【SUPER RIZIN04】朝倉未来戦、クレベル・コイケ「今の私にとって未来は対戦相手の一人にしかすぎません」
【写真】今回はATTでなく、タイで調整をしてきたというクレベル (C)TAKUMI NAKAMURA
27日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催されるSUPER RIZIN04で、クレベル・コイケが朝倉未来と対戦する。
Text by Takumi Nakamura
5月のRIZIN男祭りではラジャブアリ・シェイドゥラエフの右2発に沈み、RIZINフェザー級のベルトを明け渡す形となったクレベル。約3カ月弱というインターバルで朝倉との再起戦に挑むことになったが、そこには「ここでいい勝ち方をすればもう一度タイトルマッチの道につながるチャンス」という考えがあった。
ATTではなくタイのプーケットファイトクラブでトレーニングキャンプを張り「色んなことをリセットすることが出来た」というクレベルは王座返り咲きに向けて「私が考えているのは勝つことだけ。どんな戦い方でもどんなスタイルでも勝つ」と勝利への執念を口にした。
前回は未来の方がリスクが大きかったと思いますが、今回は私の方がリスクがある。そこが4年前とは大きく違う
――5月のRIZIN男祭りでラジャブアリ・シェイドゥラエフにKO負けしたあと、3カ月弱のインターバルで試合が決まりました。もともと7月大会に出ようという考えはあったのですか。
「いや、そういったプランはなかったです。シェイドゥラエフに負けてタイトルを失ったあと、朝倉未来戦のオファーをもらって、未来はいい選手でネームバリューもあるし、ここでいい勝ち方をすればもう一度タイトルマッチの道につながるチャンスだと思って試合を受けました」
――対戦相手が朝倉選手ではなかったら試合を受けることはなかったですか。
「決してそういうわけではないです。一番は私がベルトを目指していて、この試合がベルトにつながると思ったから試合を受けました。人生とは色んなタイミングでチャンスが巡ってくるもので、それを捕まえなければならないと思っています。それプラス、未来と戦ったらいい試合になると思いました」
――シェイドゥラエフに敗れたあとはかなり落ち込みましたか。
「とても悔しくて、久しぶりにあれだけ悔しい想いをしました。試合は勝つに越したことはないですが、負けると強烈に記憶に残るし、その負けが成長にもつながります。今はあの敗戦の悔しさを噛みしめつつ、自分が成長しなければいけないと思います」
――最近はATTで練習することもあったクレベル選手ですが、今回はタイでトレーニングキャンプを組んだそうですね。
「今回はプーケットファイトクラブでキャンプを張りました。私はKSWに出ていた頃からタイで練習していて、RIZINでベルトを獲った時もタイでキャンプを張ったし、タイで練習するとすごくエネルギーを感じることが出来ます。どうしてもキャリアを重ねるとシンプルなことを忘れがちなのですが、タイでは周りのことを気にせずトレーニングに集中できるし、タイで練習すると色んなことをリセットすることが出来ます」
――言える範囲で構いませんが、タイではどのような練習をしてきましたか。
「タイにいるトレーナーのレオ・エリアスは私のことを昔から知っていて、彼の指導はとても素晴らしいです。特にこれだけを強化したということではなく、すべての局面、フルに練習をやってきました。私がムエタイの練習をやったとしても、1~2カ月集中して練習したからと言って劇的に上手くなることはないですし、何も特別なことはやっていないし、秘密にすることもありません。
未来は私の強いところを知っていて、私も未来の強いところを知っています。私と未来のファイトスタイルは全く違うもので、未来は最初から私をKOするために戦ってくると思いますが、私は私のスタイルで戦って勝ちます」
――朝倉選手と鈴木千裕選手の試合の印象を教えてもらえますか。
「まず私は千裕が100パーセントじゃなかったと思いました。それを抜きにしても未来は事前のプラン通りに戦い、頭がいい試合をしたと思います」
――どこに朝倉選手の強さを感じましたか。
「MMAが上手になっていて、すごく成長したと思いました。私と未来は4年前に戦っていて、あれからお互いに色々なことが変わりました。私はRIZINのベルトを巻き、今はベルトを失ってしまいましたが、4年よりも今日の方が間違いなく強いと思います。また4年前の私にとって未来はとても大きな存在でしたが、今の私は元RIZINチャンピオンであり、今の私にとって未来は対戦相手の一人にしかすぎません。
前回は未来の方がリスクが大きかったと思いますが、今回は私の方がリスクがある。そこが4年前とは大きく違うと思います」
レフェリーに勝ち負けは委ねず、KO勝ちでも一本勝ちでもいいので試合を終わらせます
――4年前よりもレベルが高い試合になりそうですか。
「私が考えているのは勝つことだけ。どんな戦い方でもどんなスタイルでも勝つことだけを望んでいます」
――勝利に飢えているようですね。
「はい。私は勝つことしか見ていません。どんな展開になっても勝つ。それだけです。レフェリーに勝ち負けは委ねず、KO勝ちでも一本勝ちでもいいので試合を終わらせます」
――その想いの奥には、一日でも早くRIZINのベルトを獲り返したいという気持ちがありますか。
「一歩一歩、ですね。前回は色んなことを考えて集中力が散ってしまい、それで負けてしまったと思います。今回は未来戦のことだけ。この試合でいい勝ち方することだけを考えて、次のことは試合に勝ってから考えます。今からベルトのことを考えてもしょうがないですからね。私は一度RIZINのベルトを巻いて、ベルトを獲る道を知っています。あとはその道を再び進んでいくだけです、未来戦もそうだし、目の前の相手を乗り越えないとベルトまで辿り着けません。一歩ずつベルトまでの道を進んでいきます」
■視聴方法(予定)
7月27日(日)
午後1時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!