【Shooto2021#02】自分の距離を作りスクランブルも制した岡田遼が、大塚隆史に判定勝ちで防衛成功
<修斗世界バンタム級選手権試合/5分5R>
岡田遼(日本)
Def.3-0:50-45.49-46.48-47.
大塚隆史(日本)
お互いにオーソドックス。ケージ中央で見合うなか、岡田が左手を伸ばすと、大塚が前蹴りで距離をはかる。岡田がスイッチ、サウスポーへスイッチし、右ジャブと左右のロー。岡田はスイッチしながら、サウスポーから左ストレートを伸ばす。左右のローを放ち、さらに左ストレートを当てて、大塚を近づけさせない。対する大塚も一瞬サウスポーへのスイッチを見せる。大塚が三日月蹴りと右ロー。岡田はオーソドックスからの右ローで、大塚をこかした。
すぐに立ち上がった大塚。岡田の蹴り足を取り、シングルでテイクダウンを狙ったが、岡田は切り返す。大塚が岡田の首を取るものの、岡田はそのままケージ際で大塚に尻もちを着かせた。ケージを背にして落ち着いている大塚。足を抱える岡田の顔面にパンチを放つ。ここでブレイクがかかり、スタンドで再開。岡田はサウスポーから左フックを振るう。残り10秒で大塚がダブルレッグ。岡田に尻もちを着かせてファーストラウンドを終えた。
2R、ともにオーソドックスでスタート。岡田が左ジャブを伸ばす。大塚はフェイントから左ミドル。岡田も左の前蹴りを放つ。大塚は左ジャブからサウスポーへスイッチ、岡田の三日月蹴りが大塚の下腹部をとらえ、試合は一時中断。再開後、大塚はスイッチしながら距離をつめる。蹴りを繰り出す岡田の顔面に、左フックを当てた大塚。岡田が距離を詰めていくが、大塚が前に出て左ストレートを当てていく。岡田は大塚のローに対し、ニータップを仕掛けようとするも、大塚がこれをカット。
頻繁にスイッチする大塚。岡田がパンチを大塚の顔面にヒットさせる。大塚も距離を詰めてフックを振るう。岡田はサウスポーへスイッチ。大塚も岡田の動きに合わせてスイッチする。岡田の左ローがクリーンヒット、打ち終わりに大塚は右を振るったが当たらず。大塚の右ストレートをバックステップでかわした岡田が距離を詰めようとするが、大塚が岡田の右ローをキャッチし、テイクダウンを狙う。スタンドの攻防が続くなか、岡田の右カーフが大塚の左足をとらえる。終了間際、岡田が左ミドルを当てていった。
3R、オーソドックススタンスで距離をつめる大塚。一瞬、自コーナーを向く。岡田がプレッシャーをかけて押し返し、サウスポーからの右ローを打つ。互いにジャブとローを突きあうが、岡田の三日月蹴りが大塚のボディにヒット。大塚も岡田のジャブに対しパンチを返す。岡田はスイッチしながら前に出て左ストレートを放ち、大塚が前に出てくるとオーソドックスから右ジャブで大塚を近づけさせない。
すると大塚は、低空のダブルで組み付き、岡田に尻もちを着かせたあとバックに回る。ケージ際へ動く岡田。大塚はバックに回ったまま岡田をケージに押し込むが、ここでレフェリーがブレイクをかけた。再開後、ケージ中央でパンチを出し合う両者。岡田が左ボディを当てる。大塚のローをカットしながら、自身の右ローがヒット。大塚が出てくると回って右ジャブで迎え撃つが、大塚の右も岡田の顔面を捉える。
残り1分で手数を増やした大塚。対する岡田もローを中心に押し返すが、大塚の左右パンチが当たり、残り10秒でテイクダウンを仕掛けていく。岡田は組んできた大塚に右クロス、大塚はバランスを崩しながらしつこく食らいつき、ラウンド終了のブザーを聞いた。
4R、縦にリズムをとる大塚。岡田はスイッチしながら、じっくりを機会を伺い、左ミドルを効かせる。ケージ中央で左ジャブを突き、岡田の三日月に合わせてシングルを仕掛けた大塚だったが、この三日月が大塚の下腹部をとらえており、試合は一時中断する。
再開後、オーソドックスから距離をうかがう両者。大塚は飛び込むも組み付けず。ミドルレンジで岡田が左ボディを当てる。大塚のテイクダウンをバックステップでかわす岡田。大塚は左右のロー。岡田も左ローを返す。岡田に背負わせてから、テイクダウンを狙った大塚が、脇を差してケージに押し込むが、岡田は回ってカット。反対にパンチを当てながら、大塚にケージを背負わせる。ローとパンチで距離を詰める大塚。互いのジャブが交錯、大塚の左フックが当たる。
残り1分、大塚が左ミドルを当てた。互いにスイッチからローを出し合う。残り30秒でプレッシャーを強めた大塚が、ケージ際で組み付く。岡田は切り返し、大塚が離れる。ラウンド終了間際、岡田が左飛びヒザを放っていった。
最終R、岡田が左ジャブ。大塚もスイッチしながら距離を詰める。岡田も自分の距離を保ちながらスイッチと、距離の取り合いが続く。大塚の左フックと右がヒット。対する岡田も左ジャブで中に入れさせない。岡田の左ジャブをキャッチした大塚が組み付こうとするも、岡田もすぐに離れる。ここで岡田が組み付きケージ際へ。ケージ際で差し合いが続くが、岡田がテイクダウン。立ち上がろうとする大塚のバックを狙う。
大塚は立ち上がるが、岡田は再び大塚に尻もちを着かせる。すると大塚が切り返し、反対にテイクダウン。さらに岡田のバックに回る。立ち上がる岡田。バックをキープする大塚。大塚は岡田の太ももにヒザを打ちながら、引き倒そうとするも、これをカットした岡田が反対に低空シングルへ。大塚はカットするも、ケージ際に押し込まれてしまう。しかし大塚がスイッチしてダブルからバックへ。最後はめまぐるしいスクランブルの展開を繰り広げ、試合を終えた。
裁定は、ジャッジ3者とも岡田の勝利を支持。岡田が世界王座の初防衛に成功した。
岡田は試合後、「修斗を愛している岡田遼にとって、盛り上がる相手は修斗を愛していない選手。今日の大塚選手は、DEEPでやったら五分五分だと思いますが、修斗でやったら絶対にオレが勝つ。なぜなら、オレが修斗を愛しているから!」と、いつものセリフで激戦を締めた。