【UFC308】素晴らしき打撃戦。ホロウェイの結界を破ったトプリアが右を当て、左&鉄槌で仕留め王座防衛!!
<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
イリャ・トプリア(スペイン)
Def.3R1分34秒by KO
マックス・ホロウェイ(米国)
両手をぶらりと下げて、いきなりホロウェイを挑発したチャンピオン。ホロウェイはこっちに来いと応じず、両者の戦いが始まった。距離を取り、蹴りを使うチャレンジャーに対し、トプリアは一気に踏み込んでパンチを振るう。ロー、ワンツーのホロウェイに対し、トプリアが一気にダブルレッグを決める。ボディロックで立ち上がったホロウェイを崩したチャンピオンだが、すぐにホロウェイが立ち上がる。
ここでホロウェイのジャブにも、踏み込んでいくトプリアはローを蹴られる。王者はローを返し、右を当てる。ここからパンチを纏めさせず、サイドに回ってかわしたホロウェイだが右カーフで姿勢を乱される。トプリアはジャブを伸ばし、前へ前へと圧を掛ける。これを前蹴りとジャブ、左ハイで突き放すホロウェイはワンツーをかわして、逆にワンツーを入れる。右エルボーを入れたホロウェイのジャブが続くが、スピニングバックキックをかわしたトプリアが右を受けたホロウェイがスリップ気味に倒れた。
2R、なかなか踏み込めないトプリア。逆にジャブからワンツーをホロウェイが繰り出す。蹴りとジャブのホロウェイは、それでも前に出てくるトプリアにはサークリングで対処。トプリアは右カーフを蹴り、ここから右オーバーハンドにつなげたい。右で前に出たトプリアが左フックをヒットさせる。さらにワンツーの左を入れ、前に出るトプリアに対し、右ショートを返したホロウェイがハイキックを繰り出す。
チャンピオンもジャブから右を当て、腹を殴られても前に出て右ボディを返す。カーフを蹴られながら、前足重心のチャレンジャーを右を打ち込む。場内、どちらの名前を呼んでいるのかも判別できないほどの大歓声のなかで、ホロウェイが関節蹴りを繰り出す。この回も空間支配はホロウェイだったか。
3R、期待に応える打撃戦を繰り返す両者。トプリアがジャブを当て、ホロウェイが関節蹴りから左ミドルを入れる。左ボディを入れたチャンピオン。ホロウェイはワンツーから左ミドルを決める。トプリアは右カーフ、ホロウェイがサイドキックで2度関節を蹴る。直後に、トプリアが右を当てる。グシャというような音を立てて下がったホロウェイに、トプリアがパンチを纏める。
ホロウェイはボディは殴られても、顔面への追撃には左に回って間合いを取り直す。ここでトプリアはワンツーで前に出ると、ヒザ蹴りを打ったホロウェイの顔面を左フックで打ち抜きダウンを奪う。鉄槌の連打でホロウェイの意識を飛ばしたトプリアが王座防衛に成功した。
「正直、なんと言って良いのか分からない。マックス・ホロウェイのようなレジェンドと戦えて……僕の全キャリアもそうで、僕らの世代の良いお手本だったんだ。僕は今、この世代を代表している。偉大なマックス・ホロウェイのように、自分も次の世代に少しでも何か分け与えたい。右を当てた後、マックス・ホロウェイが過去に見せたことがないように下がった。コーナーから『攻め続けろ』という声があり、プレッシャーをかけ続けてKO勝ちできた」と話したチャンピオンの前に、前王者アレックス・ヴォルカノフスキーが現れる。トプリアは「彼は7度も防衛をした。彼が望むなら再戦しよう」と非常に紳士的な言葉を残した。