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お蔵入り厳禁【UFC314】昨年11月にジエゴ・ロピスが語っていたイリャ・トプリアの驚異的な戦いとは……

【写真】接近戦で強さを見せるロピスが、ヴォルカノフスキーの圧の中に飛び込んでいけるか(C)Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)、フロリダ州マイアミのカセヤ・センターで開催されるUFC 314「Volkanovski vs Lopes 」。同大会のメインでジエゴ・ロピスが、アレックス・ヴォルカノフスキーとUFC世界フェザー級王座決定戦を戦う。
text by Manabu Takashima

これから読者の皆さんに読んでいただくジエゴ・ロピス・インタビューは実は昨年11月に取材をしたときのものだ。その時期にアップしたと勘違いし、未掲載のままであった。

イリャ・トプリアがマックス・ホロウェイを下した直後、そのトプリアがライト級転向を果たす前であり、現状にそぐわない内容も多い。ただし、そのトプリア✕ホロウェイ戦とメキシコでの実情を僅か10分弱の取材時間でロピスが話してくれた内容から彼の人となりが少しでも伝わればと、この王座決定戦前というタイミングで掲載することとなりました。

お蔵入り厳禁、ジエゴ・ロピスが昨年11月に話していたこと──とは。


──ジエゴ、ゲストファイターでメディアの取材が続くなか個別インタビューの時間を創っていただき、ありがとうございます。既に数多くの記者からイリャ・トプリア✕マックス・ホロウェイ戦について印象を求められていましたが、改めてあのタイトル戦をどのように見られましたか。

「凄く興味深いファイトだった。序盤は競い合っていた。互角の攻防だった初回を終え、2Rはさらにつばぜり合いが続いた。でも、3Rになるとトプリアが何かアジャストしたようで、KOへの筋道を立てられるようになっていた。とにかく、あの組み立て方だよ。あんな風に試合中に、まるで違うような展開に持ち込むことができるなんて。あれには驚かされた。どうやって、それが可能になったのか。僕ももっと探らないといけないと思う」

──もともとの試合予想とは違う流れでしたか。

「多くの人がそう思っていたはずだけど、マックス・ホロウェイが有利だと考えていた。トプリアがホロウェイを相手に、得意の距離で戦えるよう試合を組み立てることはできないと予想していた。あれだけマックス・ホロウェイがジャブで、自分の間合いを創っていたのに。でも、3Rになるとトプリアに一気に距離を詰めることができた。

それにホロウェイの距離で戦った場合、多くの選手はそのままダメージを蓄積していくとはずだ。あのアジャストと距離の作り方は、ホロウェイだけでなくアレックス・ヴォルカノフスキー戦でもできていた。インファイトの距離を、あれだけ作ることができるのは驚異的だ」

──あの試合で、トプリアにレンジのアジャスト能力があることが知れ渡りました。ならば、その対策を練ることも可能になってこないでしょうか。

「僕が彼と戦うことになれば……そうだね、あの距離で戦うのは大歓迎だ。そして接近戦を得意としている者同士だからこそ、相手の穴やミスを見逃さい。僕にはトプリアが、どうミスをしたのかが分かる。何より同じ接近戦でも、僕はリーチを生かして戦うことができる。そして、ショートディスタンスの戦いをエンジョイできるんだ」

──なるほどです。ところでブラジル人のジエゴが、19歳からメキシコで生活を始めた。凄く興味深いです。北米や欧州、豪州を目指すのなら理解できるのですが。特にUFCと契約してからも、メキシコに拠点を置き続けている利点はどこにあるのですか。

「メキシコで暮らすようになって以来、僕の周りにいる皆は家族のような存在だ。素晴らしい生活と、最初にトレーニングを始めた時から最高の練習環境がある。ブラジルに戻る必要性や、米国に移り住む理由が見当たらないんだよ。今回、マカオに一緒に来てくれた3人も含め、7、8人だけど最高のトレーニング・パートナーが常に僕を支えてくれる。そして、この状況はこれからも変わらないだろう。それが僕がメキシコにいる理由さ。チームが常に一緒にある」

──日本人として、ブラジル人とメキシコ人の違いがどこにあるのか正直分からないです。みな楽しくて、親切で。そして時に凄く悪いヤツがいる。

「アハハハハハ。なるほどねぇ。そういう風に僕らのことを見ているんだね」

──メキシコとブラジルの国民性で違いはあるのですか。

「いうと、大した違いはない。ほぼ同じだと思う。互いに支え合う。そしてハッピーに生きようとする。厳しい練習をしていても、そこに笑いがある。何か違いがあるかとすれば、スペイン語とポルトガル語の違いだけじゃないかな(笑)。特にMMAを練習する環境に大きな違いはないよ」


■視聴方法(予定)
4月13日(日・日本時間)
午前7時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前6時 30分~U-NEXT

■UFC314対戦カード

<UFC世界フェザー級王座決定戦/5分5R>
アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マイケル・チャンドラー(米国)
パディ・ピンブレット(英国)

<フェザー級/5分3R>
ヤイール・ロドリゲス(メキシコ)
パトリシオ・フレイレ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ(ウクライナ)
ドミニク・レイエス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダン・イゲ(米国)
ショーン・ウッドソン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィルナ・ジャンジローバ(ブラジル)
ヤン・シャオナン(中国)

<ライト級/5分3R>
チェイス・フーパー(米国)
ジム・ミラー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ジュリアン・エロサ(米国)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
スムダーチー(中国)
ミッチ・ラポーゾ(米国)

<ミドル級/5分3R>
トレシャン・ゴア(米国)
マルコ・トゥーリオ(ブラジル)

<137.5ポンド契約/5分3R>
ノハ・コホノール(フランス)
ヘイリー・コーワン(米国)

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