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【UFC ESPN01】クロン・グレイシーがオクタゴンデビュー。誰もが使える技の完成度に、要・注目!!!!

Kron Gracie【写真】MMAデビューから4年。ついに世界最高峰にチャレンジするクロンにどのようなMMA道が待ち受けているのか (C)MMAPLANET

17日(日・現地時間)、アリゾナ州フェニックスのトーキングスティック・リゾートアリーナでUFC on ESPN01「Ngannou vs Velasquez」が開催される。MMAパイオニア世代にとって、悲願といっても過言でないESPNでの中継が実現する今大会、メインはアリゾナ州縁のケイン・ヴェラスケス✖フランシス・ガヌーのヘビー級戦が組まれた。そんな米国MMAの歴史に残るイベントで、クロン・グレイシーがUFCデビューを果たす。


グレイシー最強の男ヒクソンの次男のことは、米国のファンより日本のMMAファンの方が詳しいかもしれない。紫帯時代からカリフォルニアにおける柔術シーンで頭角を現したクロンは、IBJJF競技柔術界でも活躍し茶帯ミドル級でムンジアルを制している。

黒帯でも2011年にライト級で2位、同年のADCCでは77キロ級で3位、2013年にはADCCで世界の頂点に立った。翌2014年12月にREALでMMAデビューし、RIZINで3連勝──川尻達也にRNCで一本勝ちしている。

柔術家としてのクロンの素晴らしい点は、誰もが知っている技、使える技の精度が非常に高いことだ。特別な技を使うわけではない。それはMMAでもいえる。ただし、UFCで戦うことに関して不安がないわけでもない。これまでクロンはヒジ打ちなしルールで戦い、躊躇なく引き込みを見せていた。

父ヒクソンはヒジ打ちなどカットで試合が終了することを非常に嫌い、またワセリンの使用にも否定的だった。その父から柔術を受け継いだクロンが、北米ユニファイドMMAルールでは当然のように認められたエルボーや、引き込みはポイント上マイナス要因となる判定基準のなかで如何に戦っていくのか。

一時期話題になったバーリトゥード・ガードが、エルボー有りの戦いで有効なのかも注目したい。対戦相手のアレックス・カサレスはグラップリングでクロンと勝負することは絶対にない。ばかりか長い手足を有効に使い、接近戦を避け、テイクダウンを徹底的に切る戦い方をしてくるはずだ。

MMAは得意分野をぶつけ合う戦いでなく、相手の良さを消す。一方通行のファイトが根底にある。クロンの場合はすぐに組みつき、テイクダウンを奪えるようだと勝負あり。如何にカサレスがスクランブルに持ち込もうとしても、クロンがバックを制することができないとは思えない。ただし、上手くテイクダウンができずに引き込んで、レフェリーがブレイクを促すような展開になると、クロンは自らの庭で戦うことができなくなる。

その結果、打撃で疲弊し引き込んでブレイクが掛かるという繰り返しが見られることもありえる。とはいっても30歳を過ぎてのUFCデビューで、クロンがユニファイドルールを研究しないわけがない。だからこそ、上に記したように誰もが使える技の完成度の高さという部分に期待したい。クローズドガードから一瞬にして腕十字を極める。三角に捉える。あるいはヒップスローでマウントを奪取して、パンチ&バックマウントからのRNCというバーリトゥード必勝法第一章で見られた流れで、勝ち星を挙げることも十分に可能だ。

いってみればエリオ・グレイシー一家はルール決定以前、交渉の席から戦いを始めていたわけだが、北米MMAはそのような交渉事は存在しない。MMAルールという共通項の下で、如何にクロンがグレイシー柔術を見せるのか、その一点に興味が集中する戦いとなる。

■ UFC ESPN01対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
ケイン・ヴェラスケス(米国)
フランシス・ガヌー(カメルーン)

<ライト級/5分3R>
ジェイムス・ヴィック(米国)
ポール・フェルダー(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
シンシア・カルヴィーロ(米国)
コートニー・ケイシー(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス(米国)
クロン・グレイシー(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バルベレナ(米国)
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
アンドレ・フィーリ(米国)
マイルズ・ジュリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジミー・リヴェラ(米国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<バンタム級/5分3R>
マニー・ベルムデス(米国)
ベニト・ロペス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
アンドレア・リー(米国)
アシュリー・エヴァンズスミス(米国)

<ライト級/5分3R>
スコット・ホルツマン(米国)
ニック・レンツ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・ペネ(米国)
ジョディ・アスキベル(米国)

<バンタム級/5分3R>
ルーク・サンダース(米国)
ヘナン・バラォン(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
アレクサンドラ・アルブ(ロシア)
エミリー・ウィットマイアー(米国)

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