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【DPPE94】タック戦のKO負けから、2カ月で再起戦=王座防衛戦に臨む住村竜市朗「何しに東京に来た」

Sumimura【写真】KO負けから2カ月で再起戦が、DEEPウェルター級王座防衛戦となる住村。この2カ月間でなく、それまでも積み重ねてきたことをぶつける試合だ (C)MMAPLANET

3月1日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP94IMPACTで、DEEPウェルター級チャンピオン住村竜市朗が悠太を相手に2度目の王座防衛戦を行う。

年末のBellator Japanでジョン・タックにKO負けしてから、僅か2カ月のインターバルで再起戦に挑むチャンピオン。年末の大舞台で示すことができなかった──東京で身につけた強さを、今度こそ見せつけ──再びRIZINを目指す。


──日曜日、悠太選手を相手に約2年振り2度目のウェルター級王座防衛戦を行います。RIZINといいますか、Bellator Japanでのジョン・タック戦で敗れ、DEEP王座防衛戦という流れです。

「ハイ、ジョン・タックに勝てばRIZINに出してほしいと交渉してもらおうと思っていたのですが……。負けた場合は悠太さんが待っているということだったので……ここで挑戦を受けるのは、男の約束というか……ハイ」

──悠太選手とは3年4カ月前に対戦し、2RでRNCを極めて勝利しています。

「あの時は僕が初回に攻勢で、そこからひっくり返されたのですが、悠太さんが足を怪我したのでRNCで勝てた試合でした」

──再戦について話を伺う前に……改めてタック戦についてですが、力を示すべき場で初回KO負けに終わってしまいました。

「そうですね、もっとやれると思っていたのですが……向き合った時に、こっちの流れに持って行けると感じた時に一発を貰ってしまって。あれも勝負ですよね。でも自分の弱点を見つけることができた試合なので、そこをこの試合までに少しでも埋めてくることができたかなと思います」

──2カ月のインターバルで王座防衛戦ですが、練習はどれぐらいから再開したのでしょうか。

「一応KO負けだし、それと耳が裂けているので3週間ほどはフィジカルにとどめて、対人練習を1月の20日過ぎから始めた感じです。その前に一度して、また耳が裂けてしまったんでドクターからも大丈夫と言われるまで、対人練習を控えていました」

──防衛戦が決まっているなかで、対人練習ができず試合の日が迫ってくるというは精神的に厳しくなかったですか。

「不安でしたけど、休めということだと受け止めていました。今回の試合はガチ・スパーをせず、マスだけで臨みます。ちょっと新しい試みですね。マスだけで試合をするっていうことは、これまでなかったですし。その分、不安はあります。でも準備期間も短かったですし、仕方ないですよね」

──練習でダメージを受けると元も子もなくなりますし。

「耳の抜歯から1カ月ぐらいで……でも今は大丈夫です」

──ジョン・タック戦は東京に拠点を移してやってきたこと証明する試合でもありましたが、それが叶わず今回の試合こそ、そこを見せないといけないですね。

「タックはやっぱり元UFCファイターでしたね。弱点を巧くつかれました。ただ今回は多分、僕の方が上やと思っています。待ちにならず、自分からしっかりと攻めていこうと思います」

──組みという課題を克服する練習を続け、より打撃が生きるかと思っていると打撃で負けた。MMAは簡単ではないですね。

「まぁ打撃で負けたことに関しては、もう仕方がないと吹っ切れました。もっと頭を使わないといけないなと(苦笑)」

──そこですか(笑)。

「青木さんの練習とか見させてもらっていると、やっぱり練習中でももっと試合のことを意識して動かれているんです。そこまで僕はイメージできていなかったですね」

──なるほど。ところで、この間に新型コロナウィルスの影響が世界中で広まっています。

「ハイ、ひょっとしたら中止になるかなとか思いました。チケットのキャンセルも出ましたしね。でも、中止になるかもとか考えるところが、集中しきれていないのかって思うこともあります」

──いや、人類が経験したことがない事態ですから。

「う~ん、負けた後のタイトルマッチということで、あまり切り替えが上手くいかず、集中力が欠けているのかと……。だから、しっかりと気を引き締めないといけないです」

──気を引き締めるという部分では、以前に悠太選手と戦った頃の住村選手は攻勢と劣勢が繰り返され、不安定ななかで勝っていた印象があります。

「シーソーが大きく上下するような試合が多かったです。若くてイケイケだったから、反面、荒くて反撃を許してしまうという感じでしたね」

──思い切りの良さと、しっかりと守る。どちらもMMAに必要になってきますが、今の住村選手はどのように考えていますか。

「若い頃と比べると勢いはなくなったと自分でも思っています。だから爆発力をもう一度見せたいですね。それとスロースターターで見てしまうところがあるので、エンジンが掛かる前にやられるという試合をRIZINで繰り返してしまって。そこを意識して、練習はしてきました。

自分から動くて被弾することも出てきますが、そこでテイクダウンに行ったり、そういう流れを大切にして戦いたいですね。組みになっても負けると思っていないですし、だからこそ打撃を当ててテイクしたいです」

──それこそ、東京で磨いてきた部分ですね。

「ハイ。それが先ほど言われたようにMMAの難しさで……寝技が強くなると、打撃でやられたりとか。でも、そこがMMAの面白さですよね。とにかく、また大舞台で戦うには──ここも含めて今年は短期間でも試合数をこなして、しっかりと結果を残したいです。やるからには勝たないと、もう一度という感じです。

そうでないと、何しに東京に来たんやって言われてしまいますからね。34歳ですし、数少ないチャンスをモノにしていきたいと思います」

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