日本)
横瀬友愛(日本)
<ライト級/5分2R>
ベンジャミン(日本)
大野“虎眼”賢良(日本)
<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
前田遊(日本)
<フライ級/5分2R>
砂田華社(日本)
古市陸(日本)
<女子アトム級/5分2R>
上瀬あかり(日本)
横瀬美久(日本)
<女子ストロー級/5分2R>
堀井かりん(日本)
成本優良(日本)
<アマ・バンタム級/3分2R>
ケン モーリス(日本)
中島佳祐(日本)