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【DEEP129】GP決勝からの再起戦で相本宗輝と激突、高橋遼伍「ベテランが勝ち上がり、ベルトを獲り合う」

【写真】高橋、相本はともに前日計量をクリア。注目されたフェザー級GP1回戦が改めて実現することに(C)MMAPLANET

14日(日)に東京都港区のニューピアホールで行われるDEEP129で、高橋遼伍相本宗輝と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

フェザー級GP決勝で水野新太に判定負けを喫して以来の再起戦となる高橋。対戦する相本とはGP1回戦で激突する予定だったが、相本が減量中に倒れて病院に搬送されたため欠場に。結果、高橋の不戦勝となっていたGP1回戦が改めて実現する。

高橋はインタビュー内で水野戦の内容について悔しさを露わにした。この悔しさを晴らすには試合をするしかない――そう決意した高橋が水野戦後にとった行動とは。相本戦に熱い気持ちをぶつけ、再びベルトを目指す。


GP1回戦じゃなくて、今回のほうが良かったなと思いましたね。相手の株が凄く上がっているから(笑)

――今年8月のフェザー級GP決勝からの再起戦で、幻のGP1回戦が実現することとなりました。このタイミングで相本戦が組まれると思っていましたか。

「9月に相本君が木下カラテ君に勝ったじゃないですか。しかも勝ち方がすごく良かった。前の試合で負けている自分としては『先に行かれてしまった。(相本と)対戦することはないのかな』とは思っていました。ただ、実は佐伯(繁DEEP)社長と試合の話をした時、『試合を組んでくれるなら、相本と組んでほしい』と言ったんですよ」

――えっ、高橋選手のほうから相本戦を直訴していたのですね。

「はい。自分は次の試合は他の選手になると予想していて。でも希望は相本君でした。だからマネージャーを通じてお願いし、そのあと来たオファーが相本君との試合で」

――実際に決まった時の気持ちを教えてください。

「GP1回戦じゃなくて、今回のほうが良かったなと思いましたね。相手の株が凄く上がっているから(笑)」

インタビューで相本との対戦には喜びの表情を見せていた

――アハハハ。自分は相本選手に話を聞いているわけではないですが、それだけすぐ対戦が決定したということは、相本選手も高橋選手と戦いたかったのかもしれません。

「もともとGP1回戦で戦う予定でしたからね。もう互いに覚悟は決まっていたというか。それでも『断られるかもしれんなぁ……』と思っていた部分はあって。受けてくれて嬉しいです」

水野戦は出し切れていない感じはありました。ただ立っていただけ、みたいな

――先ほど『前の試合で負けている自分としては』という言葉がありました。水野戦の結果と内容については、今振り返ってみてどのような印象を持っていますか。

「過去歴代の中で一番、最悪な試合をしたと思っています」

――というと?

「何か――噛み合わなかったですよね。これは何とは言えないけど、自分は迷いがあるままケージに入っていたんです。本来なら100パーセント、GPのベルトも優勝賞金も絶対に自分が獲っていた。それがメチャクチャ悔しくて」

――迷い、ですか。試合では確実に高橋選手のローが効いているように見えました。ローが効いているからこそ、顔面へのフックも当たっている。しかしもう一つ、もう二つ高橋選手が攻め切ることができていないという印象は強かったです。

「そうですね。あの日の試合を視返した時に『これは絶対に勝てた試合やった』という反省が強すぎて――あくまで『たられば』になっちゃいますけど。

で、9月に相本×木下、関鉄矢×五明宏人というフェザー級の試合が組まれていたじゃないですか。だから『欠場者が出たら絶対に自分を呼んでくれ』とDEEPサイドには伝えていたんですよ(笑)。やっぱり試合をすることでしか、この気持ちが晴れることはないから」

――試合が終わった直後から、自身の中にモヤモヤしたものがあったのですね。

「試合中は一生懸命やっている中やから何も思っていないようで……、出し切れていない感じはありました。自分は別に思いっきりパンチを打っていたわけでもなく、ローを蹴っていたわけでもない。ただ立っていただけ、みたいな」

――……。

「プレッシャーはかけているけど、距離が遠いから『どうしようかなぁ』と思いながら、そのまま試合が終わってしまったような感じです」

――そして相手が優勝賞金を獲得し、ベルトを巻いている姿を見た時は?

「もう1回練り直して戦いたい。今もずっと、その気持ちを持っています。

自分のような170センチあるかないかという人間からすると、水野君の183センチという身長は『やっぱりデカイなぁ』と感じましたね。今まで身長に関してはサバ読んでいるところもあるんじゃないかと思っていて。でも前日計量で向かい合った時、これはマジや、と」

――これまでの試合から考えると、高橋選手がそれほど身長差やリーチ差を苦にしているイメージはなかったです。

「そうですね。自分は背が低いから、背が高い相手と戦うのは慣れっこで。そういう長身のファイターに対して、どうやって距離を詰めて戦っていくかを考えてやってきました。それが170センチ中盤ぐらいなら『まぁまぁ背が高いけど、いつもどおりですよね』という感じですけど、180センチを超えてくると、やっぱりデカイ。さらに水野君はそんなにガンガン前に出てパンチを振ってくるわけではなく、ずっとジャブを打ちながら距離を取り、足を使う。そういうファイトをする選手に対して、追いきれなかったという反省はあります」

彼がホンモノなのかどうか、今回で分かるんじゃないですか

――水野選手もGP決勝だからこそ、過去の試合と比べても勝ち切るファイトを展開していたように思います。それも絶対的に正しくて。ただ、高橋選手にとって相本選手は相性の良い相手ではないですか。

「うん、面白い試合になると思いますよ」

――相本選手は身長が175センチで、しかも前に出てパンチを振ってくるタイプです。

「そのためにカウンターを合わせに行ったり、あるいは自分から打ちに行くと被弾する確率は上がると思っています」

――そうした場合、高橋選手はしっかりと作戦を練るほうですか。

「う~ん、自分はやれることが限られているじゃないですか。ストライキングとレスリングを使って、テイクダウンを取ったらトップでコントロールして、しっかり殴るとか。基本的には毎回同じですよね。相手はココが巧いから、こう対策するとかは基やっていないです」

――ファイターはキャリアを突き詰めていけば、そうなるかと思います。自分が何をするか、のほうが重要であって。

「……自分もそんなに長くは現役を続けられないと思っています。後悔しない戦い方というか。作戦ミスって負けるとか、そういうのだけは絶対したくない。自分のストロングポイントで、しっかり戦います」

――対する相本選手のストロングポイント……打撃以外に気をつけるべき点はありますか。

「ストライキングはもちろん、フィジカルが強いと思います。一番気をつけるべきところは、そこですかね」

――過去その展開になったことがないためか、レスリング面に関しては分からない部分もあるかと思います。

「まさにその通りなんです。いろいろ試合映像を視ましたけど、参考にならないんですよね。相本君が強いからなのか、相手がそうでもないのか――よく分からない。何とも言えん試合が多くて。打撃以外の部分は、ぶっつけ本番という感じです」

――勢いのある若いファイターがベテラン選手と相対した時、どのような試合を見せるのか。高橋選手とぶつかることで、相本選手の真価も見ることができるのではないかと期待しています。

「それはね、自分もすごく思います。彼がホンモノなのかどうか、今回で分かるんじゃないですか。試合が決まってから――やっぱり相本君の評判の良さを感じました。その人たちにギャフンと言わせるのが、自分の内に秘めたミッションです」

世間は水野君と相本君の試合を観たいんじゃないかと思うんですよね。でも、もちろん自分たちも負けるつもりはないから

――ここで相本選手に勝利し、メインで行われるチャンピオンシップの勝者に挑みたいですか。

「それがベストですね」

――ちなみにチャンピオンシップは、どのような試合になると予想しているか教えてください。

「自分の希望は青井君が勝つことです。ただ、水野君が判定で勝つんじゃないか、という気もしていて。水野君が自分と対戦した時の試合みたいになると予想しています」

――ただ、希望は青井選手が勝つこと、と……。

「もちろん自分は水野君にリベンジしたいけど、お客さんの立場としては『またお前らかい!』ってならないですか(苦笑)」

――アハハハ。高橋選手と青井選手が前回戦ったのは修斗で、2017年10月に行われました(高橋が判定勝ち)。今のDEEPを見ている人にとって『またお前らかい!』という感覚はないかもしれないですね。

「今はDEEPでどんどん試合を組んでもらい、助かっています。興行のことを考えると世間は、水野君と相本君の試合を観たいんじゃないかと思うんですよね。でも、もちろん自分たちも負けるつもりはないから。ベテランが勝ち上がり、ベルトを獲り合う。若手は若手同士で頑張れよ、という気持ちもあって。だから今回の試合は自分が勝って、ベルトに挑戦します!」

■DEEP129 視聴方法(予定)
12月14日(日)
午後4時35分~U-NEXT、サムライTV、DEEP/DEEP JEWELS YouTubeチャンネル メンバーシップ

■DEEP129 計量結果

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] 青井人:65.35キロ
[挑戦者] 水野新太:65.8キロ

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍:66.20キロ
相本宗輝:66.25キロ

<フェザー級/5分3R>
武田光司:66.25キロ
奥山貴大:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
石司晃一:61.45キロ
河村泰博:61.50キロ

<バンタム級/5分3R>
雅駿介:—
平松翔:—
※試合中止に関するDEEPからの公式発表
「雅駿介が計量に自伝車で行く途中で車と接触事故にあい救急車で搬送されました。命には別状はありませんが頭部を強打しており平松翔との試合は中止とさせていただきます。」

<メガトン級/5分3R>
水野竜也:97.5キロ
稲田将:106.05キロ

<フライ級/5分2R>
杉山廣平:57.10キロ
橋本ユウタ:57.20キロ

<フェザー級/5分2R>
高橋正親:66.0キロ
杉野亜蓮:66.15キロ

<フライ級/5分2R>
横内三旺:57.15キロ
石原射:56.95キロ

<ライト級/5分2R>
荒井銀二:70.7キロ
平石光一:69.55キロ

<アマチュア フライ級/3分2R>
琥:57.15キロ
斎藤冬翔:57.05キロ

<アマチュア メガトン級/3分2R>
TAKUMA:86.0キロ
ハチミツ大魔王:84.1キロ

■DEEP Tokyo Impact2025#06 計量結果

<DEEPストロー級選手権試合/5分3R>
[王者] 越智晴雄:52.2キロ
[挑戦者] 杉山空:52.05キロ
(C)DEEP

<バンタム級/5分3R>
小崎連:61.55キロ
中務太陽:61.40キロ
(C)DEEP

<フライ級/5分2R>
安谷屋智弘:57.15キロ
力也:57.05キロ
(C)DEEP

<フライ級/5分2R>
松岡疾人:57.15キロ
松井優磨:57.10キロ

<フェザー級/5分2R>
鈴木大晟:66.1キロ
藤井連:66.35キロ → 66.25キロ

<68キロ契約/5分2R>
今村豊:67.95キロ
カンジ:67.95キロ

<ライト級/5分2R>
井上竜旗:70.65キロ
野尻大輔:70.75キロ

<60キロ契約/5分2R>
仁井田右楽:59.95キロ
左京:60.0キロ

<フェザー級/5分2R>
菊川イサム:66.1キロ
権藤大剛:66.1キロ

<女子ストロー級/5分2R>
横瀬友愛:52.55キロ
堀内美沙紀:53.05キロ → 52.65キロ

<バンタム級/5分2R>
柴田修杜:61.6キロ
ハイメ:61.7キロ

<アマチュア フライ級/3分2R>
秋元優志:57.1キロ
国分獅斗:57.0キロ

<アマチュア バンタム級/3分2R>
高尾凌生:61.65キロ
菊池佳歩:61.6キロ

<アマチュア バンタム級/3分2R>
佐藤聖優:61.4キロ
佐藤凛:61.05キロ

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