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【ZFN03】ZFNを率いるジョン・チャンソン「日本の選手もZFNを通してUFCに挑戦して欲しい」

【写真】ファイトショーツを脱いで、スーツを着るようになってもコリアンゾンビの挑戦は続きます (C)ZFN

11月15日(土・現地時間)に韓国はソウルのコリョ・テハッキョ(高麗大学)ファジョン・チュユックァン(体育館)で開催されるZFN03。
Text by Manabu Takashima

河名マスト×パク・チャンス、ユ・チャンミン×にヘイナウド・エクソン等が組まれた同大会を取り仕切っているのは、当然ジョン・チャンソンだ。

アジアから唯一、UFC Fight Passを通して世界中にファイトが届くイベントをなぜジョン・チャンソンは始めようと思ったのか。そして、今後をどのように考えているのか。コリアンゾンビは力強く、アジアのフィーダーショー化が目標だと断言した。


――改めてZFNを主催しようと思った要因は何だったのでしょうか。

「引退して数カ月後にUFC Fight Passから韓国のMMAイベントのストリーミングを考えているという相談を受けました。ご存じのように既に韓国には多くのプロモーションが存在していましたが、UFC Fight Passを通じてUFCに選手たちをステップアップできるフォーマットを確立できるのは自分だと考えたんです。それがZFNを始めようと思ったきっかけでした。

ずっとUFCと契約したい、チャレンジしたいという韓国の選手は存在していましたが、しっかりとしたUFCとのパイプはなかったです。結果、その想いを成就することができない選手もいました。そんな選手たちの力になりたい。そうすることが韓国のMMAの発展に寄与できる。それが自分にとってビジネスチャンスにもなると思ったのも事実です」

――そしてFight Passでの配信も行われましたが、何か苦労はありましたか。

「凄く順調に物事が進みましたね。もともとUFC Fight Passが望んだコンテンツでもあったので。改めてUFCとのパイプとなる韓国のMMAプロモーションの運営は、自分に相応しい仕事だと思えました。結果、2026年には大幅に放映料も増額されます。それこそUFCがZFNに満足している表れであり、サポート体制が整う証だと思っています」

――今年はZFN ORIZINというイベントにも着手しました。

「ORIZINは人材育成と発掘の舞台です。ポテンシャルの高い選手も経験は絶対に必要です。ZFN自体、まだ活動を開始して日が浅いこともあり選手の絶対数は不足しています。よってZFNのナンバー大会だけを行っていくのは無理があります。可能な限りORIZINを開いて、選手たちの経験値を上げ、実力をつける。そして認知度を高めるようにしていきたいと思っています。

これまでRoad FCやAngel’s FCに協力してもらいカードを組んできましたが、11月大会はZFNの選手だけで大会を実施しようと考えています。正直、手駒は足りていないです。そして知名度の高い選手もまだ多くいません。ただし、いずれは克服しないといけない課題で、すぐにもその克服に取り掛かるべきだと思いました。

2026年はUFC Fight Passで6大会の中継という契約が結ばれています。その場に相応しい選手の育成が急務です。選手層が厚くなると、それだけイベントの規模も大きくできますからね」

――なるほどです。年6回、期待が高まります。既にUFCにユ・ジュサン、Road to UFCにユン・チャンミン、そしてコンテンダーシリーズにファン・インスを送り出しています。

「ファン・インスのコンテンダーシリーズ出場は、UFCでなかったにも関わらず韓国では相当に注目されました。コアファンだけでなく、一般の人達がファン・インスのチャレンジに興味を持ち、結果を見守っていました。自分自身、彼がこれほどまでに注目されるとは思っていなかったです。

それだけに彼が負けて、UFCと契約できなかったことは残念です。仮にファン・インスがUFCにステップアップできていれば、さらにUFCへの関心度は高まったと思います。UFCもファン・インスの計量と試合における韓国国内の反応に驚き、韓国の担当者に『なぜ、ここまで注目されているのか』という連絡があったようです。

UFCがファン・インスの注目度の高さを認識した限り、彼にはセカンドチャンスが与えられるでしょう」

――現状、アジアのフィーダーショーでFight Passでグローバル配信されているのはZFNだけです。結果を残せばZFNから日本人もUFCにステップアップできるかという点が注視されています。韓国人選手のUFCへの道というだけでなく、アジアのフィーダーショーを目指すという考えを持っていますか。

「それこそが、自分とZFNの目標です。その力があるアジアのファイターのUFC進出をサポートする。それがZFNの役目です。ZFNを通して日本から桜庭和志、岡見勇信、朝倉海、堀口恭司のような選手をUFCに送り出したいと思っています。

私の本格的なキャリアのスタートは日本でした。今も取材を受けるとよく話していますが、SRCは非常に良い団体でした。彼らの選手への待遇は、ZFNを運営するうえでも凄く参考になっています。今も日本人の友人が多いですし、良い思い出ばかりです。だからこそ、日本の選手もZFNを通してUFCに挑戦して欲しいと思います。そして日本企業の興味を集め、日本人ファイターの後押しをしてもらえる環境を整えたいと思っています。これからもZFNをよろしくお願いします」


■視聴方法(予定)
11月15日(土・日本時間)
午後6時30分~UFC Fight Pass

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