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【Shooto】新世界ストロー級チャンピオン猿田洋祐 「ベルトを防衛戦しつつパンクラスとDEEPも獲る」

Yusuke Saruta【写真】修斗世界ストロー級のベルトを肩にした猿田からはパンクラスとDEEPのストロー級王座奪取発言が聞かれた (C)MMAPLANET

10月15日(日)、千葉県浦安市の舞浜アンフィシアターで開催されたプロ修斗公式戦で猿田洋祐が世界ストロー級チャンピオンの座に輝いた。

澤田龍人と戦った王座決定戦で、4RTKO勝ちでベルトを巻いた猿田。興奮を冷めやらないイベント終了直後に新チャンピオンをインタビューすると、淡々とした言葉ながら並々ならぬ自信が伝わってきた。目指すはJ-MMA界のストロー級王座統一、新王者の発言とは。


──タイトル奪取、おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──今の気持ちを教えてください。

「素直に嬉しいです。4年前にした忘れモノを手に出来たという感じです」

──ストロー級転向以降、猿田選手の試合は攻め方が予測がついたうえで強さを見せつけてきました。

「フィジカルが他の選手とは違うと思います。1階級落としたことで、その部分には自信を深めることができました。ストロー級だとフィジカルで負ける相手はいないです。フィジカル……スピード、スタミナも含めて他の選手と違う。そこがアドバンテージになっていると思います」

──澤田選手に対して、どのように攻略しようという作戦でいましたか。

01「1、2Rは攻めて来る。それと縦の動きですね。前蹴りから踏み込んできてパンチ、そしてテイクダウン。なので自分は横の動きを使う。もう一つは蹴りから入ってくるので、蹴ってきたら自分から距離を詰めて、彼の蹴りの距離にしないことを頭に置いていました。

出せばパンチが当たるぐらいの距離まで詰めて、プレッシャーを与える。そのなかでボディやテイクダウンを織り交ぜて戦う。澤田選手が下がれば蹴ろうという作戦でした」

──相手の動きに合わせるのではなく、自分の動きに反応させて攻撃を仕掛けるというコトだったのでしょうか。

02「そうですね。澤田選手はノーガードで歩いてくるので不気味じゃないですか。皆、あの動きに下がってしまうので、こっちから詰めて小刻みにフェイントを織り交ぜてパンチを見せる。そういう感じで1Rと2Rを戦い、3Rからは仕留めようと戦いました」

──1Rと2Rは攻められる場面もありましたが、そこも想定内?

「ハイ。なので焦りは全くなかったです。大沢(ケンジ)さんが立ててくれた作戦通りになり、特別に怖いという攻撃もなかったです。何発かパンチを被弾しましたが、効いたのもなかったですし、嫌だと感じる攻撃もありませんでした。で、こっち詰めると向こうはビビッていたので。

3Rになると澤田選手が疲れてきたのは、分かりました。がぶった時とかに。ただ、体が小さいので抑え込みをし辛いのと、がぶってもワキを潜られやすいので、そこを気を付けていました。練習相手は自分より大きいので、そういう展開がない。だから丁寧にしようと心掛けていました」

──なるほど。修斗世界ストロー級チャンピオンとして、これからの目標を教えてください。

「まずは猿丸ジュンジ選手とすぐにでも防衛戦をやりたいです」

──それはやはり1月の試合がドローだったということが関係していますか。

「ハイ。この階級で負けてはいけない相手という風に捉えていたので。負けはしなかったですが、ドローでしたから」

──現代MMA的にいえば猿田選手に分があった痛み分けでした。

「僕も自分が勝ったと思っていました。でも、結果はドローだったので白黒をハッキリさせたいです。猿丸選手はこの階級ではトップ選手だし、いずれ戦うのであれば少しでも早くやって潰したいです」

──ストロー級を制定している大会はほとんど国内に集中しており、あとはONEですが内藤のび太選手と鈴木隼人選手が契約下にあります。

「これは大沢さんとも話しているのですが、他の人間がやっていないことをやってきたいです。DEEPとパンクラス、ストロー級の三冠を狙います」

──おおッ。

「修斗の王座も必ず防衛します。可能であれば返上するのではなくて、防衛をしながら他の2つのベルトを獲りたいです。修斗のベルトを持ったまま、他に挑戦していく。修斗の強さを証明してきたい。だから、他でベルトを獲っても必ず、年に1回は修斗で防衛戦を行う。そういう形で他にチャレンジしたいですね」

──パンクラスのストロー級王者は砂辺光久選手、DEEPは越智晴雄選手です。

「越智選手はもともと修斗で、階級も僕と同じように落としてきた選手だし、いつかやるというイメージを前から持っていました。面白い試合になると思います。

砂辺選手は修斗からパンクラスに移った選手にも勝っていますしね。でも……どうなんでしょうね。練習も一度もしたことないですし、試合もチョコチョコしか見ていないので余り分からないのです。あれだけ勝っているのだから強い選手だと思っていますが、自分は普通に勝てますけどね」

──淡々と超強気の言葉が出てきますね。

「ストロー級に怖い選手はいないです。最終目標はもう一つ上の扇久保(博正)選手なので、ストロー級の選手には負けられない。扇久保選手ともタイトルを返上するのではなく、チャンピオン同士で戦いたい。そっちの方が面白いと思いますし。スーパーファイトでやりたいです」

──待っていてもしょうがないですから、自分から話題を作って試合を実現させていくような形ですね。

「ここからが始まりです。ストロー級の新しい時代を作っていきたいと思います」

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