【Just Curious 2025~2026】増加する大阪MMA興行と各地域大会の可能性——次に飛び出すファイターは!?
【写真】宮口龍鳳×石原夜叉坊は2025年大阪MMA大会のベストバウトのひとつ。今年はベルト獲得、あるいは本人が熱望するRTU出場なるか(C)SHOJIRO KAMEIKE
2025年を終え2026年を迎えたタイミングで、MMAPLANET執筆陣が昨年の格闘技シーンにおいて、妙に気になった出来事が今年にどうつながっていくのか――を想い巡らせコラム調で気軽にお伝えしたいと思います。題して「Just Curious 2025~2026」、第四弾は大阪在住の亀池聖二朗が大阪MMA興行について書き綴ります。
Text by Shojiro Kameike
日本における「地方」の区分に、法律的に明確な定義はないと言われる。一般的に近畿地方とは大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県、三重県の2府5県を指す。一方、同じ地域を「関西」とも呼ぶが、「関西」は広義として西日本全体を差すこともあるため、ここでは近畿地方として書き進めていきたい。
ここ数年、近畿地方で開催されるMMA興行の数は安定か、もしくは徐々に増えてきている。現状、MMAPLANETで追いかけることができているプロモーション=RIZIN、DEEP、パンクラス、修斗、グラチャン、そして和歌山発&大阪で大会を行うグラジエイターの近畿地方大会数の変遷は次のとおりだ。
2022年:14
2023年:15
2024年:17
2025年:18
(※昼夜興行は2大会としてカウント)
ただし近畿地方といってもRIZIN神戸大会を除けば、全て大阪府内で大会が行われている。首都圏でも開催地が東京に集中するように、近畿でいえば日本第二の都市と言われる大阪が中心となる。
個人的な話で恐縮だが、筆者は2016年3月をもってゴング格闘技編集部を離れたあと、5年のブランクを経て2021年3月からMMAPLANETで執筆を再開した。その際、諸事情で東京から大阪に転居している。まだコロナ禍にあった2021年は、大阪府でも緊急事態宣言が発令される状況にあった。
そんななか2023年には修斗でサステイン興行だけでなく、TKプロモーション主催の「BORDER」が復活。パンクラスは2021年まで「パンクラス大阪大会」として開催されていたが、2024年には新ブランド「BLOOD」の第1弾興行を大阪で行い、以降2度の大阪大会もBLOOD興行となっている。
さらに、これまで主に年2回のペースで大阪大会を実施してきたグラチャンは、岩﨑ヒロユキ代表がMMAPLANETのインタビューで「来年(=2026年)は年3回、大阪大会をやりたいと思っています」との意思を表明している。その第1弾は2月1日、小田魁斗×小林大介のフライ級選手権試合を中心とした大会だ。グラジも2026年スケジュール=4大会の開催を発表済。他のプロモーションも、これから続々と年内のスケジュールが確定していくだろう。RIZINも年1回の神戸大会が固定化されつつあることを考えれば、全体の興行数もこれまでと同等か、あるいは増加することも考えられる。
興行数の増加と併せて近畿在住のチャンピオンも増えている。昨年は修斗でストロー級=田上こゆる、フライ級=亮我がベルトを巻いた。DEEPも角野良平がウェルター級王者に(初防衛戦で嶋田伊吹に敗退)。グラチャンでは林RICE陽太が2階級を制覇、そしてグラジでは神戸在住の中川晧貴が念願のベルトを獲得した。次にベルト挑戦あるいは国際戦が望まれるのは、昨年11月に石原夜叉坊との激闘を制した宮口龍鳳と、12月に小崎連を仕留めた中務太陽だ。パンクラスでは7月に木下尚祐とのタフファイトに敗れてしまったが、KOマシーン敢流の巻き返しにも期待したい。
彼らは首都圏だけでなく近畿あるいは他地域で試合経験を積んできたファイターたちだ。
思えば25年ほど前、ゴング格闘技編集部でアルバイトを始めた当時は首都圏以外のジムからチャンピオンが生まれると、メディアで大きな出来事として扱われることもあった。しかし現在は首都圏や近畿地方だけでなく、他のエリアからもチャンピオンが誕生することなど珍しくはない。日本全国にジムが増え、プロアマ問わず大会が増加した。なかでも首都圏で活躍した選手が地元に戻り、ジムを立ち上げて選手を首都圏に送り出すケースも当たり前となっている。インターネットを通じて各地域の試合をチェックすることも(昔と比べれば)難しくない時代になった。
プロモーターやジム、選手だけでなく――何よりメディアがもう「知らなかった」では片づけることができない。グラジもその一つだが、首都圏以外の大会から直接Road to UFCにエントリーするケースも出てきている。その点では札幌PFC、青森GFG、福岡Bloom FCなど各地域の独立系プロモーションの動きにも注目しなければならない。ジャイアンツをはじめ首都圏の球団の選手しか知らない野球メディアなど存在しないだろう。同様に格闘技メディアが全国に目を向けなければ、業界の発展も見込めない。
2026年、近畿地方はもとより各地域から世界を目指すファイターがどれだけ登場するか。MMAPLANETでは、そんなファイターと各プロモーションを追い続けていきたい。














