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【ZFN03】河名マストと対戦パク・チャンス「河名選手のレスリングが強いとは少しも思っていない」

【写真】自宅にマッサージチェアーがあるのか?(C)PARK CHAN SOO

15日(土・現地時間)に韓国はソウルのコリョ・テハッキョ(高麗大学)ファジョン・チュユックァン(体育館)でZombie Fight Night03が開催される。アジアで唯一UFC Fight Passで配信されるMMAイベントのメインで、パク・チャンスが河名マストを迎え撃つ。

Text by Manabu Takashima

2022年にその後、河名とライバル関係になるKTTのパン・ジェヒョクを破り、Double GFC暫定フェザー級王者となったパク・チャンス。Black Combatフェザー級王座こそ取り逃したが、Double GFCではライト級を制し二階級制覇を成し遂げると、ZFC参戦を決めた。

UFCが唯一の目標であるパク・チャンスは、その切符を掴むための河名戦に絶対の自信を持っていた。


――今週末に河名マスト選手と対戦するパク・チャンス選手は、ハードな減量をしているイメージがあります。試合まで4日となり今の体調はいかがでしょうか(※取材は11日に行われた)。

「なぜか減量の心配をされるのですが、これまで1度として計量ミスはありません。今もいつも通り、順調に体重を落としています。そこは信じてください」

――ハイ。計量失敗よりも、計量までの行程がハードだと周囲に見受けられているようです。と同時に戻し幅が凄いという評判です。リカバリーはどれぐらいなのですか。

「試合に向けてトレーニングをしていると体重は78キロぐらいになっていて、そこから減量をします。そして試合の時はだいたい75キロから78キロまで戻しています」

――13キロもリカバリーしているのですね!!

「そうですね、戻そうと思えばそこまで戻せます。ただ75キロ、76キロぐらいまでが多いです」

――消化器系と筋量が日本人と韓国人は違うのですかね……。

「日本人選手は、そうではないのですか」

――ハイパーダイエット&ハイパーリカバリーの時代もありましたし、今も同じような選手もいるかと思います。と同時に普段の体重を抑えて、減量幅を減らす傾向もあるかと思います。

「そうなのですね」

――ところで自分がパク・チャンス選手を初めて取材させていただいたのは2022年の年末でした。Double FGF暫定フェザー級王座を獲得し、「UFCを目指している」という言葉を覚えています。その後Black Combatで戦うようになり、路線変更かと思ったこともありました。

「当時もRoad to UFCに出てみないかという話はもらっていました。ただ自分は韓国国内でもっと経験を積まないといけないと思っていたので、Black Combatで戦うことにしたんです。UFCファイターになるという目標は、あの時も今も違いはありません」

――押忍。UFCとの契約は、確実なモノがありません。そのなかで厳しいなと感じることはなかったですか。

「自分の力を信じています。勝ち続けると、いつかはUFCと契約できると思っています。そして、河名選手に勝てば確実に近くなるはずです」

――ではZFNが始まった時は、UFCファイターになる道筋が一つ増えたという感覚でしたか。

「ZFNがUFC Fight Passで配信されることは話題になりました。ただ、自分としては力をつけるしかない。結果を残して、認めてもらうには強くなることが一番大切だと思いました。ZFNがなくても、UFCになれる力が必要だとも感じていましたね」

――とにかく強くなること、結果を残すことだと。ではそういうなかで昨年12月のZFN02のユン・チャンミン戦がドローだったのは痛かったですね。

「ユン・チャンミンとの試合は、勝たないといけない試合でした。あの時は、引き分けという結果を残した自分に失望しました」

――ユン・チャンミンがRoad to UFCに出場し、準決勝で敗れたことに何か想うところはありましたか。

「彼がRoad to UFCに出るのを知った時、自分はもう次の試合が決まっていたので、そこに集中していました。正直、ユン・チャンミンがRoad to UFCに出て、準決勝で負けたことには何も感じていません。相手が強かった。あの相手と戦ってみたいと思ったぐらいです」

――現実問題として日本人選手、韓国人選手には30歳の壁を突きつけられることが多いです。パク・チャンス選手は12月で29歳になります。残された時間を考えることは?

「これも本音をいえば、以前は少しでも若い間にUFCと契約したいと思っていました。ただ今にして思うと、あの段階でUFCと契約していても勝てなくて、すぐにリリースされていたかもしれないです。年を重ねた分、実力がつき経験値も上がりました。今、UFCで戦う機会を得られればオクタゴンでも結果を残せる。それだけの力があると信じています」

――先ほど言われてように河名選手に勝つことで、その機会を得ることに近づくというわけですね。

「河名選手はRoad to UFCの準決勝までいった選手です。しかも1回戦で強豪として名が通っているソン・ヨンジェ選手に勝っています。これ以上ない、最高の相手ですね」

――グレコローマンの実力者である河名選手と戦う上で、何か特別な練習はしてきましたか。

「失礼な返答になるかもしれないですが、河名選手のレスリングが強いとは少しも思っていないです。自分より巧いこともないです。レスリング技術でも自分の方が上だと思っているので、特別なことをすることなくいつも通り所属するダイヤMMAで練習してきました」

――レスリングで負けないなら、河名選手がパク・チャンス選手に付け入れ隙はないということですね。

「MMAとして、自分の方が上なのは言うまでもないです。同時に打撃単体、レスリング単体でも自分の方が河名選手を上回っています。河名選手が組んでくるなら、テイクダウンして極めるまでです(笑)。

日本のファンの皆さんが河名選手を応援するのは当然です。ただ自分は大ベテランの中村大介選手、岩倉優輝選手という2人の日本人ファイターに勝っています。今回が3度目の日本人選手との試合になりますが、3連勝になるはずです。それでも自分のことを日本の皆さんが嫌いにならないでいてくれると嬉しいです」


■視聴方法(予定)
11月15日(土・日本時間)
午後6時30分~UFC Fight Pass

■ZFN03メイン対戦カード

<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス(韓国)
河名マスト(日本)

<90キロ契約/5分3R>
チェ・セフン(韓国)
ジャン・ボムソク(日本)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ソンヒョク(韓国)
ヘイナウド・エクソン(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
チェ・ハンギル(韓国)
ナビ・ナビエフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
ピョン・ジェウン(韓国)
ジェレミー・サンチアゴ(米国)

<ライト級/5分3R>
イ・ドゥリ(韓国)
イ・グンヨン(韓国)

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