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【UFC236】高度なテクニカル&魂の殴り合い、必至。ホロウェイ×ポイエーの暫定ライト級王座決定戦

UFC236【写真】高度かつ根性勝負。どのようなストライキング・バトルが繰り広げられるか (C)Zuffa LLC/Getty Images

13日(土・現地時間)、ジョージア州アトランタのステートファーム・アリーナで開催されるUFC236「Holloway vs Poirier2」。同大会のメインはUFC暫定世界ライト級王座決定戦=マックス・ホロウェイ✖ダスティン・ポイエー戦だ。


ズッファは現UFC世界フェザー級王者マックス・ホロウェイと元UFC暫定世界ライト級王者トニー・ファーガソンのマッチアップで動いていた同大会だが、ファーガソンがこの対戦を飲まずポイエーと王座決定戦を行うこととなった。

正規王者カビブ・ヌルマゴメドフがコナー・マクレガー戦後の乱闘でサスペンション期間中のライト級戦線。乱闘事件を起こしても王座没収とならず、フェザー級王者がタイトルを保持したままライト級の暫定王座を狙う。見ている側には整理がつかない状況ではあるが、どのような結果になろうがその後の展開につなげることができる伏線が敷かれたマッチアップといえる。

2016年12月にアンソニー・ペティスを破り、暫定世界フェザー級王座を獲得したホロウェイは、2017年7月にアルドを下し正規王者に。同年12月にアルドを返り討ちにし、昨年12月にブライアン・オルテガからTKO勝ちを収め2度の王座防衛に成功している。

対してポイエーはフェザー級からライト級に階級を上げて4年、タイトル戦線が停滞していることもあり、世界王座挑戦こそ実現していないが8勝1敗1NCと好調を維持している。サウスポーの構えから、遠目の距離でタイミングを測り、ステップやサークリングを駆使、タイミングと角度を外しカウンターの右フックを被せるなど、ポイエーはしっかりとしたテクニックを持つ。

接近戦でもアッパーやエルボーも使い、テイクダウンという選択もできるポイエーは、どの距離でも自分の攻撃が仕掛けることができるウェルラウンダーだ。また左ストレートで踏み込むと、一瞬のスイッチでオーソからそのままKO可能なリード左フックも大きな武器となっている。相手が怯んだ時に畳みかけるラッシュといい、天性のフィニッシャーといえるだろう。

一方のホロウェイはスイッチヒッターで、ポイエー同様に距離のマネージメントに秀でている。加えて手の攻撃だけでなく、前蹴り、後回し蹴りなど腹を効かせるキックを持つ。そのボディへの攻撃手段は左右のボディフック&アッパー、組んでからのヒザ蹴りと多彩だ。腹を効かせて、アゴを打ち抜いて勝負を決める──そんなホロウェイとポイエーに共通しているのは、これだけ優れた打撃技術を誇りながら、全てを置き去りにした殴り合いができる点でもある。

さらに忘れてならないのは、両者は7年2カ月前に戦っていること。その時はポイエーがテイクダウンからスクランブル&グラウンドでホロウェイを圧倒し、最後は三角マウントから腕ひしぎ腕固めでタップを奪っている。ただし、現代北米MMAではテイクダウン・ディフェンスが当時とは比較にならないほど発達し、ホロウェイも多分に漏れない。

それでもあの敗北がホロウェイの脳裏を掠めることが少しであれば、テイクダウン・フェイクという手段が、ストライキングMMAでポイエーを優位に立たせる可能性は十分にある。

■ UFC326対戦カード

<UFC暫定世界ライト級王座決定戦/5分5R>
マックス・ホロウェイ(米国)
ダスティン・ポイエー(米国)

<UFC暫定世界ミドル級王座決定戦/5分5R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
アリク・アンダース(米国)
カイル・ラウントリー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
アラン・ジョバーン(米国)
ドワイト・グラント(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ(ウクライナ)
オヴァンス・サンプレー(ハイチ)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー(米国)
マット・フレヴォラ(米国)

<フライ級/5分3R>
ウィルソン・ヘイス(ブラジル)
アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
マックス・グリフィン(米国)
ゼリム・イマダエフ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ボストン・サーモン(米国)
カリッド・タハ(ドイツ)

<ウェルター級/5分3R>
ベラル・モハメッド(米国)
カーティス・ミランダー(米国)

<バンタム級/5分3R>
モンテル・ジャクソン(米国)
アンドレ・スークムタズ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ポリアナ・ボテーリョ(ブラジル)
ローレン・ミューラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ランディ・コスタ(米国)
ブランドン・デイヴィス(米国)

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