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【Pancrase281】情念。北岡悟<02>「他人の評価を気にしないヤツが、人前に立つわけない」

Satoru Kitaoka【写真】このような日々の姿勢は伝わり辛い。よって、発した言葉がその人物のイメージを創っていくのだが…… (C)MMAPLANET

10月2日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されるPncrase281で、元UFCファイターのブラジリアン=レオナルド・マフラと戦う北岡悟インタビュー第2弾。

なぜ、ここで元UFCのブラジリアン・ファイターなのか。北岡に真意を尋ねると、想像以上の暗黒面が明らかになった。なぜ、北岡悟はここまでのことを口にするのか。

その裏側を読み取ってほしい、読解力が必要なインタビューをお届けしよう。
<北岡悟インタビューPart.01はコチラから>


──勝てる選手で、しっかりとファイトマネーを稼いで次に向かうという感覚でもないのですね。伝える側としても、ロシア人へのリベンジだとか、足関節対決というようなプッシュの仕方もできるのですが……。

「あぁ、その手っ取り早さも好きじゃないです。それだと一生懸命に毎日を過ごせない。青木にボコボコにされるようなグラップリングスパーはやれないです(苦笑)」

──面倒くさい生き方をして、割り切ることができないのですね。

「ハイ、だからもうチョット……UFCで戦っていた選手と戦わせてほしいと言いました、そこはやっぱり元Bellatorでもないしですし、元UFCと戦いたいと」

──このところ日本のライト級トップを守るという戦いを続けてきました。6月にDEEPライト級王座を防衛し、次は国際戦を戦いたかったということでしょうか。

「いえ、日本人で相手がいなかったからです。あるとすれば、久米(鷹介)ぐらいだったろうし。それが彼が徳留に挑戦することが決まったので、ならもう外国人ですよね。日本人がいないから」

──相応しい対戦相手がいれば、日本人選手の方が戦いたいということになるのでしょうか。

「その方が何か……燃えますよね。単純に皆、俺が負けるところを見たがるじゃないですか?」

──そうなのですか? それは青木選手の方が思われるんじゃないでしょうか。国内MMA界を支えてきた北岡選手が、そんな風に思われるとは自分は思いません。

「思われるんですよ。僕が何をやっているかなんて、殆ど誰も知らないし。相手だって、同じように必死で生きている。相手を応援している人は、そりゃあ僕のことを負けろって思いますよ。

試合が終わってから、相手サイドの関係者のSNSを見まくって、アイツらが何を言ってきたのか遡って読むのが大好きなんですよ。放っておいても目につきますし。もう見えるもの、全部読んで」

──うわぁ、そうなんですか。試合前まで遡って?

「ハイ。試合前、試合が決まってからですね」

──正直、怖い。引いてしまいます。

「ハハハ」

──そんなことしても幸せになれないですよ。対戦相手の選手には、その選手の都合があるのですから。

「それももちろん、分かっていますよ」

──それをチェックして、どのような気持ちになるのですか。

「あぁ気持ち良いなって(微笑)。試合が終わった直後から言い訳とか醜い言葉を言い出して。そんなの負け惜しみでしかないし。そういうのを見るのが好きなんです」

──あぁ……。自分を貶めるようなコトを口にするのが好きですね……。

「まぁ、本当のことだから。もしかしたら、ソレが一番好きなことかもしれないし」

──ヤバくないですか。

「自覚はしています」

──試合に勝ったのだから、何でも良いやとならないものですか。

「勝つと『どうでも良いや』って思いながら、眺めることはできますよね。負けると悲しいですから……」

──これだけやって来ても、人からどう評価されているのかを気にしているのですね。

「他人の評価を気にしないヤツが、人前に立つわけないじゃないですか」

──なるほど。

「プロモーターや選手間での評価だけを、僕は見ているわけではないので。それも大切ですけどね」

──ではファンの言葉なども気にしているということですか。

「エゴ・サーチも最低限はしますねぇ」

──嫌なことばかりでなく、応援してくれるファンもいます。褒められている言葉を読むと、嬉しいものですか。

「う~ん、分かって褒めているのかなって……」

──アハハハ。屈折し過ぎですし、それを話している顔が怖すぎですよ。

「あぁ、スイマセン。真剣に話しているとこうなってしまって……」

──捩じれまくっていますが、面白いです。

「アハハハ。ありがとうございます。最近ね、MMAPLANETもハートウォーミングな記事が多くなっちゃっているから……。高島さん自身が疲れていて、ちょっとウェットになっているなって思うんで、俺がこういうことを言ってバランスを取ってあげようかと」

──ハハハハ、ありがとうございます。

「えぐさを出そうと。人間の綺麗な面ばかりだと、それは真実を伝えることにはならないので」

──青木選手は好きなことを言っているようで、話し込むと人として純粋で綺麗な部分が出てきます。

「意外と出しますよね」

──二大嫌われキャラも、そんな違いがありますか(笑)。対して北岡選手はダークサイド、暗黒面を全面に打ち出してくれる。有り難いですが、そこまでイメージダウンになることを口にしてくれなくても、構いません(苦笑)。世の中がイケイケの時は舌先が鋭くても良いのですが、今は皆が疲弊している。なら、ハートウォーミングで構わないと思いませんか。

「甘えんじゃねぇよ──ですよ」

<この項、続く>

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