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【RISE】展望 65キロ世界戦。長期戦に強いコリンズ×キレとタイミングの原口、鍵を握る前半~中盤戦

【写真】GLORY×RISEトーナメントが行われる一方、RISEの世界タイトルをかけてコリンズと原口が対戦。志朗×玖村将史と並ぶ黄金カードだ(C)RISE

8月2日(土)、東京都大田区の大田区体育館で開催されるABEMA presents RISE WORLD SERIES 2025 TOKYOにて、RISE世界スーパーライト級(65キロ)王者チャド・コリンズと挑戦者・原口健飛が対戦する。
text by Takumi Nakamura

RISEは2022年からGLORYとの提携をスタートし、昨年12月に8名参加のワンデートーナメント「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIX」(GLORY×RISEフェザー級GP)を行い、ペットパノムルン・キャットムーカオの優勝で幕を閉じた。

今年は更に規模を拡大し、総勢24選手参加の「GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65キロ)STANDING TOURNAMENT」を開催。このトーナメントはGLORYブロックとRISEブロックに12名ずつ分かれ、各ブロックでワンマッチによる1回戦4試合からスタート。2回戦からはシード選手4名も参加し、3回戦まで試合を行い、各ブロックで代表選手2名を選出。GLORYブロック2名+RISEブロック2名=4名によるワンデートーナメントで優勝者を決める。


6月のRISE横浜BUNTAI大会からトーナメントはスタートし、1回戦=GLORYブロック2試合・RISEブロック2試合が行われ、今大会でも残りの1回戦4試合が実施される。その傍ら、RISEブロックのシード選手でもあるチャド・コリンズと原口健飛がRISE世界スーパーライト級タイトルマッチで対戦する。

挑戦者の原口は空手とボクシングのバックボーンを持ち、2017年からRISEを主戦場に戦い、2020年1月にRISEライト級(63キロ)王座を戴冠。2021年から本格的にスーパーライト級(65キロ)に転向し、ペットパノムルンと3度対戦していずれも敗れているが、元GLORY世界フェザー級王者のセルゲイ・アダムチャック、GLORY同級1位のエイブラハム・ヴィダレスといったGLORYの強豪から勝利を収めた。

前述のGLORY×RISEフェザー級GPではペットパノムルンと決勝を争うミゲール・トリンダーデに1回戦でKO負けしたものの、今年3月の再起戦ではGP3位のイ・ソンヒョンからハイキックでダウンを奪って判定勝利を収め、今回の世界王座挑戦に駒を進めた。

王者のコリンズは豪州出身のムエタイファイターで、2022年からRISEに参戦。日本ではヒジ・首相撲禁止のRISEルールで試合を続けながら、海外ではムエタイルールの試合も継続し、2022年11月にはWBCムエタイ世界スーパーライト級(63.5キロ)王者となり、2023年12月にはペットパノムルンに勝利してRISE世界スーパーライト級王者のベルトを巻いた。

コリンズもGLORY×RISEフェザー級GPに参戦し、1回戦ではヴィダレスに勝利したものの、準決勝では原口をKOして勝ち上がってきたトリンダーデにKO負けして準決勝敗退。今回は約8カ月の試合間隔を経て、原口の挑戦を受けることになる。

共にRISEのスーパーライト級の第一線で戦ってきたコリンズと原口だが、コリンズ=ムエタイ、原口=空手&ボクシングとバックボーンは異なり、戦い方もそれをベースにしたものだ。コリンズは一定のリズムでパンチとミドル&ローで前に出続けて、相手を時間をかけて削っていくスタイル。短期決着の試合もあるが、やはり長いラウンドで後半にかけて調子を上げていくタイプだ。ペットパノムルンに競り勝った試合はコリンズの長期戦での強さが存分に発揮された試合と言えるだろう。

逆に原口は一発のキレと技のタイミングが抜群で、相手のガードの間を縫うような一撃やカウンターで対戦相手をKOすることが多い。しかも三日月蹴りやハイキックと言った空手式の蹴り、相打ち気味に合わせる右フックのカウンターなど倒す技も多彩だ。その反面、主戦場のRISEが3分3R延長Rの試合が多いため、5Rの長丁場の経験は決して多くない。

今回の試合=RISEの世界戦は3分5R延長無制限Rで行われるため、判定までもつれる場合は5R以上を戦う必要がある。過去の試合を見る限り、試合が長引けばコリンズ、短い時間で決着がつくなら原口という予想が出来る。当然両陣営ともそれを想定して対策を練ってくるはずだが、やはり前半から中盤にかけた1~3Rまで展開と攻防が重要になってくるだろう。KO決着・判定決着どちらになるにせよ、3分3Rとは違う5R制の濃厚な攻防を楽しみにしたい。

■RISE WORLD SERIES 2025 TOKYO視聴方法
8月2日(土)
正午12時00分~ABEMA

■RISE WORLD SERIES 2025 TOKYO対戦カード

<RISE世界バンタム級(55キロ)選手権試合/3分5R+無制限ExR>
[王者]志朗(日本)
[挑戦者]玖村将史(日本)

<RISE世界スーパーライト級(65キロ)選手権試合/3分5R+無制限ExR>
[王者]チャド・コリンズ(豪州)
[挑戦者]原口健飛(日本)

<スーパーフライ級(53キロ)/3分3R+Ex1R>
政所仁(日本)
那須川龍心(日本)

<スーパーライト級(65キロ)/3分3R+Ex1R>
白鳥大珠(日本)
アンディ・ターランド(英国)

<GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65キロ)STANDING TOURNAMENT/3分3R+Ex1R>
デニス・ウォシク(ドイツ)
スアレック・TEPPEN GYM(タイ)

<GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65キロ)STANDING TOURNAMENT/3分3R+Ex1R>
麻火佑太郎(日本)
エドゥアルド・カタリン(スペイン)

<GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65キロ)STANDING TOURNAMENT/3分3R+Ex1R>
アシュラフ・アーシラ(イタリア)
ルーニス・セイング(アルジェリア)

<GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65キロ)STANDING TOURNAMENT/3分3R+Ex1R>
YURA(日本)
コン・デシャン(中国)

<バンタム級(55キロ)/3分3R+Ex1R>
良星(日本)
オートー・ONE LINK(タイ)

<スーパーフェザー級(60キロ)/3分3R+Ex1R>
SEIDO(日本)
乱太郎(日本)

<MMAグローブ・54キロ契約/3分3R+Ex1R>
花岡竜(日本)
塚本望夢(日本)

<MMAグローブ・53.5キロ契約/3分3R+Ex1R>
大﨑一貴(日本)
ラニャゲーオ・トー・シラポン(タイ)

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