【ONE FN34】バック奪取&両足フック。RNCと肩固めを狙ったトノンがガザノフに0-3の判定負けも納得?!
【写真】流血はしている。ただダメージ、ダメージというが、ダメージがあれば最後にバック奪取&キープできるのかとも思う(C)ONE
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガザノフ(ロシア)
Def.3-0
ゲイリー・トノン(米国)
2年前の再戦となる一戦。前回はトノンがヒザ十字で一本勝ちしている。その後、ガザノフは4連取中で、トノンはこの2年で2度目の試合とブランクが長い。蹴りで前に出るトノンに対し、ガザノフはヒザで反応すると右オーバーハンドを当て、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。トップを取ったが、自ら立ち上がったガザノフは寝技は付き合わないということか。
トノンはすぐにクリンチでコーナーにガザノフを押し込むが、離れた直後に右を被弾する。左ミドル、右フックと遠い距離から打撃を見せて組みつきたいトノンが、ボディロックから後方にテイクダウンを狙う。同体で崩れると、すぐに両者がスタンドへ。右ストレート、右ハイを放つガザノフに対し、トノンはフックで詰めてクリンチ。ヒザ蹴りをボディにいれたガザノフは、組まれても逆にコーナーにトノンを押し込む。
ここも無理せず、リリースすると組んだトノンが組みつき、前転から足を狙う。頭を突っ込み、足は取らせなかったガザノフをトノンがリバーサルし、初回が終わった。2R、左ハイのトノンは、組まれると腰に乗せて投げようとし自身だけが前転するようにグラウンドに。ガードのトノンは、ローを蹴られスタンドに戻った。蹴りやパンチを被弾することを承知のうえで組んでいくトノンが、ボディロックにとって後方に投げる。
初回同様に同体から両者が立ち上がる。組むためにパンチを振るうトノンに対し、カウンター狙いのガザノフ。打撃の交錯は一瞬で、そのままクリンチ&離れるという展開が続く。
この一瞬の接触と創りの段階で、打撃の精度が上回るガザノフ。とはいえ、組みを受けて切るという流れのなかで、迎え入れる打撃は当たってもダメージを与えるには至らない。トノンもクリンチの先にテイクダウンができないまま5分が過ぎた。
最終回、パンチを振るうことなくシングルで組んだトノンだが、やはりテイクダウンを奪わない。と、蹴りをキャッチしたトノンがテイクダウンから背中を取って、ワンフック。ガサノフが腹ばいになると、立ち上がる。両足をフックしたトノンは、自ら着地。胸を合わせたガサノフがトノンをコーナーに押し込んで離れた。
残り2分半、蹴りからニータップ気味に組んだトノンだが、ここもガサノフが押し込み返し離れる。トノンは左を見せて組むとバックへ。ウィザーのガサノフに右足をフックし、そのまま腕を取ってドラッグダウン。尻餅をついてワンフック&バックを取る。さらにボディトライアングルに捕らえると、RNCを狙う。手首を取って防いだガサノフに対し、トノンはトップに移行しつつ肩固めへ。ここで時間となり、両者が両手を挙げて勝利をアピールした。
結果、ガザノフが3-0でリベンジと5連勝を達成。打撃が当たればノックダウンは必要なく、テイクダウンを許しバックを制されても勝てる――なら、もうMMAでなくても良いのではと思う裁定だが、トノン陣営はあっさりと敗北を受け入れていた。